震災孤児・遺児1698人、養護施設入所はわずか2人親を亡くした子どもたちはどう過ごしているのでしょうか・・?
東日本大震災の発生から2年が過ぎ、「震災遺児、孤児の問題」は、大きな被災地問題として、考えなけばならない問題です。

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 被災地の子どもたちは、今どんな状態にあるのだろうか。「被災した子ども」を被災地から、報告したいと思います。

震災孤児・遺児はこのような数になっています。

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※震災孤児・遺児数の地域別内訳はとくに被害の大きかった東北三県で9割以上を占めています

震災孤児とは両親とも死亡ないしはひとり親家庭の場合は片親が死亡した児童のこと。震災遺児とは両親のどちらかが死亡した児童のことである。いったい、全県での1698人の震災孤児と遺児は、どこで、どう過ごしていたののでしょうか。

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ほとんどが親族里親の元で育てられています
この震災孤児と遺児の行方について、宮城県里親連合会の会長ト蔵康行さんは「家庭環境を奪われた子どもは家庭環境のもとで育てられるべきとの観点で家庭養護を優先した結果、ほとんどが親族里親の元で育てられています」と話していますが、あの混乱のなかで、それしかなかった、当然の事とも言えると僕は思います。

親族里親とは
要保護児童にとっての三親等以内の里親による養護者のことを指し、祖父母や叔父(伯父)・叔母(伯母)が該当します。

昔から、 「東北地方は血縁のつながりが非常に強い」と言われていますが、全く、そうなんです。
だから、両親を亡くしても、子どもの関係者がいなくなるということがありませんでした。
しかし、その親戚も亡くなってる場合も多くありました。だから、子どもの遠い親戚を含めて面倒を見てくれています。
震災当初、どこの避難所でも、片親、両親を亡くした子どもが、ぽつんと一人でいるという事はなかったと聴いています。

また、特に岩手、宮城では、東日本大震災で親を失った子どもたちと、その子どもたちを養育する里親家庭を長期的に支援していくためのNPO組織 『子どもの村東北』や「児童家庭支援センター」、「東北大学震災子ども支援室」などなどと「里親会との支援のネットワーク」 があることも、親族里親での養護実績につながっていると今になればそう思います。

つまり、孤児。遺児の保護は、血縁のつながりでなんとかして、その後のフェローはこのような、
東北大学やボランティアに支えられて来てる。という感じです。

ただ、僕から見れば、NPO組織や東北大学、ボランティアなどに、支えられてる現状で、国としてはあまり関与していないと感じます。
 

でも、震災から2年経過して、この親戚の里親にも、精神的に疲れが出てきています。限界も見え始めているのです。
 震災当初に孤児・遺児を受け入れた祖父母やおじ・おばは、“里親”になって孫やめい・おいを思い。
この状況から『私らしかいない』という気持ちで受け入れていたと思います。

震災時点では、あの混乱した中で、その多くの親戚はそこまで想像すら出来なかったと思います。そして、受け入れた祖父母もおじ・おばも被災者であったことです。狭い仮設住宅での生活、職を失い経済的な不安を抱えた状況、そこに親戚の子ども達との同居。このような状況の中で、孫やおい・めいの子育てが行われているのであれば、祖父母やおじ・おばの心身はもう限界に来ているのです。

僕が知ってる、遺児が3人ほどいます。
子供達は、外部から来た人が、「かわいそう」という言葉をとても嫌います。
僕が思うに、「差別される」と思うのではないか・・?「同情」されているというのが負担になってるように感じます。
そして、一見明るく振舞っていますが、内心は下の調査のように、「亡くなったり不明になってるの親」については、あまり話さいない。とう結果が出ています。
これは、子どもに限らず、大人でも同じ事が言えます。また、海を見たがらないように僕は感じます。

ボランティアの方々は、そこらをすごく知っていて、子ども達と接しています。
子どもと同じ目線で悩み、活動しようとする人々の気持ちは、いつかきっと子どもに届くはずです。

このように、震災孤児遺児に対しては、民間のボランティア団体による支援がなくてはならないものになっています。しかし、これにも限界があります。

          http://www.narupark.jp/naruhodo/13/index.html

将来を担う、震災孤児遺児に対して、今は「心のフォロー」が急務ですが、大人になるまでの息の長い支援が必要です。

復興庁には、「
震災孤児遺児対策班」という部署が存在します。
ここでも、何をやっているのか・・? 何かはやってるのでしょうが・・。動きが見えてきません。


被災地の「震災孤児、遺児」やその「親戚里親」に対して、行政からのシッカリとした何らかの支援が必要だと思います。

※ 参考

震災孤児・遺児1698人、養護施設入所はわずか2人親を亡くした子どもたちはどう過ごしているのか 
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昨日の2013年4月18日の河北新報に掲載されていました。

東日本大震災の震災遺児 心身に影響 あしなが育英会が保護者調査を実施しました。

東日本大震災で親が死亡・行方不明になった遺児を支援する「あしなが育英会」(東京)は17日、遺児の保護者を対象に行ったアンケート結果を発表しました
小学生以下の遺児の3分の2が、被災体験によって心身に何らかの影響を受けている実態が明らかになりました。

寂しさや悲しみの感情を抱えたままのケースが多い
育英会では、「心のケアの重要性が高まっており、遺児に寄り添う姿勢が必要」と話しています。

          調査はこの図のように
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  全遺児の51.6%が被災体験により「心身に何らかの影響を受けている」と認められた。複数回答の内訳は「揺れに敏感」(33.2%)が最多で「暗闇を怖がる」(12.8%)「音に反応する」(8.4%)と続いた。
 「影響を受けている」遺児は、12歳以下が67.7%に上ったのに対し、19歳以上は38.3%。女子は60.2%に達した一方、男子は44.8%で、年少者と女子が高い割合を示した。
 自分の家族について尋ねた設問への回答はグラフの通り。
 亡くなった家族に対する感情(複数回答)は「寂しい」(67.6%)「悲しい」(56.7%)が大半。「納得できない」(14.8%)「自分のせいで家族が亡くなった」(1.9%)「生き残ってつらい」(1.6%)など、自己否定的な感情を訴える遺児もいた。
 亡くなった家族に関する会話は「話す」と「話さない」がほぼ半々。地震や津波に関する同様の設問では「話す」が28.7%、「話さない」が68.8%だった。
 会話の頻度の違いについて筑波大大学院の樽川典子准教授(社会学)は「地震や津波は悲しい文脈でしか語れないが、家族については懐かしい思い出など日常会話で話題にしやすいのではないか」と分析する。
 アンケートはことし1月下旬から2月下旬まで1180世帯に調査票を送り、789世帯から回答を得た。回答率は66.9%となっています。