第二次世界大戦が終わったのは、1945年のことです。

1956年の経済白書の冒頭には「もはや戦後ではない」という一文が書かれて流行語となりました。

さらに日にちが経った1972年。

グアム島で横井正一さんという陸軍軍曹が発見されました。

「恥ずかしながら戻って参りました」と記者会見で話した横井さんの言葉や「残留日本兵」という言葉も流行語となりました。

名古屋市中川区にある横井さんの家には観光バスが押し寄せる事態となります。

その横井さんが亡くなったのは、1997年。

もうだいぶ以前の話となりました。

当時は横井さんに関する本も雨後の筍のように続々と出版されたのですが、いまでも流通している本はあまりありません。

その中、昨年の6月に一冊の本が出版されました。

「よこいしょういちさん」という絵本で、著者はかめやまえいこさん。

愛知県一宮市の主婦です。

いまこそ平和の大切さを幼い世代に伝えなくてはならないと、執筆を考えたそうです。

かつで横井さんは話しておられました。

「戦争を忘れると、人は再び戦争を始める」

横井さんははグアム島で、ハイビスカスの木を使って糸を作り、そこから布を作り、服を作りました。

糸に3か月、布に3か月、縫製に1か月掛かったといい、織機も針も手作りだったそうです。

原爆を作るのも人間。

服を作るのも人間。

同じ人間なのに、環境によってまったく異なる行為をしてしまうのが人間だと思います。

改めて、平和の大切さを思いました。

 

 

 

 

(55) 戦後75年~残留日本兵・横井庄一さん、ジャングルで発見から48年~(7/13放送「チャント!」より) - YouTube