原価の大半は、物流と人件費が占める。 | 三茶農園/きむらさとる

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三茶農園-小予算で優良顧客をつかむ方法

EC の案出てたけどさ、物流どうすんだって話だよ。
一個一個なんて配送できないからまとめないといけないし、
そうしたら倉庫借りるからお金かかるじゃん。
その、オペレーション部分をどうするかが肝だと思うよ。

安く仕入れて高く売る、というのが商売の基本なのだが、仕入+利益=売上という式が成り立つほど、単純ではないわけだ。


あくまで原価+利益=売上であって、これは古着屋を営んでたから身にしみて知っているのだが、原価の大半は物流コストと人件費が占める。仕入とか原材料費なんて、たいしたものじゃない。


固定費変動費で異なるから規模にもよるが、うちの場合、仕入3+物流コスト3+人件費4で原価だったな。仮に600円で仕入れたシャツには、家賃と倉庫と配送で600円、給与バイト代で800円で、原価は2000円。それに利益をのっけて売っていた。ちなみに某コーラ販売会社は、原材料費3+物流コスト4+人件費3と聞いたことがある。物流と人件がどれだけ大きいかわかるというもので。 120円のうちたぶん20円~30円程度なんだろうけど。

思えば、在庫管理は、ネット登場以前のビジネスで叩き込まれる基礎中の基礎でした。経営シミュレーションの研修なども、基本は、販売予測や調達のタイミングなどで、いかに仕掛在庫を減らすかの競争が基本 でした。


トヨタの競争力の源泉も俗にカンバン方式と呼ばれる仕掛在庫を極限まで減らす手法にあることは、よく知られたことです。

The Unbearable Lightness of Marketingさんだが、物理的在庫というのはそもそもが機会損失なわけだ。倉庫の空きスペースは家賃の無駄だし。


小規模小売店の苦しみというのはふたつあって、ひとつは在庫管理。もうひとつが小予算での顧客獲得。うちは、倉庫でも販売してた。秘密の電話番号を知っている人だけが入れる招待制で、1日3組限定。店頭に並んでいないものを購入できるプレミアム感と、友人知人には番号を教えてもいいのが相俟って、スタイリストさんを中心に毎日予約でいっぱいだったね。機会損失の軽減と小予算の顧客獲得、一石二鳥というわけだ。


ほかにも、小予算で抜群に顧客を獲得するノウハウとか、売れないようなガラクタをダントツに売り上げる方法とか、地元警察とうまく付き合う方法とか、必要な方はご一報下さい。色々教えますんで。「古着屋をひらこう」という中小企業向けマーケティング本を書きかけなのだが、どなたか出してくれませんか?いまなら「花屋をひらこう」もおまけしますよ。