漢気!オレグフ祭り2020は、パパさんの機会提供にてお送りしております。
MSR-07B グフレストア U.C.0169年。
何とか滑り込みセーフです。
実は、昨日風で塗装ベース事落下して武器がバラバラに。
そして今日、再塗装の暁に猫の手がパチンと武器をはじき(20時頃)、今度は致命的にバラバラに。
武器は鬼門でした。
本当はもっといろいろとやりたいことがあったのですが・・・・
言い訳はここまでにしてそれでは完成したグフ・リファイン(宇宙世紀0165年10月)です。
数々の試練を乗り越えて・・・ここに完成です(´;ω;`)ウゥゥ
モノアイは、木星仕様で大型。一応猫目が入っているのですが、見えない。
ザンスカール、即ち、サナリィ譲りの技術です。
肩のスパイクは、物理的なものにして、出力を抑えています(本当は、格闘戦時にビームスパイクやりたかったけど)。
そして、錆びているように見えるのは気のせいです。
股間のフックは、アッシマーや、ハンブラBに載った時に、ワイヤーで固定する時に使います。
アッシマーやハンブラBに載った時にワイヤーで固定するフックは、脹脛にも着いてます。
自由欧州同盟軍のエンブレムが着いています。
このグフRも、地球連邦軍との激戦で、ボロボロになるまで酷使されている、という設定。
この時代、ビームシールドなどはもっての外で、ビーム兵器自体製造、維持すらできなくなってきており、実態弾兵器が主流になります。
このリファイングフも、ドムが使用していたジャイアントバズーカを長砲身にして、発射初速をアップさせており、命中精度と破壊力を大幅に増しています。
スコープは、木星仕様です。
でも猫目にはしていません。
そして手抜きの後方です。
アップにして見てはいけません。デカールを探してもいけません。
バズーカの色が、プライマー塗装をイメージしているのですが、写真では伝わりません。
とても残念です。
煽りで1枚。
私にとって、初めて作ったグフとなりました。
なかなか恰好良いので、お気に入りです。
いつの日かまた作ってみたいです。
そして、お待ちかねのサイドストーリー。
機体はグフですが、乗っているパイロットが異能(昨年はキリコ・キュービーでしたが今年は誰だ?!)です。
それではどうぞ。
【サイド・ストーリー】
宇宙世紀0169年10月1日。
ここは自由欧州同盟の首都ハイネセン(現地球の中央ヨーロッパ付近)。
聞こえる銃声が激しくなってきた。
戦闘が近付いてきているのだろう。
首都ハイネセンは、地球連邦軍に幾重にも包囲され、蟻の這い出る隙間もないくらいである。
降伏勧告期限を過ぎた今日、連邦軍の総攻撃がついに始まっていた。
蒸せるような暑さは、廃墟のビル群に巻き起こる風のために、幾分か涼しい。
私の名前はアトール大佐の愛するスージー・リレーン。
今日は私の誕生日だ。
24歳になった。
本当であれば私はお年頃の女性。
でも今は待機中のモビルスーツ、ドライセンリファインのコクピットに座っている。
「誕生日に死ぬことになるなんて、正直思ってもみなかった。」
暮らしていたカサレリアは空襲で瓦礫野谷と化し、都市と言う都市は廃墟となった。
どうせ、生き延びても希望なんか無い。
自由欧州同盟軍に志願して早1年。もう十分戦った。
もう疲れた。
3方向から侵攻する連邦軍の圧倒的な戦力に対抗するべく術はもう無い。
急に近くで大きな爆発が起こった。
「スージー!出てくれ。部隊は南方へ下がる!それまで時間稼ぎを頼むぞ!」
地上では仲間のカレル・マサリクが叫ぶ。
彼はザンスカール戦争で共に戦って以来の仲間だ。
あの戦争でサイド2ザンスカールに対抗する神聖軍事同盟リガ・ミリティアは滅亡したが、空の彼方のサイド2には、今でもザンスカールは存在する。
あの戦争だって何だったのだ。意味の無い殺し合いをしただけじゃないか。
ふ、とそんな過去が思い出された。
私が操縦するドライセンは、自由欧州同盟軍にとっては貴重なモビルスーツだ。
この近辺では私の1機だけが配備されている。
私の座るドライセンのコクピットモニター前方には、モビルスーツを認識するサインが複数出現する。
「行くよ、ドライセン!」
スージーはスロットルを全開にしてドライセンを発進させる。
「ジェムズガンが6機!」
激しい撃ち合いが始まった。
だが、流石に老トロ機でジェムズガン6機は無理。
私のドライセンは被弾し、機体は仰向けに倒れた。
ハイエナのように群がり来るジェムズガンは、私の機体が爆発しないようビームサーベルを抜いて振りかざしてくる。
不思議と恐怖は感じなかった。
「皆のところに行くのか。オデロ・・」
私は、昔兄と慕っていて戦死したオデロを思い出していた。
そして、静かに目を閉じて、死を受け入れた。
その時、目を閉じていても判る閃光と共に爆発が起こった。目の前に迫ったジェムズガン2機が何者かに撃破された。
倒れた私のドライセンの前に、小さな黒いモビルスーツが立ちはだかっている。
「スージー、脱出しろ❗️」
「か、カルルマン❗️」
私は動かなくなったドライセンを放棄し、直ぐ機体の外へ脱出して廃墟の陰に隠れた。
私より年下で、古い仲間であるカルルマンの駆るモビルスーツ、黒いヴィクトリーは、あっという間に残りのジェムズガンを全て撃墜した。
