先日、浜松市(静岡県)で日本ヘリコバクター学会が開催されました。

covid-19の影響で、オンラインを利用した開催で、ヘリコバクター学会認定医の更新のため、教育講演会も含めwebで視聴しました。

 

その中で、最終日の市民公開講座「ヘリコバクターピロリの最新の情報」問う言う内容で4人の演者の先生がとてもわかりやすく、ヘリコバクターピロリに関して日常診療でも関わっていますが、知識の整理に役立つような講演をしてくれました。

 

まず「H.pylori感染について」では、浜松医大の山出先生が、本当にわかりやすく、大変勉強になるお話でした。このようにお話すると患者さんもわかりやすいだろうなというような、理論だった講演でした。

 

続いて「浜松市の胃がん対策について」では、幸田クリニックの幸田先生、私の大学の先輩で昭和大学豊洲病院にいた時に、消化管の診断特にX線と内視鏡診断、治療を指導していただいた恩師で、全国でもかなり早い段階で浜松市で対策型内視鏡検診を立ち上げるのに中心になった先生です。とても話が上手で、パワフルな話をする先生で、今回も内視鏡検診の受診の必要性を住民の方にもわかりやすくお話されていました。

 

続いて「癌の低侵襲治療について」では、浜松医大の大津先生が、内視鏡治療から外科手術まで、特に外科治療に関して無知な私にも、わかしやすく詳しくお話されました。

 

最後に「我が国から胃がんを僕滅するプロジェクト 浜松よ!乗り遅れるな!」は、淳風会健康管理センターの間部先生、当方の吉野川市にも北大にいらっしゃった時に2度来ていただき、胃がん撲滅のための講演をしていただいた先生です。全国的にも著明で、ピロリ菌関連含め、健診などでも全国でたくさんの講演や学会活動もされています。

 

その時の間部先生の講演内容を一部紹介させていただきます。

 

ピロリ菌が胃がんにかかわっていることは周知のことです。ピロリ菌は5歳くらいまでに感染すると保菌者となり、大人になると胃がん発生の原因になります。以前は井戸水を飲んだりして感染するといわれたことがありましたが、現在の感染経路の主体は、家族内感染と考えらえています。ピロリ菌の年齢別感染率は、60歳以上は50%以上ですが、若くなると低くなり、20-30歳代は、10-20%、さらにピロリ菌感染者が減っていくと胃がんは減少するはずです。しかしながら、感染者がゼロにならない限り、胃がんはなくなりません。そこで将来の胃がん撲滅のために若い世代の数少ない保菌者を見つけて、除菌する取り組みが各地で行われています。

対象は中学生、尿検査で陽性いなれば、精密検査を受け、感染が判明したら除菌治療を内視鏡検査を行わず、おこないます。

中学生で除菌に成功すれば、将来我が子に感染を伝播することはありませんし、自分の子供が陽性とわかれば、その親は保菌者である可能性が高いため、若い親御さん世代の保菌者も効率的に見つけ出すことができます。

 

吉野川市でも、間部先生に何度も相談し、吉野川市、教育委員会、吉野川市医師会と協力し、2016年度から胃がん撲滅のために中学生のピロリ検診を開始しています。

開始時は、尿検査のみ公費でしたが、翌年から精密検査まで公費、現状では、除菌治療、除菌判定は自費でおこなっています。

現在尿検査の受診率が7割くらいで、今後の課題として、受診率の向上と、やはりすべて公費負担となり、将来吉野川市から胃がんが撲滅するようになってほしいですね。