2024年はあまり洋楽を聴かなかったように思います。
ラップミュージックが性に合わないこともあって、しばらく洋楽から離れているうちにミュージックシーンも様変わりしていました。
今年は、ビートルズやローリングストーンズも新曲を発表しましたが、話題先行でそれほど売れなかったような感じです。
ブルーノ・マースやテイラー・スウィフトらのアーティストの勢いは相変わらずで、なんか決まったレギュラー陣が売れていたようにも思います。
そんな中での選出です。
1位と2位は決まっていたのですが、3位に入る曲がなかなか決まらず、やっとのことで決まった3位となりました。
3位 ベテルミュージック When you walk into the room
べテルミュージックは、べテル教会の音楽部門で、宗教色を持ったバンドです。
べテルというのは「神の家」を表し、べテル教会はキリスト教のプロテスタント派の一派です。
宗教についてはいろいろ言う人もいるので、べテル教会についても噂はないこともないのですが、政教分離ではなく音教分離で、いい音楽はいい、と判断して選出しました。
この音楽はボーカルの透明感とバンドが織りなす渾然一体となった音の渦がすごいと思います。
2位 SIA Dance Alone
うかつなことに今年までSIAというシンガーを知りませんでした。
聴いてびっくり。
パワフルな声でぐいぐいと歌に引きこまれてしまいます。
歌詞も前向きで聴いていて心地よいし、一瞬でファンになりました。
プロモーションビデオを観ると、レデイガガも敵わないような奇抜な踊り。
コスチュームも独特で、トレードマークとなった顔を大きく覆う金髪と黒髪のウイッグがとても印象的。
天性のPOPスターではなく、度重なる苦労の末に独自のスタイルを作り上げたところも、人々の共感を呼んでいるのだと思います。
今回の曲はカイリー・ミノーグをへんてこりんとも言えるSIAワールドに引きこんで独自の世界観を創り出しています。
1位 フジ子・ヘミング ラ・カンパネラ
日本人ですが、世界的に活躍していたということで、洋楽の部門に入れたのはフジ子・ヘミングさんです。
フジ子・ヘミングさんのことは今年観たドキュメンタリー映画「フジ子・ヘミングの時間」で知りました。
クラシックの演奏を聴いて、これほど心震えたことはありません。衝撃的でした。特に、代表曲である「ラ・カンパネラ」は魂の演奏という言葉がぴったりです。
60歳を超えてからデビューし、感性が大事な世界にあって80歳を優に超えても世界的に活躍していたフジ子・ヘミングさんには畏敬の念を覚えます。
ピアノを弾くために生まれてきたかのようなフジ子・ヘミングさんですが、何十年もの苦節の時期があったのは驚きです。
ですが、逆に言えば、自分の使命なり天職をずっと信じてピアノを続けてきたからこそ、晩年の栄光があったのだと思います。
音楽に生き方が反映されているから、聴衆の心を捉えて離さないのでしょう。