法恩院住職 鳥沢廣栄著
『スッと心が軽くなる仏教の言葉』を引用させて頂き投稿させて頂きます。
[考え方を少し変えたり、世の中を見る角度を少し変えれば、生きる希望は見えてくるものです。それを説き明かし、安楽な世界へと導いてくれるのが仏教なのです。
仏教には、自分の生き方を変える言葉がたくさんあります。生きる希望が湧いてくる言葉が数多く語られています。そのことを多くの方に伝えたいと思い、本書を記しました。
この本を読んで、少しでも生きる希望が得られるならば、幸いに思います。あなたの心に響く言葉が、きっと見つかることと思います。 合掌]
鳥沢廣栄著
第一章 心が軽くなる言葉
◆洗い晒(ざら)し──悲しい過去は洗い流そう(日本での仏教的習慣「千日ざらし」ともいう)
[あなたは、忘れられないような悲しいことやつらいことがあったとき、どのようにしているでしょうか。お酒などを飲んで無理やり忘れようとしているのでしょうか。
流水灌頂(りゅうすいかんじょう)供養という供養の方法があります。塔婆(とうば)に戒名を書き川に流したり、戒名を書いた塔婆を川に立てたりする供養です。昔は、塔婆ではなく、布に経文(きょうもん)と戒名を書いて川に晒すことが多かったようです。
特に幼くして亡くなったお子さんや産まれてこられなかったお子さんの供養のために、赤い布に経文と幼子の名前を和尚さんに書いてもらい川に晒したのです。
川に晒された布は、日が経つにつれ色あせていきます。赤い布も白っぽく変色さそ、経文も子供の名前もやがて消えていきます。それと同時に子供を失った母親の悲しみも洗い流されていきます。洗い晒すものは布だけでなく、愛しい人を失った悲しみなのです。
あなたにどうしても忘れられない悲しい過去やつらい出来事があるのなら、その悲しい過去を布に記し、洗濯をして洗い流してみるのもいいかもしれません。あるいは、お風呂にその布を下げておくのもいいかもしれません。
布に記した悲しい過去やつらい出来事も、やがて布の文字が薄れるように、消えていくことでしょう。つらいことは、すべて水に流してしまいましょう。]
【洗い晒しは悲しみや苦しみを理解する為の一つの方法です。
この様な状態の時は、私は法華経のお経を唱えさせて頂きます。
手段は人それぞれですが、自らが自らの菩提心を持って、佛さまが説かれたお経を唱え、ひたすらに解決を求めるのが最も正しい方法ではないでしょうか? 合掌】