②FTMが女子校で過ごして困ったことは?

 

さて、前回の記事では生徒会長に一目惚れしてとある高校を目指し、見事合格することができました。

「性別適合手術ではなく、マインドコントロールで精神を肉体に合わせる」

そう決意して入学した女子校生活は果たして吉と出るか、凶と出るか。

 

結論から申し上げますと、小学校~大学までの学生生活の中で一番楽しかったのが高校時代でした!笑

 

この年頃のFTMって、思春期を迎えて体の変化が大きく起こるので、例えばヒゲが生えない、声変わりしない、

身長があまり伸びないなど、男子の変化に対して一種の嫉妬心、劣等感のようなものを感じる方も多いのかと思います。

そんな変化を近くで目の当たりにすると、日々ストレスを感じてしまうかもしれません。

「中学時代あんなチビでヒョロガリだった奴が、背が伸びて声も体格もたくましくなって。愛しのあの子はあいつの前だとオンナの顔になる・・・」

なんて状況が毎日の生活に組み込まれようものなら、小生だったら嫌で嫌で絶望の高校時代だったことと思います。

※性自認男性、恋愛対象女性である小生の目線である旨ご承知置きください。

 

女子校生活では、「女らしさ」を求められることもなく、「男女差」を感じることもなかったので、

1人の人間としての生活を純粋に楽しめたと思います。

確かにふとした時に、周りの友達は自分のことを女の子扱いしてくる事にちょっとしたストレスや話の食い違いがあった事もあります。

 

「実質」女子校だったので、設備としては男子トイレもありましたが、男子トイレを使用する男子生徒はいなかったので使い放題!

高校にプールの設備がなかったので、水泳の授業はナシ!

短髪ボーイッシュにしていればそれだけで高校中の人気者!

 

じゃあタイトルは何で「困ったことは?」にしたのさ、と。

そう、困ったことは過ごしている間ではなく、卒業した後なのです。

①の記事で述べたとおり、「○○女子高等学校」みたいな明らかな女子校ではありませんでしたが、

出身校を知っている人にカミングアウトすると「じゃあ何で女子校行ったの?」と必ず聞かれます。

中々カミングアウトしてもそれが原因で信じてもらえない事があるという点が困ったことその1です。

 

そしてその2。

男子高校生のノリというものが分からない、ということ。

高校時代に男性とは違う自分に対する劣等感を感じなかった代わりに、男子高校生の日常生活がどのようなものか、というのを全く知ることなく大人になり、一生を過ごすのです。

知らなければ男性としての生活に支障が出るということは全くありませんが、ふとした時、「自分男を名乗る割りに高校生男子というものを知らない」と思うのでした。

 

次の記事③結局どっちがいいのよ!?に続きます。