(データ)

ブランド名:開運 伝 純米吟醸 生原酒

原材料名:米、米麹 国産米100%使用

精米歩合:55%

原料米:兵庫県産山田錦

度数:17度以上18度未満

日本酒度:-3~+5

製造元:株式会社土井酒造場

静岡県掛川市小貫633

TEL:0537-74-2006 

FAX:0537-74-4077

 

~名杜氏の伝統を引き継ぎながらも新しさを感じさせるお酒

 

土井酒造場と言ったら名杜氏・瀬波正吉氏の存在を抜きには語れません。

能登四天王と称された瀬波氏と職人肌の社長・土井清愰氏(現会長)がタッグを組み、「吟醸酒」という存在が珍しかった昭和50年代に吟醸酒を製品化。吟醸酒メーカーの先駆けとなりました。

まだ大手酒造メーカーがアル添の甘い清酒を大量生産していたころです。

価格の高い吟醸酒の製造は一種の賭けといってもいい試みでしたが、好事家の間で拍手を持って迎えられ、土井酒造場の知名度は一気に上がりました。

 

その酒蔵の実力は高く、全国新酒鑑評会で静岡県トップの金賞受賞率を誇ります。

また、瀬波氏は静岡の地酒を全国レベルまで引き上げた功労が評価され、平成19年に静岡県優秀技能者功労表彰を受けています。

 

瀬波氏は平成21年にお亡くなりになりましたが、その技は現杜氏の榛葉農(みのり)氏に引き継がれています。社長も土井弥市氏に交代。

ワイン樽やウイスキー樽による熟成、あるいは長期熟成など新しい試みにチャレンジするいっぽう、静岡酵母へのこだわりなど、進取の気性と伝統をうまくブレンドしている印象をうけます。

 

さて、今回入手したのは「開運 伝 純米吟醸 生原酒」。

ちょっとレアっぽい銘柄です。

匂いを嗅いでみると控え目に感じますが、口に含むと適度の吟醸香が広がります。

生原酒なので力強さがあります。

会長が造りたいとおっしゃっていた

「綺麗で味がありながらキレの良い酒」

が具現化されているように思います。

もともと食中酒として設計されているだけあって、料理の味を邪魔しないお酒です。

どんな料理をマリアージュさせるのがいいか、などと考えるのも楽しいと思います。

 

 

飲むと運が開けそうに見える開運の包み紙(写真は本醸造「開運」)