長男が1~2歳位の頃、片目の下が膨らんでいるのが気になり、眼科に行くと、霰粒腫(下まぶたの裏に、袋状のものができ、膿がたまる)と診断され、大人なら部分麻酔で簡単に切除できるのだが、幼児の為、早く処置した方がいいし、全身麻酔になるので、こども病院に紹介された。
「えっ?!何で息子まで、目の病気で、しかも私と同じこども病院?!」
ショックだった…
ちょうど、二人目を妊娠中で7ヶ月くらいだったと思う。
日帰り手術でできるので、良かったが、私は、子供3人産んだけど、つわりが異常にひどく、産むまでつわりに悩まされた。
検査や手術で病院行っても、つわり。
病院、私がお世話になってから何十年も経つのに、一部は新しい棟ができているが、古い棟は昔のままで、受付の壁タイル画もそのまま。
過去の記憶が鮮明に、蘇る。
手術を終え、麻酔が覚めるまで、しばらく様子を見る部屋に、何人もの子が運ばれてくる。
麻酔の覚めた長男は、もちろん泣き叫ぶ。
抱っこして、あやしてあげたい、でも、お腹が大きくて、長時間は無理で、つわりやら、過去の術後の自分がフラッシュバックして、辛くて泣きそうになったので、主人に任せて退出した。
なんて、母親なんだ!
子供より、昔の辛い自分を思い出し、逃げ出すなんて…



幸い、長男は、目は大丈夫だった。
長男の手術の時、お腹にいた次男が産まれ、幼稚園年少の頃、ママ友から、「まぶたの上、腫れてるん違う?」と言われ、初めて私も気付き、眼科へ。
診断は『デルモイド』
腫瘍が上瞼の裏にできていて、CT室に一緒に入って検査した。
「たぶん、産まれて間もない頃からあったと思います。長年放置して大丈夫だったから良性でしょう。様子みましょう」
約1年後、「やはり、早目に取りましょう、大人なら部分麻酔ですが、幼児で全身麻酔でしか出来ないので、こども病院に行って下さい。」
また…また…長男も、次男も、目でこども病院…
私の宿業か…

次男の場合は1週間の入院で手術しなければならず、私は3人目を妊娠中。
おまけに、後々書く事になるが、主人の借金返済でお金ない、どうしよう~

次男、乳児医療が切れてからの手術予約だったのだが、こども病院に電話して「子供の手術の頃は、お腹の子の出産が近いのでもっと早めてもらえませんか?」と駄目元でお願いしたら、混んでる手術予約を早めてくれ、乳児医療で無料になった~

幼稚園児に、当時流行っていたゲーム機は与えたく無かったが、淋しい思いはさせたく無かったので、気が紛れるならと、与えたが、看護師さんに怒られる程、やってたようだ…
それに、淋しくて面会で別れ際泣くのではないか(私がそうだった)と、心配したが、「ばいば~い」
で、あっさりしたものだったし、検査も、手術室行く時も、泣かず、私とは大違いで、安心した。

病棟も含め、手術当日、運ばれるカート、エレベーター、すべてが私がいた時と同じでエレベーターが着くのを待ってる間に、昔の、手術に行く光景やら、なんやら、すべてが、走馬灯の様に頭の中を巡り、涙が溢れ出て、まさに、フラッシュバック!
きっと周りの人は、子供が可哀想で泣いてる母親に見えただろう。
が、私の事で頭がいっぱいで、泣いていた。
この時も、何で、子供より、自分なんだ?!
私、母親失格じゃんか!!
その事の方がショックが大きかった。
たぶん、主人には話てないと思う。
主人に子供を任せる為に…
私自身の事で精一杯だったから…
採った腫瘍は、良性で、うずらの玉子位の大きさだった。
次男も、その後、ゲーマーは変わりないが元気に育ってくれた。
そして、3人目は、初めての、女の子が生まれ、「もしや、この子の目もこども病院でお世話になるんでは…」と心配したが、何もなかった。
実は、姑も生まれつき片目が弱視で、数年前、眼も痛かったが、足の痛みがひどく、眼をほってたら、視神経が切れてた。
どうしようもない(治らない)のに、90近いのに、高価な眼に効くブルーベリーのサプリを飲んでるし、主人の弟夫婦が、眼に効く神社で、布袋さんみたいな置き物買って来て、床の間に飾ってる。
そんなもん、効くはずないのに、と、思うけど、姑はその心が嬉しかったんだろうね。
うちは、家族5人、全員近視だが、歯は、良い家系らしく、子供3人虫歯なし!!
歯並び悪いけど…
子供達が手術する時には、自分の心の傷は回復してると思ってたんだが、なかなか、心の傷が深い事にも、ショックだったな…
つづく
今日も読んでくださり、ありがとうございます。
