長い歴史を誇るプロ野球では、数々の偉大な記録が誕生してきました。
野球の戦略なども変化し、その中では現代の野球では更新が不可能となった“超人的”な記録もあります。
そこでここでは、これまでのプロ野球で打ち立てられた1シーズンでの驚愕の大記録に注目してみましょう。
今回は打者編。
数々の偉大な記録の中でも、現代野球でまず更新が不可能に近い記録が盗塁です。
シーズン最多盗塁の歴代記録1位は1972年に阪急・福本豊氏が記録した106盗塁。
現在の143試合制でも4試合で3盗塁のペースで盗塁していかないと届きません。
投手のクイックなどがより厳しくなった現代は盗塁王を獲得する選手でもシーズン40盗塁から50盗塁ほどで106盗塁にはさすがに届きそうにありません。
しかも、福本氏が凄まじいのはこれを122試合で達成しているところです。
ほぼ1試合1個は盗塁していたということになります。
通算868本塁打を誇る王貞治氏が持つ記録も更新が厳しいものが多いです。
その中でも1974年に記録した出塁率と四球数は驚異的です。
長嶋茂雄氏の衰えが目立っていたこともあり、前年に三冠王に輝いていた王氏に他球団の警戒が集中、勝負を避けられることも多くなりました。
そのため四球が増え、なんとシーズンで158四球を選ぶことになりました。
この四球数もあって出塁率は.532に。
ただ、王氏が驚異的なのは、それだけ勝負を避けられながら、この年、打率.332、49本塁打107打点で2年連続の三冠王となっているのです。
打点と得点で歴代最多記録を持っているのが、松竹(現存しない)の小鶴誠氏。
いずれも1950年に打ち立てた記録で161打点、143得点をマークしています。
しかも、出場130試合での記録だから驚かされます。
この年、小鶴氏は打率.355、51本塁打、161打点と打ちまくり、松竹はシーズン908得点を叩き出しました。
この小鶴氏の打点、得点に加え、ここから紹介する記録はこれから先にも更新されることはあり得るでしょう。
まず打率。
プロ野球のシーズン最高打率は1986年の阪神バース氏が記録した.389。
シーズンでの最多本塁打と長打率の記録を持つのは、ソフトバンクのウラディミール・バレンティン外野手。
ヤクルト時代の2013年にプロ野球記録となる60本塁打を放ち、長打率は驚異の.779をマークしました。
最多安打はシンシナティ・レッズの秋山翔吾選手が西武時代の2015年に記録した216安打。
また球史で初めて200安打を放ったイチロー氏は130試合で210安打を放っており、安打ペースで言えば、こちらが上。
果たして、これらの記録を更新する選手はこの先現れるでしょうか。