サッカー審判TIPS(40)
6秒ルール
ご存知のように、ゴールキーパーがボールを保持したまま6秒以上経過した場合、その地点で相手に
間接フリーキックが与えられる。
6秒、と具体的に書かれているが会場で観客がカウントダウンしてくれるわけではないので主審が
頭の中でゆっくりと1、2、3、と数えることになる。
プロレスでリングアウトした選手に対してレフェリーがOne Two Threeとゆ~っくり数えている場面
をよく見るが、あの程度のスピードでよいと思う。
そして4秒ほど経過したときにすぐ蹴りそうにない場合は「はい、早く蹴ろう!」とGKに対して声を
かけるとよい。
それでもボールを離しそうになければ、笛を吹いてしまうしかないだろう。
少年などの場合はルールをよくわからないかもしれないので、笛を吹く前に「早く蹴らないと吹くよ~」
とでも宣言するのもよいかと思う。
GKは「あ、主審が笛を吹く」と思ったらとにかく蹴ってしまうかもしれない。
蹴ったときにもう笛が吹かれていたら残念ながら間に合わなかったということで相手チームに間接FKが
与えられる。
このルールの精神は、GKが手で持ったボールをいつまでも持っていたら時間稼ぎができるからそれを
させないということにある。
だから、6秒をわずかに超えそうであってもGKが蹴ろうとする意思を見せている場合は少し様子をみる
というのがスムーズなレフェリングだと思う。
ただし、ギリギリまでボールを保持して主審が今にも吹きそうになるようなケースが何度も発生する
場合は注意、警告という手順を踏んでもよいのではないかと思う。
GKがボールをバウンドさせる場合は、一瞬ではあるが保持しているという状態にはなっていない。
だが、バウンドさせることで瞬間的に手を離れるのは保持の延長とみなされる。
だからバウンドも含めて6秒を数えるようにしよう。
GKが6秒直前にボールを足元に落とし、それをドリブルする場合はフィールドプレーヤーと同じ扱い
となるので6秒ルールの対象外となる。
それをもう一度拾い上げたらその時点で相手の間接GKだがね。