西崎プロデューサーが亡くなったことを知ったのは先週だった。つい最近、１１月７日に船から転落死したという。その船の名前が「YAMATO」という。
知らない人もいるかもしれないが、西崎氏は、「宇宙戦艦ヤマト」の原作者である。実在した戦艦大和を宇宙に浮かべるという基本コンセプト、「地球滅亡まで後何日」で有名なあの基本ストーリーを創作した人であるとされている。
松本零士氏との間で、どちらが「宇宙戦艦ヤマト」（ＴＶシリーズおよび劇場公開映画）の著作者かをめぐって争われた事件がある（東京地裁平成14年3月25日判決・判例タイムズ1088号268頁）。なお、著作権については、この事件以前に西崎氏から東北新社に譲渡されているらしく、上記事件はあくまで、著作者が誰か（著作者人格権の帰属）が争点であって、著作権の帰属は争点になっていない。
判決によると、「ワープ」や「波動砲」も西崎氏が考案したらしい。「松本零士は絵を描いただけ」とは書かれていないが、実質的にはそれに近いようである。
西崎氏は、いろいろ不祥事も起こして、毀誉褒貶のある人だった。週刊新潮11月18日号に関連記事が出ているので、ご興味のある方はお読みください。