激寒極寒88祭り 象さん - 完 - | Model world

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素晴らしい模型の世界に魅せられました。

パパさん主催です。

 

Panzerjäger Tiger P Elefant Sd.Kfz. 184
実在する1944年、激寒極寒ヨーロッパ東部戦線で活躍したエレファント(第614重戦車駆逐中隊第3小隊2号車)88mm砲搭載、冬季迷彩仕様の車輌を再現します。

上海ドラゴン 1/72 旧キット

我ながらテーマに ぴったんこ と自画自賛。激寒極寒88mm砲の象さん。

 

昨日の時点で終了日が3/29と思いこんでいて、ベース製作に余裕かましてしまうところでした。

が、本体はこれにて完成となりますので、完成披露を簡単に。

 

2度目の冬季迷彩、及び今回「初チャレンジ」の積雪表現です。

 

くどい様ですが、積雪表現におけるテクスチャが乾燥する前の時間切れの撮影の為、後日乾燥してからきちんと撮影して再度ギャラリーとしてアップしたいと思います。

 

見るからに寒いでしょうてへぺろ雪雪雪雪雪

1/72なので、手のひらサイズの大変小さな完成品となります。

 

 

タミヤテクスチャ粉雪を使用した積雪表現は、Youtube 第15回北花田模型教室 冬季迷彩入門 で学ばせていただきました。が、塗装にはアクリジョン(水彩絵の具)を多用しています。

積雪表現はとても勉強になりましたので、次回本格的に挑戦もしてみたい、と思います。

 

【冬季迷彩初チャレンジ作品】

 

 

 

 

 

 

 

完成コラム:
1944年の東ヨーロッパ、極寒激寒の地で88mm戦車砲を搭載してロシア軍を散々に苦しめた重駆逐戦車エレファント。


第653重戦車駆逐大隊、第654重戦車駆逐大隊の両大隊にその前身であるフェルディナンドが配備されましたが、電池起動のハイブリッド車は整備が難しく、故障以上にその重量で通過できない道も多く、やむを得ず爆破廃棄される車輌が増えていきます。

エレファントに改良されてからは、第653重戦車駆逐大隊にのみ集約して配備されることになりましたが、度重なる実戦以外でのトラブルによる廃棄が繰り返されることで改善はみられませんでした。

特に東部戦線では、戦線の縮小を余儀なくされる独軍の掩護が主任務でありながら、80tの巨体が泥濘で身動き取れなくなったり、橋を渡れなかったりすることで、やむを得ず爆破廃棄される車輌が増えていきます。

再現車輌は、末期も末期、第653重戦車駆逐大隊が改編され、第614重駆逐戦車中隊に残存エレファントを集約し、ポーランドやハンガリーなどの東部戦線で活躍した際の冬季迷彩仕様となります。

第614重駆逐戦車中隊のエレファントは、その後徐々に行動不能による廃棄で損耗していき、ベルリン攻防戦では残存4輌が戦闘を行い、内1輌は残弾最後の1発まで打ち尽くし稼働状態で戦争終結を迎えています。




結局戦術的に適正化した兵器でなければ戦略上役に立たないことをドイツ陸軍は証明しました。

泥濘に足をとられ、東部戦線では重量級戦車がことごとく使い物になりませんでした。
バラトン湖周辺で行われた「春の目覚め作戦」では、出撃したほとんどの戦車が泥濘で旋回すらできずに行動不能になり、自爆廃棄されて自滅しました。

いくらティーガー(タイガー)や、ケーニヒス・ティーガー(キング・タイガー)、パンター(パンサー)などの優秀な戦車が生産できても、動けなければただの鉄くずです。

結果的に戦術的に一番マッチしていたのが、チェコ製の戦車が基のヘッツァーだった、と言われる所以はその為です。

小柄で軽量なボディで機動力があるのに強力な75mm戦車砲という戦車が1種に限定されて大量生産されていたら・・・

過ぎてしまった歴史に「たられば」は意味はありませんが、連合軍は相当苦戦することになったでしょう。