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米欧がロシア敵視をやめない理由
https://tanakanews.com/160217russia.htm

毎年2月にドイツで開かれるミュンヘン安保会議は、東西冷戦や国際紛争を解決するため、関係各国の政府高官やNGO、マスコミなどが集まって安保問題を話し合う世界最大の会議として、1963年から行われている。

今年は2月12-14日に行われ、シリア内戦と、そこから派生した欧州への難民流入問題が2つの主なテーマになると、事前に予想されていた。

ところが、実際に会議が行われてみると、予想されていなかった3つ目のテーマ「ロシアと米欧の対立」が、激しい議論になった。

議論の中心は、米欧側がシリアやウクライナなどにおけるロシアの行動を非難したのに対し、ロシア側がその非難を言いがかりや濡れ衣だと逆批判していることだ。

米国のマケイン上院議員は同会議で演説し、ロシアが欧州を困らせて欧米間の同盟関係にひびを入れるため、最近シリアで病院など市民生活の施設を意図的に空爆し、トルコや欧州への難民の流出増を誘発しているとロシアを非難した。

シリア政府軍が、ロシアの空爆支援を受け、ISISなどテロ組織が占領していたシリア北部の大都市アレッポを奪還しかけているので、数万人のアレッポ市民が難民化してトルコ国境まで来ているのは事実だ。

北シリアにある国境なき医師団の病院が、何者かに空爆されたのも事実だ。

だが、病院を空爆したのが露軍機なのかというと、かなり怪しい。

ロシアとシリア政府は、米軍機がトルコから越境飛行してきてアレッポの病院を空爆したと言っている。

米軍機は以前にもアレッポ市街に電力を供給していた民生用の発電所を意味もなく空爆して謝罪もしないという「前科」がある。

マケイン議員はかつてISISを正義の味方として米国に紹介した人物でもある。

シリア内戦は、ロシア・イラン・アサド政権の連合軍が、ISISなど米トルコが支援してきたテロリストの退治を進め、米トルコ側の不利が大きくなっている。

この時点でロシア軍が、仲間であるアサド政権を不利にするような病院の空爆をやるはずがない。

アサドの評判を下げたい米軍が空爆し、ロシアに濡れ衣をかけたと考える方が自然だ。

米政府がアサドを敵視してきた理由の一つは、2013年夏にアサドの政府軍が市街地を化学兵器(サリン)で攻撃したということだが、この時サリンを使ったのは政府軍でなく米トルコが支援していたアルカイダ(ヌスラ戦線)だったことが判明している。

米国の敵視策は、シリアでもイランでもイラクでも濡れ衣ばかりだ。

ミュンヘン会議で演説した米国のケリー国務長官は、ウクライナ内戦のミンスク和平合意が履行されないのはロシアがウクライナ東部(ドンバス)に軍事介入しているからであり、露軍が出て行くまで対露制裁は解除されないと述べた。

しかし実のところ、ロシア軍はドンバスに進駐していない。

ミンスク合意が履行されないのは、米欧が支援する反露的なウクライナ政府が停戦ラインまで軍を撤退せず、ドンバスに自治を与える新たな法体制を作っていないからだ。

ロシアのラブロフ外相は、ウクライナ政府がミンスク合意を履行する気がないのは米欧もよく知っていると述べている。

ミュンヘン会議で示されたロシアと米欧の対立は、米国がロシアに濡れ衣をかけて非難・敵視し、ロシアがいくら説明しても敵視をやめないので露側も怒っている構図だ。

ロシア政府の派遣団を率いたメドベージェフ首相は演説で「NATO(米欧)の対露政策は、敵対的かつ不透明で、冷戦時代に戻ったかのようだ。今は2016年でなく(米ソ対立が最悪だったミュンヘン会議開始前年の)1962年であると思えてしまう」と述べている。

米欧の反露政策は、シリアでもウクライナでも地域の安定を破壊し、理不尽で馬鹿げている。

反露政策は、対立を煽って関係諸国に兵器を売りまくる米国の軍産複合体に好都合な策といわれる。

だがシリアでは、すでに露イラン・アサド連合の勝利が見えている。

反露策は馬鹿げているだけでなく、米国側の敗北につながっている。

シリア内戦で軍事産業が儲けているのは米国でなく、名声を上げたロシアだ。

ISISやヌスラ戦線が負けそうなので、彼らを支援してきたトルコとサウジがシリアに派兵する姿勢を見せているが、サウジは少数の戦闘機や特殊部隊を出す「ふりだけ」だし、トルコは自国と国境を接することになるシリアのクルド人組織を威嚇する目的の小規模なものでしかない(それなのに「トルコとサウジが第3次世界大戦を起こす」と、目くらまし的に騒がれている)

