貧困からAmerican Dreamを叶えたバーネットの波乱万丈人生 | 森の夢~星が歌うとき森は静かに目をとじる

森の夢~星が歌うとき森は静かに目をとじる

*わたしは自分を許し、受け入れ、そして信じる*

こどもの頃に読んだ『秘密の花園』は、『赤毛のアン』と同じくらいに好きな物語です。






フランシス・イライザ・ホジソン・バーネット(Frances Eliza Hodgson Burnett, 1849年11月24日 - 1924年10月29日)

イギリス生まれのアメリカ合衆国の小説家、劇作家。
バーネット夫人 (Mrs. Burnett) とも呼ばれる。


3歳の時に父親を亡くし、16歳の時にアメリカへ移住。
19歳ごろから雑誌に小説等を発表し始め、
1886年(37歳)『小公子』が約50万部売り上げに。
『小公女』の物語もバーネット夫人の作品です。


『小公子』(小公子セディ)も『小公女』(小公女セーラ)も
テレビアニメになったので、ご存知の方は多いと思います。



英語のwikiのほうが詳しく書かれています。

私は『小公子』より『秘密の花園』のほうが好きなんですよね。


『秘密の花園』は、フランシス・バーネットが60歳の頃に書き始めた小説で、
1898年~1905年ごろに住んでいたイギリスのメイサム・ホールというお屋敷がモデルになっています。


自身をモデルに『秘密の花園』を書いた、フランシス・バーネットはどんな人だったのか。
5年前に作者のバーネット夫人の数秘を読みましたが、
ホロスコープを見つけたので星を読んでみます。



ホロスコープはこちらからお借りしました。

ホロスコープ①図


出生時間がわからないので、ハウスやアングルは考慮しません。

射手座(火星座)生まれだけど、水の星座にも天体が多いですね。

世代的特徴として天王星と冥王星が牡羊座でコンジャンクション(合)しています。
慣習にとらわれない、独創的、ドラマティックな生き方をする人が多いかも。

目立つアスペクトは、水のグランドトライン(金星、海王星、火星)
Tスクエア(海王星、射手座1度カイロン、ノースノード)
ヨッド(天王星、木星、水星)


*****


太陽は射手座。

そういえば児童文学者には射手座が多いような。


フランシス・バーネットは、児童文学者として有名になりましたが、
著書約70冊の内、子供向けのお話は約三分の一なのだそうです。

あとは、大人向けの長編小説(恋愛と怪奇と事件に溢れたゴシップ小説)が多いそうです。
知らなかった~キョロキョロ


確かに物書きで身を立てるには大人向け(ハーレクインロマンスみたいな)を
書いたほうがお金にはなるでしょうね。



太陽のアスペクト
カイロン(キロン)とコンジャンクション(合)
魚座海王星とスクエア(90度)
牡羊座土星とトライン(120度)
蟹座火星とインコンジャンクト(150度)


***


水星は蠍座。

観察眼がするどい水星です。


私が『小公子』よりも『秘密の花園』のほうが好きなのは、
『赤毛のアン』のアンみたいなこまっしゃくれた女の子が出てくるのと
メアリー・ブロンテの『嵐が丘』と同じくヨークシャーのムーアの風景や
秘密めいた屋敷、謎の鍵、そして死んでいたような庭が生き返っていく描写に
胸を躍らせたからでした。


死と再生の物語は、いかにも蠍座水星が書いた物語だと思います。

そういう点でいえば、フランシスの別の面であった恋愛と怪奇と
事件に溢れたゴシップ小説も蠍座水星らしいかも。

金星も蠍座だし、大人受けする小説を書けそうです。



水星のアスペクト
乙女座木星とセキスタイル(60度)
牡羊座天王星と155度



***


1865年、フランシス16歳のときに、一家でアメリカにいる伯父を頼って移住します。

空の土星がフランシスの冥王星とオポジション(180度)。
土星冥王星の凶角は環境の変化を表します。


16歳は金星の年齢域が始まったころ。
フランシスの金星は蠍座8度で、不屈の精神を表します。


父親は室内装飾や家具の商人で、存命時は裕福な家庭で、
家はイギリス・マンチェスターの高級住宅街にあり、
フランシスは五人きょうだいの三番目、長女として生まれました。

