第2回公判について ② | 上場会社の元取締役兼詐欺師「木村氏」の告白

上場会社の元取締役兼詐欺師「木村氏」の告白

マザーズの上場会社であるAppBank社から、上場準備中に約1億5000千万の大金と騙し取ってしまった「木村氏」の反省と後悔のブログです。

第2回公判について ①の続きです。

 

情状証人が終わった後、先に裁判所に提出していて私の書いた謝罪文の要旨を弁護人が読み上げた後に、私が証言台の前に呼ばれました。

私もまずは弁護人からの質問です。ここは本当に簡単にですが、質問と回答をピックアップして書かせて頂きます。

 

弁護人/質問

そもそも、なぜこのような事件を起こしてしまったのですか?

 

私/回答

AppBankの前経理担当者のミスを聞き、その前担当者が上司に叱責されるのを回避する為に会計のつじつまを合わせるよう社外に送金することを選んでしまいました。

 

弁護人/質問

きっかけはどうあれ、前科もない、仕事もして収入もあったはずのあなたが、なぜこのような事をしてしまったのでしょうか?

 

私/回答

以前風俗店を経営している際、ケツ持ち(ヤクザ)と付き合うようになり、その人たちとの付き合いが長くなるにつれ、犯罪が日常的なように思えてきて、ルールを守るという意識や正義感が薄くなっていたからだと思います。

 

弁護人/質問

そうだとしても、あなたはそのお金を使っています。結局お金が欲しかったということではないのですか?

 

私/回答

最初は違ったとしても、途中から私利私欲が出て金銭感覚が崩壊したことは間違いありません。

 

弁護人/質問

これから被害弁償についてどう考えてますか?

 

私/回答

簡単な金額ではないですが、誠心誠意返済をしてきたいと思います。

 

弁護人/質問

具体的にどうやってそれだけのお金を作るのですか?

 

私/回答

先ほどのE氏とのビジネスや本の出版、または他にも私の社会復帰を待ってくれている仲間がいるので、その人達とも何か仕事をしていきたいと思います。

 

弁護人/質問

社会に戻ったときに一度崩れた金銭感覚を元に戻して継続するのは本当に大変ですが、その点はどうお考えですか?

 

私/回答

とにかく、被害弁償があるので、私利私欲でお金を使う事はありません。また犯罪を二度としないと言う事は簡単ですが、有言実行には環境の変化が必要だと思うので、被害弁償が終わるまで、私のお金を親や友人、結婚した場合は妻に管理してもらおうと考えています。

 

とりあえず上記以外にも「恐喝」についてだったり、「AppBank」についてだったり、「その他迷惑をかけた人」についてだったりと、質問が多くあり、その回答については短く数秒で答える事が連続します。

その時間約20分。

 

その後、私にも検察側から主に恐喝に関する質問があり、

 

弁護人/質問

社内調査委員会の際に提出した、恐喝に関する上申書の内容と今回の検察での恐喝に関する供述調書に相違点があるのは何故ですか?

 

私/回答

上申書を作成した時は、作成する時間もなく細かい部分まで思い出すことが出来ませんでした。ただ今回の恐喝に関する供述調書は、検察と6ヶ月にわたって取り調べをしている中でだんだんと記憶が整理されてきたので、今回の供述調書の方が正確だと思います。

<弁護士からの一言助言があり>

あ、それとAppBankで勤務中の2015年1月に私は過労とストレスで倒れ、救急車で運ばれたのですが、それが後日「てんかん」とわかり、その倒れた日の3ヶ月~6ヶ月の記憶が抜けている部分もあり、記憶があいまいになってました。

 

裁判官から、「会社に損害を与えていた事を認識していたか?」等の質問がありました。

 

さて、最後に検察側から論告(求刑)と弁護人の最終弁論と私から最後に一言。

 

求刑は7年だったので、一応弁護人と私の想定の範囲内でした。

 

ただ検察側からの論告の意見陳述の際、事実ではない事が含まれていたので、あの書面には不満があります。

 

これで裁判は終了し、判決は2017年1月17日となります。

 

裁判を終え、思った事は「とにかく裁判は難しい」という事です。

前に書いたように認め裁判は、1回の公判時間が約1時間なので、その中に色んな事がギューっと詰め込まれます。

弁護人と私の質問回答にしても、ともかく数秒で回答しないといけないので、要点のみを話します。弁護人とは予め質問内容を決めておくので、まだいいのですが、検察や裁判官からの質問はダラダラ長く答えないようにしようと考えると余計に回答の意味が分からなくなってしまう感じでした・・・

回答の内容は、頭の中で浮かぶのですが、その中から要点のみを抜き出して、即答する事が出来ませんでした・・・

 

今一度考えてみても、本当に長い一日でした。

またAppBank及び関係者の皆様にも多大なるご迷惑と損害を与えてしまい、誠に申し訳ございませんでした。

 

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返信に関しましては、お時間がかかることがありますが、できる限り回答したいと思いますので、よろしくお願いいたします。