シリア内戦に決着をつける天王山となりそうな大都市アレッポの戦闘の激化で、数万人が難民化し、トルコからEUに押し寄せようとしている。

欧米とくにEUは、敵視をやめてロシアと協調し、難民の増加を食い止めた方が良い。

ミュンヘン会議を機に、欧米がシリア問題でロシアと協調し始めるのでないかという期待も事前にあった。

だが実際は逆に、欧米がロシア敵視を強めるだけに終わっている。

しかも米国は、表でロシアを非難しつつ、裏でシリアでの露軍の行動を容認している。

米政府は先日、シリア反政府軍を敗北させて内戦を終わらせるロシアの軍事的な停戦計画を了承した。

この停戦に反対する好戦派に対し、ケリー米国務長官は「ロシアと戦争しろとでも言うのか」と抗弁した。

米国の反露策は、実際にロシアと戦争する気などない「ふりだけ」だ。

サウジは、米国がロシアに抗してシリアに派兵するつもりがないのを見た上で「米国が望むならシリアに派兵する」と言っている。

米欧の反露策のもう一つの領域であるウクライナでは、まだ「軍産複合体の儲け策」が健在だ。

NATOは、東欧でロシアを威嚇する軍事行動を強めている。

ポーランドやリトアニアはNATOが東欧に恒久的な基地を作ることを求めているが、ロシアと対立したくない独仏は、いったん置いたらなくせない恒久基地でなく、簡単にやめられる巡回型の移動駐留にしたいと言って対立している。

米英は、ポーランドやリトアニアに加勢している。

とはいえ、ウクライナの内戦自体は膠着状態で、次に何か大きなことが起こるとしたら、それは財政破綻を皮切りにウクライナ政府が崩壊し、内戦を続けられなくなってロシア側に譲歩することだ。

ウクライナ政府は、もう何カ月も財政破綻寸前で、IMFなど債権者に目をつぶってもらって延命している。

経済難がひどくなってヤツニュク首相への批判が強まり、2月15日に議会で内閣不信任案が出されたが僅差で否決された。

ヤツニュクは何とか続投できたが、政治混乱はむしろ拍車がかかっている。

ウクライナ内戦は、シリアと同様、米欧の不利、ロシアの有利が増しつつある。

米英にとってウクライナでのロシアとの対立は、独仏を対米従属の状態に押しとどめ、EU統合の進展を阻止する効果がある。

統合が進むとEUは独自の地域覇権勢力になり、対米自立して勝手にロシアと良い関係を築き、NATOが有名無実化する。

シリアやウクライナでロシアが有利になるほど、NATOや軍産関係者はロシア敵視の姿勢を強める。

ミュンヘン会議での激しい敵対姿勢は、その表れだった。

しかしそもそも、1980年代末にロシア敵視の冷戦を終わらせ、その後欧州に国家統合しろと進めたのはレーガン政権からの米国だった(共和党でのトランプ候補の躍進は、レーガンの再来を思わせる)

かつてEUに統合をけしかけたのも、その後最近になってウクライナ危機を煽ってEU統合を阻止しているのも、米国である。

この矛盾した事態は、米国の上層部に、EUを統合させて地域覇権勢力に仕立てたい(多極主義の)勢力と、EU統合を阻止して冷戦構造を再建したい(軍産の)勢力がいて暗闘していると考えないと理解できない。

米国だけでなく欧州諸国の上層部でも、EU統合派(親露派)と対米従属派(反露派、軍産)が暗闘している。

米国に勧められて統合を始めた欧州は、米国に嫌われてまでEU統合を押し進めたいと思っていない。

だから、米国の反露策が非常に理不尽でもそれにつき合い、EU統合を遅延させてきた。

冷戦やその後の「オリガルヒ」の時代に、米国にひどい目に遭わされたロシアは、米国の覇権の低下に乗じて影響力を積極的に伸張させている。

だがロシアと対照的に独仏は、その気になればEU統合加速によって比較的容易に対米自立できるのにそれをせず、弱体化・茶番化する米国覇権の傘下に、延々と踏みとどまっている。