彼、カルルマンは我が軍でニュータイプだと噂されている。
操縦技術が優れているのか、それとも載っている機体の性能なのか定かではない。
一つ言えるのは、カルルマンの撃墜数は群を抜いている、ということだ。
そんなカルルマンが、救援に入ってくれたのだった。
首都中心部から駆けつけてくれた。
こんなに嬉しいことはない。
中略
首都攻防が始まって3日が過ぎていた。
戦闘は膠着状態に陥っていた。
雨が降り続いている。
簡易テントの中は暑苦しい。
私達奇跡の部隊は、地球連邦軍の繰り出す新手をことごとく撃破、壊滅に追い込んできた。尤もカルルマンのヴィクトリーに拠るところが大きいのは言うまでもない。
駄菓子菓子、そろそろ弾薬も尽きかけてきている。
「偶然もここまで続けばマシか。」
気力は既に尽き、ただボーッとして無意味な時間が過ぎていく。
そんな中、敵の通信を傍受したとの報告が入った。
通信兵セガール曹長によると、連邦軍は、膠着状態を打破するために、ニュータイプを送り込んだ、とのこと。
でも私には、生活雑音としか聞こえていなかった。
恐ろしい黒い悪魔がくることなど、この時に想像できないほど、疲弊していたのだった。
中略
ついに連邦軍のニュータープの部隊が急襲してきた。
スージーにはそんな直感があった。
ただ不思議と恐怖は無かった。
ここまで十分頑張ってきた。
ここを突破されれば、首都ハイネセンは陥落するだろう。
ビルの残骸に身を隠し、上空を見上げると、雨の中、何かが降下してくる。モビルスーツだ。
対モビルスーツ用携帯ロケットランチャーを構えるスコープ越しにそれが見えてきた。
上空まで運ばれ、そこから自由落下してくる黒い大型モビルスーツは、随所から水色に発酵を始め、私達が折角新たに集結させたドライセンにビームライフルの照準を合わせた。
地球連邦軍は、現状を打破するために、禁忌のモビルスーツ、ユニコーンガンダム2号機バンシーを復活させ、前線に投入してきたのだ。
どうしても勝たなければならない。
手段を選んでいる余裕は連邦軍には無かったのだ。
私たちのドライセンは、動く余裕すら与えられることなく被弾し、爆発に包まれる。
最古フレームの発酵色から、乗っているパイロットのニュータイプ能力は言うまでもない。
その時、黒いヴィクトリーが私たちの前に立ちはだかった。
カルルマンのヴィクトリーだった。
だが、ビームライフルのエネルギーは殆ど無いはずだ。
「無理よカルルマン❕ 逃げて❗️」
私は、届くこともないありったけの力を振り絞った声で、カルルマンのヴィクトリーに叫んだ。
最古フレームが水色に輝く異様な機体は、カルルマンのヴィクトリーのビームライフルをはね除けた。
エネルギー残存量が殆どなかったのだ。
「くっ、エネルギーさえあれば、いくら最古フレームの機体だろうとも。」
カルルマンは唇を噛みしめた。
残った武器の無いヴィクトリーに対し、青く発酵する黒い機体バンシーが、ゆっくりと近づいてくる。
絶体絶命、もはやここまで。
「ここまでか。」
カルルマンに、この現状から抜け出すことのできるアイデアは無かった。
だが、次の瞬間、バンシーは大きな衝撃と共に機体を大きく逸らせ、発酵していた最古フレームの色が、水色から緑、そして赤へと変わり、輝きを失ってグレーになって、行動を停止した。
あまりの突然の出来事にびっくりした私。
何が起きたのか理解するにそう時間はかからなかった。
大きな音と共に、ユニコーンガンダム2号機バンシーが前のめりに崩れ斃れると、その機体のコクピット付近を貫いていた物理的なサーベルを抜いたモビルスーツが後ろから姿を現し、右脚でバンシーを踏みつけた。
MSR-07B『グフ』レストア。
「あんな機体で?最古フレームの神コーンとニュータイプを?」
スージーがそう思うのと同時に、何か無性に懐かしく、スペシャルな想いがした。
1年戦争時のグフ。
極初期のモビルスーツだ。
オリジナルであれば製造から90年は経過しているはずだ。
いくらリファインされているからとは言え、第1世代モビルスーツで、最古フレームの神コーンガンダムを倒すことができそうな搭乗員は、心当たりが限定される。
「まさか・・・・」
カルルマンもヴィクトリーのコクピットをエジェクトして、キャノピーを開けてグフのパイロットが誰であるかを自分の目でみようとしている。
でも私にはグフのパイロットが誰であるかもう解っていた。
グフのコクピットが開き、パイロットが顔を覗かせた。
「やぁ、スージー、久しぶり!」
私は、ビクトリー越しに叫んだ。
「ウッソ!、 ウッソ・エヴィン!」
私にとって、彼とは10年ぶりの再会であった。
この宇宙世紀の時代、比類ない傑出したパイロット能力を示したウッソ・エヴィン。
あのザン・ネックを撃破したパイロットだ。
スージー達の目の前に、宇宙世紀唯一無二の撃墜王が戦場に戻ってきた。
ウッソの帰還は、地球連邦軍にとって、悪夢の始まりであった。
地球連邦軍は、宇宙だけでなく、地上でも覇権を失い、群雄割拠する勢力を鎮圧することが出来ないどころか、徐々に支配地域や、支配コロニーを失い、弱体化していく。
(おしまい)
そしてごめんなさい。
皆様、お疲れ様でした。