機能性胃腸症とは、検査をしても器質的疾患(潰瘍やがんなど)が認められないのに、胃もたれや痛みなどの症状があらわれる状態をいいます。日常でも多い病気で、日本人の4人に1人は今までに経験していると言われており、当院でも消化器の検査をされる方の2人に1人は、機能性胃腸症が考えられる患者さんです。おもな原因はストレスと言われており、現代のストレス社会の病気とも言えるでしょう。以前には、神経性胃炎や慢性胃炎と言われていた病気も、現在では機能性胃腸症と呼ばれるようになったケ-スも比較的多い思います。専門的には、ロ-マ基準があり、

6か月以上前から症状があり、3カ月以内に下記の基準を満たすことで

1.以下の項目が1つ以上あること

①つらいと感じる食後のもたれ感

②早期膨満感

③心か部痛

④心か部灼熱感

2.症状の原因となりうる器質的疾患が内視鏡検査で確認できない

以上の項目を満たすと機能性胃腸症と診断されます。