先日、三回目のワクチン接種を行いました。

次の日は微熱が出て、一日ぼおっとしていました。

改めて健康の大切さが身に沁みて感じられました。

 

ところで、ワクチン接種に関しては今でも批判的な立場の人がいます。

インターネットでちょっと検索しただけでも「ワクチン接種後に死亡」などの記事がすぐに見つかります。

この記事は「科学的」なのでしょうか。

 

松本健太郎氏は著書「人は悪魔に熱狂する」の中で、「科学的」とは「属人的ではなく合理的で明確なプロセスを持ち「再現性が高い」こと」と言っています。

ワクチン接種後の入浴中にお亡くなりになった人がいたとしても、「科学的」に因果関係を証明することは極めて困難だと思います。

 

しかし、ワクチン接種と死亡に因果関係があると強く信じている人に対して、「それは科学的ではない」と言っても聞き入れらないでしょう。

松本氏は同著で「その批判が正当なものであっても、批判によって自説を変える場合があれば、ますます意固地になって自説にしがみつく人もいます」と書いています。

この現象を「バックファイア効果」と言うのだそうです。

 

「「ニセ科学」を信じている相手に対して、「それは科学的ではない」という反論をしたところで、相手はますます「ニセ科学」を信じてしまう可能性があるわけです」

 

たとえば聖母マリアは処女で懐妊したという話を「科学的」に反論しようとしても、熱心なキリスト教徒は納得しません。

 

「正しいか間違いか、いいか悪いかという単純な二項対立で物事を捉えていると、バイアスに騙されやすくなりますし、また「人間性の洞察」からも離れていってしまうでしょう」

 

今のウクライナ問題も「戦争は悪い」という考えだけではロシアを説得できないように思います。ロシア国民は攻められれば、攻められるほど、このバックファイア効果で意固地なまでに自分たちの正当性を主張してしまいそうです。

 

それでも、「戦争は悪い」という共通認識に立てるようにするためには、どのようにすればいいのか改めて考えていきたいと思っています。