サッカー審判TIPS(264)
ゴールイン後の笛
ルールブックに「得点の後に笛を吹く必要はない」と明記されてから、少年団でもシニアリーグでも多くの試合でゴールを告げる笛が吹かれなくなった。
しかし、これも時と場合によっては吹いたほうが望ましい。
特に少年のケース、低学年の試合や練習試合ではまだまだ吹かずにはいられない。
先日、市内の小学校対抗のサッカー大会があった。
少年団でサッカーをやっている子供だけでなく、他のスポーツをやっている子でも運動神経の良い子や足の速い子などを混ぜて学校代表チームを作って試合をするのだ。
審判は各少年団のコーチがボランティアで協力。
そのゲームを見ていると面白い。もちろん少年団でやっている子はボール扱いが上手であるのは当たり前だ。だが、未経験者がいてもチームワークの良いところはそれなりに良い試合をしている。
父兄や先生も大きな声援で盛り上がる。
しかし、ゴールが決まっても笛が吹かれないと応援の保護者や先生が「ガクッ」と拍子抜けするのが手に取るようにわかる。
だから、私の主審割り当ての試合ではゴールが入ったらピピーッと笛を吹くようにした。
サッカーにあまり馴染みのない人、あるいはあったとしてもゴールインの笛を吹かないようになったことを知らない人(まだ大多数)にとってはやはり笛は吹いてあげたほうが雰囲気は盛り上がる。
もちろん失点したほうは失意の笛となるわけなので、あまり歓喜を込めて吹かないよう、きわめて事務的に「単なる合図」という笛になるように意識した。
ルール上は不要な笛だが、こんな大会だったら臨機応変に笛を吹くのもOKなのかなーと思った。
*できれば個人で勝手に判断するのではなく、大会開始前に本部から各審判に運用の連絡を徹底しておくことが望ましい。