「1月31日に開催された厚生労働省の専門部会が、症状の軽い患者でも除菌で胃炎が改善するとの研究結果を確認、除菌に必要な複数の薬剤の適用範囲を広げることを認めた。」
すでに、週刊誌や新聞でご覧になっているかたもいらっしゃると思いますが、ピロリ菌の除菌治療の適応拡大が、来月頃になりそうです。
今までは、胃がんの発生の原因である慢性胃炎に関して、保険診療では、ピロリ菌の検査や、除菌治療ができませんでした。
当院でも、各医療機関や検診施設で、慢性胃炎でピロリ菌の除菌治療をすすめられて来院される方が多数いらっしゃいましたが、十二指腸潰瘍、胃潰瘍およびそれらの瘢痕がないのに、保険診療での治療を希望されて来られる方もいらっしゃいました。そういう場合には、私費診療という形で、全額自己負担で検査及び治療を行い、また除菌治療に関しての承諾書をお願いし、サインをいただいておりました。
確定した日は決まっていませんが、おそらく来月頃ということだそうです。ピロリ菌の除菌治療が成功すると、胃がんのリスクを約1/3に減少します。年間5万人の死亡原因である胃がんの患者さんの数も、徐々に減っていくでしょう。
当院は、県下でもっとも早い時期よりピロリ菌除菌治療に取り組んできました。1992年より初め、現在までに約900例の除菌患者様の治療に携わっております。