父親が亡くなったのは1853年。父親は37歳でした。
空の土星がフランシスの太陽とオポジション(180度)


家業は母親が引き継ぎますが、
アメリカ南北戦争の影響による不景気で店が破産し、
一家はアメリカへと渡ったのです。

外国へ移住すると運勢が変わります。
星の角度は同じですが、ハウス(場所)が変わるためです。



想像ですけど、4ハウスに天王星かな。
そうすると3ハウスに土星で、、、アセンダントは水瓶座あたり?


金星のアスペクト
蟹座火星とトライン(120度)
牡羊座土星とバイクインタイル(144度)




マンチェスターのフランシスの生家と言われている建物




アメリカ(テネシー州)で住んだ家のお隣さんが、
のちに最初の夫となるスワン・バーネットの一家でした。



1870年、21歳のときに母親が亡くなります。

空の冥王星がフランシスの水星とオポジション。


父親の死後、生活が困窮し、家計を助けるために
物書き(writer)になったとか。


フランシスは家計を支えるために必死で文章を書き、
それが彼女を本格的な作家の道へ進ませたのでしょう。

フランシスの火星は蟹座にあるので、
家族を守るために力を発揮します。


サビアンシンボルは「列車に破壊された自動車」で、
自分の欲求よりも仲間や家族との共通の目的を優先させます。




1873年(23歳)、スワン・バーネット(24歳)と結婚。
スワンは眼科医になっていました。


空の冥王星がフランシスの木星とトライン(120度)
木星冥王星トラインはミリオネアアスペクトですね。
フランシスは運気が良かった頃でしょう。


彼女は作家デビューして5年ほどの間に、
兄妹をじゅうぶん養える収入を得ていました。
1872年にはイギリス、フランスを旅行するほど金銭的余裕があったようです。


でも、フランシスの太陽と火星はインコンジャクト(150度)

余り考えずに結婚してしまったかしら?
スワンとは古くからの知り合いではあるけれど。



火星のアスペクト
蠍座金星とトライン(120度)
射手座太陽とインコンジャクト(150度)
魚座海王星とトライン
牡羊座土星とスクエア(90度)
天秤座ベスタとスクエア



ターシャ・テューダさんが描いた『secret garden』表紙




スワンとの間には二人の男の子をもうけ、次男はパリで生まれています。
フランシスが夫スワンを医学の本場のパリに留学させるため、
出版社から一か月に二本の作品を書くという条件で援助を受けて、
一時期パリに住んでいたのです。


夫に本場の医学を学ばせたい。そのために自分が稼ぐ。
さすが、蟹座火星ですね。



28歳のときにアメリカに帰国。

1回目の土星回帰のころは、主に子供向けのお話を書くようになり、
新進作家として高く評価されるようになります。

児童文学を書くようになったきっかけは、
1879年に『若草物語』で有名になったオルコットとの出会い。

オルコットも家計を助けるために作家になった女性です。




フランシスの太陽(人生の目的)と土星はトライン。

綿密な計画を立てて、地道にコツコツと進むタイプでしょう。

昔の女性は、結婚すると太陽の力を夫に仮託する場合が多かったようですが、
仕事を持っていた女性は、自分で太陽の力を使っていたと思います。



ホロスコープ②


ネットで拾った別のホロスコープです。

こちらも生まれた時間が正確ではないと思われますが、
私はこちらの太陽(人生の目的)が天頂に来る②のほうが、
フランシスっぽい気がしています。



フランシスは、自分の書くものをつうじてこの世に喜びと幸せだけをもたらしたい、
という強い願いを持っていました。

私はこの世に不幸せをもたらすようなことは書けないの。
初めてものを書きはじめた少女の頃も、自分の想像したことや紙の上に記したことが、
ひとを不幸せにしたり不快にさせたりすることだけはしたくない、と思っていたのよ。
この世には逃げられないことが数多くあるけれど、私たちの望むのはその反対のもの。
生命、愛、希望、それらが本当に存在するということ…




