『ロスチャイルド 200年の栄光と挫折』(日本文芸社)
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世界の金融の歴史を知り、現在、超大国の中国の未来を予測する上で非常に有益な本が発刊されました。一冊は副島隆彦の単著、もう一冊は元中国人評論家で人気の石平(せきへい)氏との対談です。
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私は「陰謀論者」というコトバが大嫌いである。それを受け入れ自認する者たちだけが使えばいい。どうせ生来の頭のおかしな人間たちである。
この私まで、陰謀論者だとレイベリング(レッテル貼り)することで、私の日本国での真実暴きの言論活動の影響力をそぎ落とそうとする者たちがいる。謀略人間たちだ。私はこの者たちと闘い続ける。
大英帝国のピークは、1901年のヴィクトリア女王の葬儀の時である。そしてこのあと1914年に世界覇権は、ヨーロッパからアメリカに移った。その論証は本書の中で行なった。
1914年からは、石油の力(エネルギー革命)で成り上がったアメリカの新興財閥であるロックフェラー家が世界を支配し始めたのである。ヨーロッパとロスチャイルド家はこの時から衰退を始めた。ロックフェラー家が世界で一番大きな力を握った。
そして、アメリカ国内だけでなく、主要な国際機関の公職者たちの人事権(任命権)までを握り、世界政治を自分たちの思うように動かし続けた。これが大きな事実である。
だから今の今でも、彼らアメリカ・ユダヤ帝国の属国(従属国)の一つである、私たち日本国の財務大臣や金融担当大臣の実質的な任命(権)はアメリカが握っている。
そうではないのか。
財務と金融の大臣に署名をさせることで、5兆円でも10兆円でも、アメリカ国債を買わせる(円高“阻止”介入と称して)ことができる。アメリカの日本国への支配と干渉はこのように今も本当にヒドいものである。
だがそれもあと何年かで終わる。アメリカ帝国(=ロックフェラー石油ドル体制)は衰退が著しいから、もうすぐ倒れる。
人類史は次々と興る帝国(覇権国)の興亡の歴史である。帝国は周辺の数十カ国を家来の国として束ねて支配する。ひとつの帝国(王朝)の長さは、だいたい4世代(30年かける)である。だからだいたい世界覇権は120年間と決まっている。
この120年の周期で世界覇権(支配権)は移ってゆく。私はこのように世界史を冷酷に概観する。過去の諸事実から冷静に組み立てられる理解を近代学問(サイエンス)という。
1859年に、アメリカの五大湖のほとりで石油の掘削に成功した。そこは今もオイル・シティという観光地になっているので、この石油と共に勃興したロックフェラー財閥が、早くも1880年代には、世界で一番大きなお金を握った。だからこの時から、世界支配は“金”と共に栄えたロスチャイルド家から、ロックフェラー家に移っていった。
そしてこのあと世界覇権は、次の支配者、即ちスバリ中国へと移ってゆく。
その前の19世紀の1805年からの120年間が、ロスチャイルド家が世界を支配した時代だった。
その前の100年間はフランス王国(ブルボン王朝)が覇権者である。そしてナポレオンが文字どおり、ヨーロッパ皇帝となった。
ロスチャイルド家の創業者マイヤー・アムシェルと息子NM(ネイサン・マイヤー・ロスチャイルド。ロンドン家初代当主)はナポレオンを打ち倒すために文字どおり命懸けの闘いをやったのである(本書56~57ページ)。
公式(正式)には、1931年に「金ポンド(兌換)体制」が終わった時に、大英帝国とロスチャイルド家の支配も終わったのである。
それなのに、今でもまだ「ロスチャイルド家が世界を支配している」と書く者たちがいる。それはロックフェラーに秘かに雇われた手先たちだ。
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