しかし、欧州が米国の傘下でぐずぐずしているうちに、米国の世界戦略はどんどん理不尽になり、欧州にとって弊害が増えている。

シリアでは、大量の難民の発生と欧州への流入を止められず、EU統合の柱の一つである国境統合(シェンゲン条約体制)が破綻しかけている。

ウクライナでの欧露対立で、対露貿易に頼ってきた東欧の経済難が進んでいる。

欧州が対米自立するには、政治統合を進めればよい。

EUの上層部は、すでに対米自立的な人々が要職を占めている。

イタリアの共産党の親露・反軍産的な若手の国会議員だったフェデリカ・モゲリニが、突然EU全体の外務大臣に取り立てられたのが象徴的だ。

政治統合して、EU内の反露的な諸国の議会の権限を奪ってしまえば、EU中枢の対米自立・親露派の政策が通るようになる。

ウクライナ危機や、シリア発の難民危機で欧州が振り回されるほど、EU上層部で、早く政治統合を進めて対米自立すべきだという主張が強まる。

難民危機が続いている限り、難民を他国に押し付けたい各国間の対立激化でEUは統合どころでないが、いずれシリアが安定すると、欧州で再び統合推進の話が出てくるはずだ。

政治統合は、国権の剥奪という「非民主的」な転換なので、進むとしたら、その準備は隠然と行われる。

英国が、EUに残留するかどうかの国民投票を急いで行うところから見て、すでにEUは政治統合を進める準備をかなり進めている。

以前からEU当局は、現行のリスボン条約の法制下で政治統合を進めていけるという法解釈をしており、あとは政治的な意思決定だけだ。

英国が今夏か今秋に国民投票によって結論を出した後、EUが政治統合を進め得る事態になる。

オバマ政権は英国に対し「EUが統合しても対米従属を続けるよう内部から圧力をかけるためにも、英国はEUに残ってくれ」と要請している。

これだけを見ると、オバマは軍産系のように見える。

だが私から見ると、オバマの言い方はおかしい。

英国は、政治統合されるEUに残留すると、国権をかなり剥奪され、内部からEUに圧力をかけられないだけでなく、EUに幽閉されて英国独自の国際戦略をとれなくなり、覇権の黒幕としての力を失う。

英国の国民投票を前にしたEU側と英国の交渉が山場だが、EU側は玉虫色の共同声明を作ること以上の譲歩をしていない。

オバマは多極主義者だが、軍産のふりをして、英国に「EUを対米従属させておくためにEUに残留しろ」と言って、軍産の親玉である英国をEUに幽閉して無力化しようとしている。

もし米政府が、欧州を今後もずっと対米従属させておきたいのなら、今のような濡れ衣・茶番的・理不尽な反露策でなく、もっと理にかなった姿勢をとるはずだ。

今の米政府の無茶苦茶なロシア敵視策は、欧州を長期的に対米自立・EU統合促進にいざなっている。

多極主義者のオバマは、軍産複合体のロシア敵視策を過激化する一方、ロシアやイランの中東などでの影響力拡大を容認することで、欧州を意図的に対米自立の方に押しやっているように見える。

戦後ずっと続いてきた米国の覇権体制は、いやがる世界を無理矢理に支配していたのでなく、欧州や日韓などの諸国の側が対米従属に安住していたので長く持続した。

冷戦終結後、ロシアや中国もいったんは喜んで米国覇権の傘下に入った。

中国は昨夏まで、過剰な設備投資で経済面から米国覇権を支えていた。

米国覇権の世界体制を維持する原動力は、米国自身よりも、米国にぶら下がって経済発展したい世界各国の方にある。

911以来の米国は、ぶら下がる世界をうんざりさせる戦争や濡れ衣制裁をやり続けている。

ロシア敵視は、そうした「ぶら下がる世界を振り切る」ための政策の一つに見える。

米国は経済面でも、リーマン危機後、QEなど破綻が運命づけられているバブル膨張策をやっている。

米国が世界を振りきって覇権を壊した後、すんなり世界が多極化していくとは限らない。

米国に頼り甲斐がなくなった後、世界各国が身勝手な国際戦略を拡大し、あちこちで対立が激化するかもしれない。

しかし、それらの対立は戦争でなく、時間はかかるが交渉で解決されていく。

いちいち列挙しないが、今の世界で起きている戦争や好戦性のすべては、よく見ると米国の好戦策が原因であり、米国の覇権が低下すると、世界の好戦性は大幅に低下する。

国連やG20などで国際交渉のための多極型の世界体制が構築され、世界の安定化が図られるだろう。

国連やG20が多極型の世界体制を作ることを、エリートによる「世界政府」の計画として批判的に語る風潮が、かなり前から米国などで出回っている。

かつて国連の創設に大きく関与し、世界政府の計画推進の親玉であると批判されているロックフェラー家のデビッド・ロックフェラーは最近、英国紙のインタビューで「もっと統合された世界的な政治経済の体制を作ろうとする謀略がロックフェラーの仕業であると批判されるなら、私はむしろ光栄だ(世界が統合されていくのは良いことだから)」と語っている。

ロックフェラーの番頭としてニクソン政権以来、多極型世界の構築に貢献してきたキッシンジャーは最近、ロシアを訪問し、プーチンに大歓迎されている。

多極化の謀略は、時間のかかる紆余曲折や、中東などで何十万人もの戦死者を伴いながら、ゆっくりと進んでいる。


サウジアラビア王族を、アメリカの友人として受け入れているアメリカ人










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