土星のアスペクト
射手座太陽とトライン(120度)
蟹座火星とスクエア(90度)
魚座海王星とセミセキスタイル(30度)






1885年(36歳)、 次男をモデルにした『小公子』を発表します。
フランシスの18作目の小説でした。

『小公子』は50万部を売り上げ、ついにフランシスはベストセラー作家になります。


空の木星がフランシスの冥王星にヒットして、
再びミリオネアアスペクトが形成されたのでした。



フランシスの次男の髪型を元にした主人公のロングカールの髪型と、
レースの襟がついたベルベットのスーツ、通称フォントルロイ・スーツが大流行したそうです。


↓このような服装ね。

(アニメ『小公子セディ』より)


『小公子』の原題は『Little Lord Fauntleroy』というのですが、
今の時代ならハリー・ポッターみたいな爆発的な人気の存在でした。

おもちゃ、トランプ、筆記用紙、チョコレートなど、さまざまな製品に
小公子スタイルが印刷されて大人気を博したそうですよ。



そして、フランシス自身は、高価なヴィクトリア朝の女性のドレスを好んで着ていたため、
「Fluffy(ふわふわ)」というあだ名で揶揄されることもあったそうです。

今で言えば、おかあちゃんがゴスロリ着ている感じ?

まあ、有名税って感じですね。





しかし、この前後年、空の冥王星がフランシスの太陽にオポジションだったので、
仕事は充実しているが、私生活はかなりハードだったのではないかな~?

②のホロスコープで見ても4ハウスに空の冥王星が来るので。

最初の夫スワン・バーネットとうまく行かなくなってきた頃かも。
あくまで想像です(笑)




1887年(38歳)、フランシス自身をモデルにした『セーラ・クルー』を執筆。
これは『小公女』の元になった小説です。

この年、ロンドンでのヴィクトリア女王の即位50年祭に出席。

その後25年にわたって、主にイギリスに住居を持ちながら、
アメリカやイタリアを往復して過ごしたそうです。
(なんて羨ましい〜)



1888年(39歳)は、『小公子』がロンドンで上演され人気を博し、
アメリカのブロードウェーで上演されるようになって、
フランシスの名声は高まります。

この頃に2人目の夫となる、11歳年下の役者スティーブン・タウンゼンドと出会います。



フランシスはとても社交的なタイプで、自宅で文学サロンを開き、
政治家とも交流があったそうです。

火と水と水のエレメントが強いので、情熱的かつ人当たりがよい感じ。
たしかに人を引きつけるカリスマ性がありそう。

そのため、交友関係がゴシップになることも多かったようですね。






1889年(40歳) 、ワシントンに大邸宅を購入。

十代の頃、出版社に原稿を送るための切手代を捻出するため、
野葡萄を摘んで売っていた少女が、
イギリスにもアメリカにも家を持ち、行き来する生活をする人気作家になるなんて!

しかもフランシスは、33回も大西洋を渡ったそうですよ。


凄過ぎる~!

これが、天王星のヨッドが示していることかも。




でも、物質的成功=幸福とは限らない。

フランシスはうつ病に苦しむようになっていました。


まあ、ホロスコープを見るとそうなるよなぁという感じです。

空の天王星がフランシスの天王星にオポジション。
海王星が彼女の海王星にスクエアで、いわゆる“中年の危機”なんですが、
空の土星も加わり、グランドクロスを形成していました。

 


1890年(41歳)、長男が進行性結核にかかり、
その年の12月に亡くなりました。享年16歳。

当時は不治の病だったのでしょうね。
フランシスはその事を長男に気付かせないようにするため、
世界旅行に連れて行ったそうです。



空の土星がフランシスの木星にコンジャンクション。
天王星がフランシスの冥王星とオポジション。
また、
フランシスは木星と天王星のインコンジャンクト(150度)持ちですが、
空の水瓶座火星がヨッドを作っていました。


