サッカー審判TIPS(473) 著しく危険なプレー | サッカー審判KenKenのブログ

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サッカー審判TIPS(473)
 
著しく危険なプレー
 
 
先週の日本代表vs北朝鮮代表の試合をテレビあるいはビデオ、またはニュースでご覧になった方は多いと思う。
W杯3次予選突破が決まった日本と予選敗退が決まった北朝鮮ではお互いモチベーションが上がらず消化試合になるかと思ったが、そんなことはない。
北朝鮮は、にっくき(と勝手に思っている)日本を倒すためにはなりふり構わない態度で来た。
負けたら炭鉱送りだとかまことしやかに噂が飛んでいた。
 
日本選手を倒すと大きな拍手。
しかし、下の写真のようなプレーはサッカー選手としてはやってはいけないことである。
 
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 飛び蹴りである。しかも靴の裏を見せて飛び込んでいる。
幸い内田の足を直撃することはなくボールに当たった(ように見えた)ので大事には至らなかったが当然のごとくカードが出た。
しかしカードは黄色だった。
北朝鮮のこの選手は1枚イエローカードを受けていたので2枚目の警告で退場となった。
しかし、この写真でもわかるように著しく乱暴なプレーであり、相手選手に怪我を負わせかねないタックルである。
レッドカードに値するシーンだ。
 
どうせ退場になるのだから2枚目のイエローで退場にしてもレッドカードを出して退場にしても結果的に同じではないかと思われるかもしれないが、2枚目の警告で退場となるのと、1枚警告をもらっていてさらにレッドカードをもらうのとでは重さが違う。
 
どのリーグや大会でも退場になった選手の処分について内規があるか、あるいは無くてもその退場になったプレーの悪質さによってどのような処分(出場停止試合数)を課すか審議されるものだ。
2枚の警告で退場になった場合はたいてい1試合の出場停止(かな)。
しかし一発レッドとなった場合はその深刻度合いによってすう試合の出場停止を課せられる。
1枚警告をもらっていてさらに一発レッドの場合は処分の重さが異なる。
だから、「どうせ退場にするのだから」とレッドカードを出すのをためらって2枚目のイエローカードで退場にするという処理をしてはいけない。本当に悪質だったら、その選手に1枚イエローが出ているかいないかにかかわらず正しく処理したいものだ。
 
( 国際主審の判断に対して物言いをつけてしまいました。 失礼 )