(写真お借りしました)
赤根祥道著:法華経に学ぶ

嘱累品第二十二

「法華経」の流布はわれわれに付嘱された

《要点》

嘱累(ぞくるい)とは「法華経」を広める役目を、以頼することである。この章では、「如来神力品」に続いて、今度はすべての菩薩たちに「法華経」の流布を託す。

 釈尊は、法座から下りると、右の手で菩薩たちの頭をなでる。そして、菩薩たちに法を広めることを託す。

 『私は、菩薩たちに、この法を託します。一心にこの法を広めてください』三度もこの言葉を繰り返したので、菩薩たちも身にしみて、釈尊の気持ちを理解することができた。釈尊は「如来の法」を学ぶように説きすすめる。

『あなたたちは如来の法を学ぶことです。如来の法とは、すでに真理を悟りながら、一切の衆生を救いあげていくという大願をもって、この娑婆世界に下りてきている如来の智慧をいうのです。如来の智慧をまだ信じない人々に「法華経」を説いて、理解させてやらねばなりません。これこそ諸々の仏の恩に報いるものなのです』

 如来は、まさに釈尊なのだ。だから、今、釈尊が歩んできた道を、そのまま謙虚になって学んでいけばよいのである。もし、どうしても信受しない人があるならば、釈尊の教えの中から、その人に適した一偈でも一句でも選び出して、説いていくようにする。あくまでその人の機根を見て、その機根に応じて法を説いていけばよい。

 釈尊をとり囲む菩薩たちは、あまりの慈悲心に胸を打たれて、自分たちもそうしなければならないことを知る。菩薩たちは、口をそろえていう。

 『釈尊の教えのとおりに励みます。どうか、私どもにおまかせてください』

 この誓いを聞いた釈尊は、十方の世界からきている分身の諸仏に告げる。

『さて、十方の世界からこの娑婆世界にきてくださった諸仏たちに心から感謝を捧げます。地涌の菩薩たちの決心も固く、「法華経」の未来は、菩薩たちに付嘱(ふぞく)しようと思います。どうか、本来の自分の国々へお帰りください。多宝塔も、もとのところへもどって頂きましょう。』
釈尊の声に諸仏はうなずいて、それぞれの国へ帰っていった。

[嘱累品第二十二]は、「法華経」を未来永劫に、人々に広く伝えていくという菩薩たちの誓いを聞いて、釈尊が心から喜び、法を伝え広める大仕事を、すべての菩薩たちにゆだねていくことを説くのである。


【この章は虚空会の説法の締めくくりです。
如来神力品第二十一に於ては、主(おも)に地涌の菩薩様に法華経の流布を委嘱され、嘱累品第二十二に於ては全ての菩薩様にその役目を願われました。釈尊の一番大事な目的は達せられました。
この章は短い教えですが実行を誓う大事な章ですね。  合掌  】

最後迄お読み頂き有り難う御座います🙏

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 宗教法人 一乘会本部教会は昭和32年に発足し八万四千の佛教の経典の中で最尊最上である法華経をもって世界平和と人々の幸せを目的として信行している教団です。
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