[1523] 金(きん)を暴落させてきた英米の不正操作をドイツが公表、反撃した。
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世界の金融・経済で、急激に隠(かく)れた大きな動きが起きています。
だが日本国内では誰も騒がない。
おかしい。
奇妙な静けさが続いている。
しかしこの胎動(たいどう)はやがて表面に出る。
この1月16日にフランクフルト(ドイツの金融の中心都市)で、ドイツの金融監督庁 Bafin(バフィン) のElke Koenig エールケ・ケーニヒ長官(女性)が、「 金(きん)の取引市場 での不正操作 Metals Rigging が、何年も前から行われている。現在、各国の規制当局が調査中である」と発表した。
このドイツの金融庁長官の発言は重要である。
欧米の金と銀の市場で、通貨(カレンシー、外国為替)の他に、価格の不正操作=相場操縦(そうばそうじゅう)罪である犯罪行為 が行われてきたという発表は、これから大きなスキャンダルになる。
ロイターの記事では、17日に、
“ How London's gold and silver price benchmarks are 'fixed' ”
となっており、ブルームバーグの記事では、
”Metals, Currency Rigging Is Worse Than Libor, Bafin Says ”
となっている。
この金(きん)の市場での不正操作(マニピュレーション)には、アメリカのFRB(ニューヨーク連銀=れんぎん=がその実体)自身が深く関わっている。
私、副島隆彦は、そのことを、近著の 「帝国の逆襲 金(きん)とドル 最後の闘い」(祥伝社刊、2013年11月)で、この中の P177 以下で、
「ネイキット・ショート naked short ”裸(はだか)の空(から)売り” という違法行為を、アメリカのFRBが仕組んで行っている。
これはアメリカの政府自身による、金(きん)を大暴落させる違法行為(=相場操縦罪)である」
と書いて詳しく説明した。
その事実が満天下に今、露見しようとしている。
以下に載せる記事たちに書かかれている。
もう2年半前の、2011年9月6日に、NY金(きん)が、1923ドル(日本では1グラム4755円。 小売なら1グラム5000円寸前)の史上最高値を付けたあと、金の暴落を、FRB が中心となって仕掛けた(このあと日本では、2013年4月10日に小売で5339円の史上最高値を付けた。そのあと仕組まれた急落を続けた)。
それ以来の金(きん)の苦境である。
アメリカ政府は、ドルと米国債の暴落(=信用崩壊)を阻止するためだったら、何でもやる。
違法行為でも金融犯罪でもやる。
今のアメリカはそういう”手負(てお)い狼(おおかみ)”の国だ。
自分のエサになるものだったら周囲の全てを食い殺す。
このことを、私は、昨年から、“ドルを防衛するための 金殺(きんごろ)し”と名付けた。
この”金殺し”が、今も続いてる。
やはりドイツ政府が意を決してアメリカの不正行為に対する、敢然たる戦いを開始した。
さすがドイツ人である。
これで、これまでのように不正行為を、アメリカの金融当局自身がやる、ということが出来なくなった。
金融監督庁という規制当局は、金融の機制当局(レギュレーション・オーソリティ)であるが、大きくは、金融当局=財務省と中央銀行の下に付いている。
即ち、彼らはグル(ープ)であるから、やっていることは権力犯罪(パワー・クライム)である。
アメリカの金融当局自身が、市場で不正操作、違法行為をやったら、一体、誰がそれを処罰するのだ?
このことを指して、 英語では、 ”Who governs ? " 「フー・ガヴァーンズ」 という。
取り締まる権限(=権力)を持つ者の不正を誰が取り締まるのか、の問題だ。
だから、金(きん)価格は、これからじわじわと上がってゆく。
この事態を私は歓迎する。
このNYとロンドンで仕組まれて行われてきた金価格の市場操作への新興国(中国とインド、ブラジルたち)からの反撃がこれから始まる。
金の現物(げんぶつ)買いの動きが世界中で出てくる。
従って、金を買うなら今のうちだ。
あと少しで金の買場(かいば)は無くなる。
そして来年(2015年)からは、いよいよ金融統制(きんゆうとうせい)が始まり、金を買えなくさせられるだろう。
この「金(きん)市場での不正操作」のニューズを日本で、唯一、報道したのは田中宇(たなかさかい)氏である。
私たち学問道場は、昨年の10月に、立川の事務所に田中氏に来ていただいて討論して、「真実の言論をする者として連帯して闘い続けましょう」と合意した。
田中氏の以下の文章を皆さんもよく読んで下さい。
(転載貼り付け始め)
田中宇(たなか)の国際ニュース解説 無料版 2014年1月20日
http://tanakanews.com/
http://tanakanews.com/
★金地金不正操作めぐるドイツの復讐
ロンドンやニューヨークなどで行われている金地金の国際市場と、世界的な為替市場において、米欧の大手銀行が、談合による相場の不正操作を、何年(何十年?)も前から続けていた疑いが濃くなり、EUや英米の政府当局が捜査を行っている。
How London's gold and silver price benchmarks are 'fixed'
1月16日、ドイツ政府の連邦金融監督庁(Bafin)のケーニヒ長官がフランクフルトで行った講演で「金地金(きんじがね)と為替の国際市場に対する相場の不正操作は特にひどい。 (すでに捜査が一段落した)LIBOR(ロンドンで定められている世界的な銀行間金利)に対する相場の操作は、銀行間の指標に対する不正操作でしかないが、金地金(きんじがね)や為替に対する操作は、世界のあらゆる金融取引に影響を与えているからだ」という趣旨のことを述べた。
Metals, Currency Rigging Is Worse Than Libor, Bafin Say
欧米当局が、為替や金相場に対する金融界による不正操作について捜査しているという話は、昨年から指摘されていたが、捜査の実施を金融当局者を認めたのは、今回のケーニヒが初めてだ。独金融監督庁によると、EUの独占禁止当局や米英スイスの捜査当局が、為替と金相場の不正操作について調べている。
(以下略)
(転載貼り付け終わり)
田中宇氏が以上に載せている、これらの世界の一流紙の英文記事を自分でしっかり読める人は読んで下さい。