今、旬の話題はなんといってもこれではないだろうか。
開催中のFIFAクラブワールドカップで採用された新ルール、「手や腕で8秒を超えてボールをコントロールしたゴールキーパーは罰せられ、相手チームにコーナーキックが与えられる」というものだ。
イタリアとイングランド、そしてマルタのリーグで実験的にこのルールを採用して検証を進めていたそうだ。
選手、監督、その他関係者からもポジティブに受け止められていて今回の大会から採用になった。
日本サッカー協会は本日(6月19日)の理事会で採用を報告し、Jリーグでは8月から適用されることになった。
https://www.jfa.jp/documents/pdf/soccer/law_soccer_250619_02.pdf
現行のルールでは、ゴールキーパーが6秒を超えてボールを保持した場合、その場所で相手チームの間接フリーキックが与えられる。
いわゆる遅延行為ではあるが、それに対しての罰則が厳しすぎる。そのため主審としてもなかなか厳格に適用しにくい。
相手チームにしてみれば何もしなくてもペナルティエリア内で間接フリーキックというプレゼントが与えられる。
それもあって、罰則としてコーナーキックが与えられることになった。個人的にはペナルティエリア内の間接フリーキックは厳しすぎるし、ゴールキーパーが保持していた位置を横に伸ばした地点からのスローインではディフェンスが蹴りだしたボールからの再開となんら変わらず罰則としては緩い。
キーパーが保持していた位置に近い方のコーナーからのキックというのは落としどころだろう。
私はこの反則について笛を吹いたことは記憶にない。
ボールを持つゴールキーパーに「早く蹴りましょう~!」と叫んだことは何度もある。
口の悪い相手チームだと「1、2、3…」と勝手にカウントを始める。
「主審!6秒、6秒!」と大声で叫んでアピールされる。
であっても「キーパー、早く離そう!」と言うしかない。
U-23日本代表の試合で小久保ブライアンがボールをキャッチしたあとパッタンと腹這いになる場面が何度もあった。
主審になったつもりでTV観戦していたが、画面がいったん切り替わって、しばらくしてからカメラがキーパーを写したがまだボールを持っていたのに驚いたことは一度や二度ではない。
今後はプレーのスピードアップに貢献することになるだろう。
適用される場面が出てくるかどうか注目したい。