今回は街の御醤油さんについての話題です。
改めて言うまでもなく、日本人にとって醤油は欠かすことのできない調味料です。
それだけに生産している工場も多く、全国で1,141社(工場)もあります。
ただ街中にある工場は珍しいのではないでしょうか。
ここは名古屋市守山区小幡南にある菱太産業株式会社太田屋守山工場です。
創業は天保2年(1831年)。鼠小僧次郎吉が捕まる一年前のことです。
醤油は飛鳥時代からあったとされ、歴史はたいへん古いのですが、この太田屋さんは白醤油を専門とする醤油屋さんです。
白醤油は愛知県独自のもといってもいい珍しい醤油です。
愛知県碧南で1800年ころに生まれたとされるので、太田屋さんは黎明期から製造していたこととなります。
工場の場所は小幡駅から徒歩5分くらいのところにあります。
小売りもしてくれます。
工場の左横の坂道を下って右側に事務所があります。
これが小売りしてもらった白醤油。
上品です。
白醬油とは淡口(うすくち)醤油とはまったく別物です。
濃口と淡口醤油もどのように違うのでしょうか。
濃口醤油:醤油全体の84%を占めます。原料は大豆と炒った小麦粉を等量混合。
淡口醤油:醤油全体の13%を占めます。原料は濃口醤油とほぼ同じですが、発酵と熟成をゆるやかにするため、塩を1割多く入れています。
このように濃口醤油と淡口醤油は大きく違うのが色の違いですが、白醬油は、原料の構成が違います。大半が小麦粉で、ごくわずかな炒った大豆を混ぜているのです。特徴としては、淡白なので塩分をストレートに感じることができます。といっても尖っている印象ではなく、まろやかな感じです。
特に茶碗蒸しや洋風料理との相性がいいと思います。
太田屋さんの場所等については下記のリンクをご参照ください。通販もしてくれます。
なお、工場は土日祭日はお休みで、平日の9時~17時だと、小売りに対応してもらえます。