友人への手紙の中で、フランシスは「母親であることに比べて作家であることは
取るに足らないことだ」と書いていたそうです。

長男の死は、さらに彼女のうつ病を深くしたでしょう。



夭折した長男をモデルにした『消えた王子』




1898年(49歳) 、最初の夫スワン・バーネットと離婚。


空の天王星がフランシスの太陽にコンジャンクション。
変化したい気持ちが強くなっている時です。


②のホロスコープで見ても、MC、太陽に天王星が合になるので、
やはり社会的立場が変わるタイミングです。


夫の経済的無能力と家庭放棄を理由に、離婚裁判を起こしたと記述がありました。


結婚を表すジュノーは、フランシスの場合は天秤座11度にあり、
彼女の火星とスクエア(90度)で、
バランスの取れた結婚生活というのでしょうか、主導権において、
火星のパワーを制御することに負荷がかかるようです。


理想の夫像は、家族を守るために働く夫だったでしょう。
でも、フランシスが望むような夫ではなかったんですね。

難しいところですね。

過去世のカルマの解消のような結婚だったのかも知れません。




離婚後、フランシスはイギリスのケント州ロルヴェンデン村にある
「メイサム・ホール」という屋敷の一部を借り、
1905年ぐらいまでここを拠点に暮らしました。

フランシスの黄金期です。


(現在のメイサム・ホール)

このお屋敷での生活で、フランシスはある日、コマドリに導かれ、
壁に囲まれて荒廃した古い庭を見つけ、その庭を再生することに夢中になったそうです。

イギリスと言えばガーデニングのお国柄。
今も美しいイングリッシュガーデンが見られます。

この体験が『秘密の花園』の着想になったのですね。


そういえば、
フランシスの魚座海王星のサビアンシンボルが「化石化された森」で、
忘れかけていたものを復活させるというテーマがあります。


忘れられていた庭を耕し花を植え、再生させていく作業は、
サビアンのテーマにぴったりですね。


フランシスのホロスコープで一番力を持っているのは、
実はこの海王星なのです。


また、庭造りはグラウンディングしているのと同じですから、
精神的安定にもなっていたんじゃないでしょうか。



映画『secret garden』のロケ地、キャッスル・ハワードのローズガーデン



『秘密の花園』の原題である『つむじまがりのメアリーさん』は、
マザーグースの一節です。


つむじまがりのメアリ嬢
お庭はどんなあんばいで?
銀の鈴と、貝がらと
マリーゴールド並べて植えちゃった





映画『secret garden』のロケ地、キャッスルハワード



映画『secret garden』リンダ・ロンシュタットの歌声が素敵です)



1900年(51歳)、11歳年下のスティーブン・タウンゼンドと再婚。

長い間、愛人関係にあったようですね。


空の木星と冥王星が、フランシスの木星とTスクエアを形成。

他人がとやかく言うことじゃないですが(笑)
なんか、スティーブンに押し切られたような感じですね。


残念ながらふたりは1902年(53歳)に離婚しました。


空の土星がフランシスの天王星にスクエア。
天王星が彼女の木星にスクエア。



フランシスは魚座月と木星がオポジション(180度)で、
楽観的というか、問題を先送りしがちなようで、
結婚直後からスティーブンとの結婚を悔いていたようです。


ほんとうにスティーブンがフランシスを愛していたか疑わしい
と、周囲は見ていたようです。

というのは、フランシスはスティーブンのために芝居の脚本を書き、
秘書としても雇い、金銭的な援助もしていたので、
スティーブンにとっては、彼女はパトロン、金ヅルだったわけで、
打算的な結婚だと思われていたようです。


木星のアスペクト
蠍座水星とセキスタイル(60度)
牡羊座天王星、冥王星とインコンジャクト(150度)







1905年(56歳) 、アメリカ合衆国の国籍を取得し、アメリカ市民となる。
1908年(59歳)、ニューヨーク州ロング・アイランドのプランドームに広大な土地を購入し、イタリア風の家を建てる。


二回目の土星回帰はアメリカ人(帰化)になることだったようです。

なぜ?今さら?

