米民主党は負けた 2 ~バイデン包囲網はさらに強まる~ | きなこのブログ

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ABCで放映されたジョー・バイデンのインタヴューは挽回策にならず
https://suinikki.blog.jp/archives/88739114.html

2024年7月5日に、アメリカの三大ネットワークの1つであるABCが、ジョー・バイデンの独占インタヴューを放映した。

 

インタヴュアーは、ジョージ・ステファノポロスで、彼はABCの「ディス・ウィーク(This Week)」という番組を何十年も担当している。

 

メディアに転身する前は、ビル・クリントンの選挙参謀を務め、現職大統領のジョージ・H・W・ブッシュを破ったことで一躍有名になった。

今回のインタヴューは6月27日のCNN主催の大統領選挙候補者討論会後のもので、非常に重要な位置づけがなされた。

 

討論会でのパフォーマンスが非常に低調で、人々にショックを与えたバイデンとしては、ここで挽回したいところであった。

 

民主党の中から、大統領選挙撤退論が出てきている中で、力強いところを見せて、人々を安心させる必要があった。

 

ここで、更に失敗して失敗してしまえば、挽回は無理で、選挙戦からの撤退に追い込まれてしまうというところまで来ていた。

 


インタヴューは、失敗はなかったが、巻き返しになるほどのインパクトもなかった。

 

バイデンは討論会の時と同じくらいに声が小さく、早口で何を言っているのか聞き取りづらいままだった。

 

また、ステファノポロスの質問に対して、はぐらかすような答えが多かった。

 

「3年半前(2020年の大統領就任時)とあなたは変わらないで同じ人か」

「この3年半は肉体的、精神的、思考力的に代償を払わせるようなものだったか」

 

という質問に対して、自分の実績を強調するような話をして、イエスともノーとも明確に答えなかった。

 

自分の実績を強調したいのは分かるが、質問にきちんと答えないのは嘘をつくのとどれだけ違うのか。

 

ドナルド・トランプに対して、「生来の嘘つき」などとインタヴューで述べていたが、トランプを目の前にして言わなかったようなことをいない場所で言うのはあまり感心できない。

討論会で失敗、インタヴューで挽回できず、ということで、私は、太平洋戦争の日本を思い出すほどだ。

 

ミッドウェー海戦惨敗、ガタルカナル等での消耗戦の手ひどい敗戦、サイパン失陥と日本軍は大失敗を続けた。

 

「ここで大反撃をして何とか講和に持ち込む」という「一撃講和論」を掲げながら、決戦で敗北を繰り返し、最終的に本土を焼け野が原にしての敗戦となった。

 

バイデンも挽回をしたいところだろうが、既に厳しい状況に追い込まれている。

各種世論調査ではトランプリードという結果が多く出ている。

 

バイデン包囲網はこれからどんどん強まり、狭まってくるだろう。

 

それでもバイデンが高齢者に特有の頑固な思い込み(「自分は若くて健康で大丈夫だ」)で突っ走れば、トランプ陣営と共和党は左うちわで夏を乗り切り、選挙を迎えることになる。

 

 


(貼り付けはじめ)

バイデン大統領のジョージ・ステファノポロスとの大きなインタヴューから得られる5つのポイント

(5 takeaways from President Biden’s big interview with George Stephanopoulos)
ナイオール・スタンジ筆 2024年7月5日
https://thehill.com/homenews/campaign/4757491-biden-interview-abc-takeaways/

ジョー・バイデン大統領は金曜日、自身のキャリアの中で最も重要なテレビインタヴューに応じた。

バイデン大統領はウィスコンシン州への選挙運動に向かう間で、ABCニューズのジョージ・ステファノポロス22分間にわたって会談を行った。

今回の会話は、彼の大統領職が本当に危険に晒されている中で行われた。

6月27日にアトランタで行われたドナルド・トランプ前大統領との討論会でのバイデンの酷かったパフォーマンスをめぐり、民主党員の間で深刻な動揺が広がっている。

この衝突でのバイデンの曲がりくねった答弁と全体的な態度は、81歳の大統領の精神面の鋭敏さ(mental acuity)に対する有権者の懸念を増大させた。

 

