(データ)

ブランド名:一念不動 特別純米

使用原料:夢山水

精米歩合:60%

度数:17度

製造元:鶴見酒造株式会社 

愛知県北設楽郡設楽町田口字町浦22 

TEL 0536-62-0505 

FAX 0536-62-1556

 

~明確な企業コンセプトを持ち、よりよい製品を目指す勢いを感じさせるお酒

 

関谷酒造は明確な企業コンセプトを持った会社だと思います。

まず目指したのが生産するほとんどのお酒を純米酒とすること、できる限り機械化することです。

酒造りもはっきりした三つのビジョンを打ち出しています。

それは、

「設計図をきちんと作ること」、「丁寧かつ正確な作業を行うこと」、「蔵人のチームワーク」

の三点です。

そこには「こんなお酒ができました」と言って飲んでもらうのではなく、「こんなお酒が造りたい」と設計して造ったお酒をお客さんに飲んでもらおうという姿勢が明確に打ち出されています。

また関谷酒造にはアグリ事業部があり、自社で米作りも行っています。

七代目の社長にあたる関谷健氏が肥料会社で修行していたところからも、この本気度が分かります。

 

「灘、男酒 伏見、女酒」と言われますが、灘の水は硬水で辛口の酒が、伏見の水は軟水でまろやかな味の酒ができ上がります。

関谷酒造の工場がある北設楽郡に流れる水は軟水です。

この水は蓬莱泉ブランドのような華やかな香りのお酒には適していても、辛口のお酒には適していませんでした。

そこで、関谷社長は硬水の流れる稲部(愛知県豊田市)に土地を求め、別ブランドの「一念不動」を立ち上げました。

一念不動の説明としては、

蔵の強みを生かし、米の旨さをしっかりと引き出した正統派の日本酒が「一念不動」。
お酒の個性をきわだたせ、味わいの幅を広げるお酒として熟成原酒でお届けします。

ということです。

 

関谷酒造で面白いのは、「蓬莱泉」「一念不動」といっても数多くのバリエーションがあり、それぞれの印象がまったく異なる点です。

自分で飲んでみて一番おいしかったのは、薔薇酵母を使った「一念不動」でした。

「空」や「摩訶」といった上位ブランドがよく知られる関谷酒造ですが、この「一念不動」の中にその真骨頂を見る思いがします。