1905年は日露戦争が始まった年で、第一次世界大戦の様相がうかがえる時代ではあります。

フランシスの火星に、空の海王星がコンジャンクションしていました。



フランシスがイギリスから離れるきっかけになったのは、
メイサムホールが売却されることになったからのようです。

フランシスは借りることは出来たけれど、
屋敷まるごとを買い取ることが出来なかったとか。



このサイトを観るとわかりますが、かなり大きな土地を要しています。

Great Maytham Hall


メイサムホールに残るsecret garden



フランシスは姉にあてた手紙にこのように書いています。

That place belongs to me—it is the only place I ever felt was home …
It seemed a sort of outrage that I was not living there.

あの場所は私に属している-私が今まで家にいると感じたのはこの場所だけだった…
私がそこに住んでいないのは一種の怒りのようだった。



彼女にとってメイサムホールは、実家が没落する前の暮らし、
没落しなければ得ていただろう豊かさを再現できる場所だったのでしょうね。

つまり、インナーチャイルドを癒した場所だったのでしょう。



フランシス・ホジソン・バーネットが愛したローレットメシミーという名のバラ


フランシスは、第二のシークレットガーデンをアメリカに作るべく、
ガーデニングに精を出したようです。

プランドームの邸宅が保存されていないか調べてみましたが、
火災で焼失してしまったようです。残念。
何百のバラとタチアオイが植えられた庭だったそうです。見たかったなぁ。




(映画『scret garden』)

1911年(62歳)、 児童書『秘密の花園』を英米で同時出版するが、
最初は評判が良くなかったそうですよ。
のちにフランシスの児童文学の最高傑作として評価されたそうです。

1914年(65歳) 、最終的にアメリカ合衆国へ住居を移す。

7月28日 第一次世界大戦が勃発する(~1918年11月11日)。



フランシスが祖国イギリスよりアメリカを選んだのは、
アメリカ自体が新しい国で、牡羊座に天王星冥王星合を持つ彼女の
エネルギーと合っていたのかもしれませんね。





この「白い人びと」あるいは「白い人たち」という物語(1911年)は、
この物語は16歳で亡くなった長男に捧げられているそうで、
蠍座水星っぽい死生観で書かれているなぁと感じました。



偶然なんていうものはないのです。
わたしたちはどんなことでも、自分たちで引き起こしているのです。
悪いことが起こってしまうのは、わたしたちが、自分たちは間違っているのか、
それとも正しいのかということがわからないからですし、
またはそういうことをいい加減にしておくからです。
正しいことが起こる場合は、わたしたちが無知のなかで生きていながらも、
無意識のうちに、または、意識的に選んだからなのです



スピリチュアルですよね。

フランシスは英国国教会の信者だったようですが、
長男の死のあとにクリスチャン・サイエンスという
キリスト教系の宗教を信仰したようです。

クリスチャン・サイエンスは確か、
ドリーン・バーチュー博士も若い頃信仰していたと思ったな。



1924年10月29日にプランドームの自宅で脳卒中に倒れ死去、享年74歳。

空の土星がフランシスの金星にコンジャンクション(合)
天王星が彼女の木星とオポジション(180度)
海王星が彼女のプログレス太陽とオポジション。


流行作家として、児童文学者として、多くの読者に夢を与えたフランシス、
その人生はほんとうに激しいものでした。
華やかな名声の影には、女性として母としての苦しみがありました。

彼女は今はニューヨークのロスリンの墓地に眠っています。
傍らには、若くして亡くなった長男ライオネルの像が見守るように
建てられているそうです。




1936年、ニューヨークのセントラルパークの温室に、
フランシスの栄誉を讃えて彫像が建てられました。
彫像は『秘密の花園』のメアリーとディコンを描いています。




フランシスの遺作となったエッセイ『In The Garden』は、
日本では『白い人びと』の中に収録されているようです。

「庭を持っている人には未来があります。
未来がある限り、ひとは本当の意味で生きているのです」


庭を持っていない人が多い現代ですが、
私が思うことは、庭は私たちの心の中にもあるということです。

フランシスは、ガーデニングを通して心の庭に帰ったのでしょう。


心の中にある、秘密の庭。
忘れられたその庭。
そこには、たったひとりの小さな子供(あなた自身)が住んでいます。
その庭に帰りましょう。


*****



Frances Hodgson Burnett’s Success as an Author

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