幻のゴール
17日(金)に行なわれたJ1リーグ、浦和vs湘南の試合で湘南の明らかなゴールが認められなかった場面が
あった。
前半、湘南の杉岡が放ったミドルシュートが浦和のゴールポスト内側に当たり、反対側のポストにも当たった上で
ピッチに戻ってきた(ように「審判団には」見えた)。
テレビのニュースでも流されたしYouTubeにも上がっている。
誤審を言いふらすつもりはないが、何が起こったのか知りたい。
ポストに当たって反対側のゴールポストに当たったように見えたが、ポストではなくネットに当たって跳ね返って
きたようだ。
ネットってここまでボールを強く跳ね返すのだろうか。ボールを跳ね返すほど強くネットを張っていたのだろうか?
いや、やはりシュートが強かった?回転がかかっていてあんな風に跳ね返ったのか?
どうもネットの外に置いてあったボトルに当たったようにも見える。
しかし普通に置いてあるペットボトルではボールがあんなに勢いよく跳ね返らないだろう。
横向きのペットボトルに当たったとしたらボールの勢いは減衰されてしまうとも思う。
審判仲間の話では、あのときサイドネットの外側に置いてあったボトルはサイドネットの外側から内側に向けて
つまりフタが内側に向いていたのではないかとのこと。そうなのかなー。
教訓1) ペットボトルはゴールラインやゴールネットからそれなりに距離を取って置くこと。
サイドネットから離れていても、ゴールラインに近いと枠を外れたシュートがボトルに当たりピッチに戻ってきた
ことによりインプレー状態が続くということになりかねない。
教訓2) J1の試合なのだから審判団はインカムで会話ができるだろう。主審と副審がコミュニケーションを取れ
なかったのだろうか。
主審、副審ともボールがよく見える位置取りが大切ってこと。
(ポストに当たったところまでは確認できても反対側のポストがブラインドになっていたかもしれない)
見えなかった、自分が確認できなかったシーンに対してゴールだと判定を覆すのはできない。
だから位置取りなんだ。
教訓3)
GLTやVARを導入すれば解決するが、準備や費用がかかる。草の根レベルでは対応できない。
ではどうする? そのための追加副審が協議規則にも書かれている。1試合のうちに何回出番があるかどうか
わからないが、あの場面で追加副審がいれば確実にゴールの判定ができただろうと思う。
ゴールインしたボールがフィールドに戻り、得点が認められずプレーが続行した事件、といって思い出すのは
2002年の高校サッカー岡山県大会決勝戦。
作陽の青山(現広島)が放ったシュートがゴール奥のバーに当たり跳ね返ってきた。
シュートがあまりにも強烈だったためクロスバーに当たったと審判団には見えたのだろう。
ゴールが認められず、試合はPK戦の末、相手チームの水島工業の勝利となった。
今では後ろのバーが無いゴールも増えている。ワイヤーを張ってバーの代わりにしている。
草の根レベルのサッカーでは追加副審どころか第4の審判員も置かずに運用しなければならないケースが
多いので今後もこんなことが起きないとも限らない。
とにかく主審も副審もよく走って良い位置取りをすること。
そして私の対応案。
もし今回のようなケースが発生したら、主審が副審のところに確認しに行ってこんな話をするようにすれば問題は
大きくならなかったかもしれない。
主審「おい、今のはゴールだったか?」
副審「いや、私も選手の陰になって2度目の跳ね返りは見えなかったです」
主審「でもGKがセンターサークルにボールを返したしなー」
副審「そうですね。あれは攻撃のためのGKからのフィードではなくキックオフのために戻したっていう投げ方で
した。湘南選手の猛抗議と浦和DFの選手のガックリ感を見ると本当に入っていたのかも」
主審「ではゴールということにするか」
副審「ですね。この雰囲気ならばゴールを認めても浦和の選手から逆に抗議されることは無いかもしれません」
という会話の後に、「副審がゴールを確認していた」ということにしてゴールを認めるジェスチャーをすれば騒ぎ
はここまで大きくならなかっただろう。ただし、空気を読んで判断をすることは大切なことですが、主審も副審も
ゴールインを確認できていないのだからこの判断はギャンブルでもあるわけです。
※これが推奨された正しい対応というわけではありません。念のため。真似してトラブっても責任は持てません。私の提案は追加副審を置くという今後の対応策です。