三重県の伊勢志摩地方で水揚げされた新鮮な海産物を運び、半世紀以上にわたり関西の食を支えてきました。
「鮮魚列車」は1963年から運転されており、宇治山田から大阪上本町までの約137キロを、日曜と祝日を除き毎朝1本を3両編成で運行しています。
「鮮魚列車」は1963年から運転されており、宇治山田から大阪上本町までの約137キロを、日曜と祝日を除き毎朝1本を3両編成で運行しています。
帰りは大阪上本町発松阪行きで運転されています。
最盛期には1日当たり100人を超える行商人が乗り込み、鮮魚や伊勢エビ、アワビなどを運びました。
「鮮魚列車」は伊勢志摩魚行商組合連合会の貸切列車として運転されており、会員は入会時に入会金と会費を支払い、乗車時に乗車券(定期券)とともに近鉄から承認された会員証を所持するほか、鮮魚を運ぶための手回り品切符の購入も必要です。
運搬手段の主流がトラックに移ったり、行商人の高齢化のため、近年は毎日10人程度の利用にとどまっていました。
また、車両の老朽化も進んでいました。
「鮮魚列車」に代わる車両として、伊勢志摩の魚介類を車体に描いたラッピング車両「伊勢志摩お魚図鑑」を導入し、3月16日(月)から鮮魚運搬に使用すると発表しました。
2両編成の通勤型車両のうち1両の車体全体に、伊勢エビをはじめ、タイやフグ、イワシ、マンボウなど43種類の魚介類をリアルに描き、あわせてそれぞれの名前も記します。
この「伊勢志摩お魚図鑑」は一般列車の最後部に連結され、平日朝、松阪駅(三重県松阪市)を6時44分に出発し、大阪上本町駅(大阪市天王寺区)に8時46分に到着します。
急行(名張から快速急行)として運転されます。
この車両は鮮魚運搬専用のため一般客は利用できません。
ただ、一般向けのツアー列車としての運転も計画されています。
「鮮魚列車」として運転されている2680系。
1958年に登場した初代ビスタカー10000系の機器を流用、通勤車の車体を新造した車両で、1971年に3両編成2本が登場しました。
急行電車用に4扉車ながら車内はクロスシートを備えていました。
後に車内はロングシートに改造されました。
すでに1編成が廃車され、この1編成が残るのみです。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20200219/23/kinchan-pkin/0f/6c/j/o0600036014715830277.jpg?caw=800)
鮮魚車両「伊勢志摩お魚図鑑」のイメージです。