2023年はいろいろありすぎて、映画は観ていませんでした。

こうして思い起こしても、あまり印象に残る映画ががありません。

ですので、2023年のBEST MOVIEは選出できません。

 

ですが。

 

2024年、この前の日曜、まさに自分好みの映画に出会いました。

 

「ショータイム」というフランス映画です。

 

 

観る前はフランス映画ということもあり、少し身構えたのですが、冒頭から引き込まれました。

最初に挿入される歌からしてポジティブなもの。

ポジティブさ全開です。

 

ストーリーは、破綻した農家が窮地脱却を狙って、納屋にキャバレーを造るという奇想天外なもの。

無理のあるストーリーと思いきや、事実だと知って、驚きます。

 

ファーマーズ・キャバレー

 

フランスは農業国で、農家も安泰だと思っていたのですが、そうではないようです。

2010年以降、フランスでは1日に27軒以上の農家が廃業していて、そのうちの3分の1が飼育農場だといいます。そして、年間350人もの農家の人が自殺していると知って、びっくりしました。

高齢化に伴う担い手世代の育成問題は日本だけのものではないようです。

 

この映画のモデルとなったダビット・コーメットさんのインタビュー記事を読むと、コーメットさんは当初、地元の食材を使うレストランを開こうとしていたようです。そのレストランはサービス業としてだけでなく、地元の食材を調理して提供するわけですから小売業としての性格も持ち合わせていました。レストランでは余興として芸達者な地元のアマチュア芸人を出していましたが、徐々にプロを呼ぶようになり、キャバレー化していったというのが事実のようです。

 

一気に盛り上がったのではなく(当初はお客さんが週に15人を超えることはなかったそうです)、徐々に繁盛していったのですが、映画は違います。

加速しながら、クライマックスへと向かっていきます。

 

 

監督のジャン・ピエール・アメリス氏は、インタビューの際、最も訴えたかった点は?という問いに対して、

 

「リスクを取れば失うものもあるかもしれないけれど、リスクを取らなければ負けたまま。とにかく何か行動を起こさないと始まらない。それが一番訴えたいことです」

 

と答えています。

 

うん、まさにその通り!

 

この映画のストーリーには無理がある、とケチを付ける人もいるようです。

確かに細かいことを言えば、おかしな点もありました。

ですが、映画の役割って何でしょうか?

いろいろな役割があるとは思います。

小説の役割も同じです。

いろいろな役割があります。

 

ですが、わたしが考える映画の役割、小説の役割というのは(自分が書きたいと思っているものですが)、観る人、読む人を「自分も頑張ろう」と爽やかな気持ちにさせることだと思っています。

 

そんな意味で、この「ショータイム」は最初から最後までポジティブさ全開の観終わったあとの気分がすっきりする映画です。

超おススメ!の映画です。

 

P.S. 主演の女優・サブリナ・ウアザ二の腹筋はすごいです。自分も身体を鍛えないと。もうひとつ、リーフレットの写真よりサブリナさんは美人です。

 

「ショータイム」

 

挿入歌

 

 

Gin Wigmore ~ girl Gang

 

 

Cloud and Thron ~ Evreything is possible now