民主党内にはバイデン対して、選挙戦から撤退するよう求める人たちもおり、より協調的な動きが近いうちに行われる可能性があるとの信頼できるメディア報道もある。

バイデンのステファノプロスとのインタヴューから得られる最大のポイントは次のとおりだ。

(1)バイデンにとって致命的な失言はないが救いはない(For Biden, no fatal gaffe but no salvation)

このインタヴューには2つの劇的な可能性があった。

 

1つは、バイデンから重大な失言(a seismic gaffe)が出てしまい、それが彼の政治キャリアを終わらせるというものだった。

 

もう1つは、彼の批判者たちを黙らせ、彼の立場を安定させるほど強力なパフォーマンスをするというものだった。

どちらも起こらなかった。

 

バイデンの反応には酷いものは何もなかったし、広がる不満を鎮めるほど素晴らしいものもなかった。

バイデンは、トランプが「先天性嘘つき(congenital liar)」であるという主張を行ったが、これは、先週トランプ前大統領からわずか数メートルのところに立った時よりも効果的な訴えができ、力強い瞬間でもあった。

保健医療や児童保育の拡充など、第2期に向けたいくつかの優先事項を概説したときなど、他の場面でも守勢(defenseive)から脱却した。

しかし、バイデンは、直面する危機にとって最も顕著な2つの点で苦戦した。

まず、討論会の不発(misfire)に対するバイデンの説明は説得力がなく、ただただ、疲れ果ていて、病気で、細部に行き詰まり、トランプに気を取られていたという主張を繰り返していた。

ステファノポロスが最後の主張に対し、バイデンが最初の質問から調子が悪かったように見えたと指摘すると、バイデン氏は「そうだね、悪い夜を過ごしただけだ(Well, I just had a bad night.)」と述べた。

第二に、そして同様にマイナスであったが、ステファノポロスが神経学的、認知能力(neurological and cognitive abilities)の「独立した医学的評価(independent medical evaluation)」に取り組むつもりかどうか尋ねたとき、バイデン氏ははぐらかした。

「いいかな、私は毎日認知テストを受けている。私がやることの全てだ」とバイデンは答えた。

ステファノポロスは更に2回この点を追及したが、バイデンからは、ほぼ同様の答えが返ってきた。

実際のところ、そのようなテストの考えに対する大統領の答えは事実上「ノー」だった。

バイデンの発言や態度は民主党内の緊張感や有権者の不安を和らげるにはあまり役に立たないものとなった。

(2)良くも悪くも「掘り下げる」大統領(The president digs in — for good or bad)

政界はバイデンが撤退を検討し始めているかどうかに注目している。

金曜日の時点では、「全能の主(Lord Almighty)」が彼にレースから撤退するよう告げた可能性について、特徴的に俗っぽい言及をした以外には、そのような証拠はなかった。

これはバイデンの藩校的な態度を示しており、撤退するという提案や、彼の弱さのせいで民主党がトランプ打倒に向けて厳しい状況になっているという提案には反発した。

インタヴューの中でバイデンは、「私以上に大統領になる、あるいはこのレースに勝つ資格のある人はいないと思う」と述べた。

ステファノポロスから、もし連邦議会民主党の幹部たちから、終わりが来たと言われたら、どう対応するかと質問され、大統領は笑いながら「彼らはそんなことはしないだろう」と答えた。

ステファノポロスは「自信をもってそう思っている?」と質問した。

バイデンは「そうだ、確かだと思う」と答えた。

ある意味、バイデンが他に何を言うことができるかと言われれば確かに難しい。

しかし、このような毅然とした口調を取ることで、彼は自身の抱える政治的問題の規模を否定しているのではないかという批判を引き起こした

「大統領は自分の実績を当然誇りに思っている」と、以前はオバマ前大統領の主要側近だったデービッド・アクセルロッド氏は、インタビューが放送された直後にソーシャルメディアに書いた。

 

 「しかし、彼は、彼の前進能力やこのレースでの立場について人々が抱いている懸念とは危険なほど乖離している。」

“The president is rightly proud of his record,” David Axelrod, previously a key aide to former President Obama, wrote on social media soon after the interview was broadcast. “But he is dangerously out of touch with the concerns people have about his capacitiies moving forward and his standing in this race.”

(3)インタビヴューはバイデンにとって更なる悪いニューズが続く中で行われた(The interview landed amid more bad news for Biden)

バイデンがこのような危険に直面しているのは、危機が深刻化し続けていることも一因だ。

インタヴューが放映される直前の金曜日、マイク・クイグリー連邦下院議員(イリノイ州選出、民主党)はバイデンに退陣を求める4人目の民主党連邦議員となった。

クイグリー議員はMSNBCのクリス・ヘイズの番組で、バイデンの「レガシーは定まった」とし、民主党はバイデンに感謝していると述べた。

しかし、「そのレガシーを永久的に固めて、完全な大惨事を防ぐために今できる唯一のことは、撤退して他の人に任せることだ」とも付け加えた。

また金曜日、マサチューセッツ州のモーラ・ヒーリー知事(民主党)も声明を発表し、大統領に対し「ドナルド・トランプを倒すことができる、私たちにとっての最大の希望であり続けるかどうかを慎重に評価検討する」よう求めた。

一方、ワシントン・ポスト紙は、マーク・ワーナー連邦上院議員(ヴァージニア州選出、民主党)がバイデンに撤退を求める民主党連邦上院議員グループを結集しようと活動し始めたと報じた。

これまでのところ、大統領は撤退などしないと断固と述べている。

同じく金曜日、ウィスコンシン州の空港で記者団の取材に応じたバイデンは、撤退について質問され、「その可能性は完全に否定している(completely ruling that out)」と答えた。

(4)バイデンは1回目の討論会を見ていないと発言(Biden says he has not watched the debate)

ABCは当初、プライムタイムに本編が放映される約90分前に、『ワールド・ニューズ・トゥナイト』でインタヴューの短い抜粋版を放映した。

その短い抜粋版は、バイデンがステファノポロスから討論会を見たかどうか尋ねられた後、動きを止める様子を映したものであった。

「いや、見なかったと思う」とバイデンは答えた。

ステファノポロスは、バイデンが討論でのパフォーマンスがどれほど酷いものであったかを知っていたかどうかが、彼の基本的な質問のポイントであると述べた。

バイデンはやや間接的な答えに終始し、演説台に立ちながら事態がひどく悪化していることを知っていたかどうかは明らかにしなかった。

(5)ステファノポロスの方がバイデンにとってより良い夜を与えた(Stephanopoulos had a better night for Biden)

インタヴューが放送される前から、ステファノポロスには各方面から斧が突き立てられていた。

保守派は、30年以上前にビル・クリントン元大統領の側近として初めて全米の注目を集めたABCのキャスターが、バイデンに甘すぎる対応をするのではないかと警戒した。

バイデンの忠実な支持者たちは、ステファノポロスが過度に興味本位で煽情的な対応をするのではないか、あるいは「決定的な(gotcha)」の瞬間を演出するために話を引き伸ばすのではないかと疑っていた。

実際、ステファノポロスは、バイデンが自分自身の精神面の鋭敏さについて「正直(honest)」であるかどうかなど、厳しく、時には個人的な質問をしながらも、礼節を守り、堅実な中立的な姿勢を堅持した。

ゴールデンタイムに放送されたインタヴューの冒頭で、ステファノポロスはまた、選択的編集(selective editing)の疑いを払拭しようとした。

ステファノポロスは、インタヴューが22分間続くとし、「カットはせず、編集することもなかった。インタヴューの映像を変化させるために触れるようなことはしなかった」と述べた。


(貼り付け終わり)

(終わり)
 

 

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