今回は少々、マニアックな話題です。

 

先日、マイケル・ジャクソンの「ビート・イット」を聴いていたのですが、歌っているマイケルも、ギターを弾いているエドワード・ヴァン・ヘイレンも、ともにもうこの世にはいないと思うと、何とも言えない寂しい気がしました。

 

そんな中、ドイツのロックバンドにスコーピオンズというバンドがいます。

結成はなんと1965年。

オリジナルメンバーはギターのルドルフ・シェンカーしか残っていないのですが、ボーカルのクラウス・マイネは1969年から、もうひとりのギターのマティアス・ヤプスは1978年に加入とメンバーの変動の激しいロックバンドにあっては、珍しくメンバーの定着率がいいバンドです。

2015年にはバンド結成50周年!

いまも現役で、結成60年を目指しています。

フロントマンであるボーカルのクラウス・マイネの声がいまもなおバリバリだというところがい一番すごいところです。

 

ジャケットに少女のヌードを期用したことで問題になった1976年の「ヴァージン・キラー」で売り出し、1982年の「ブラック・アウト」で一躍、スターダムに駆け上がりました。

 

「ブラック・アウト」までは、仙人と呼ばれたリードギターのウリ・ロードの泣きのギターがバンドの顔でした。

 

Scorpions - We'll Burn The Sky - Musikladen (16.01.1978) - Bing video

 

この「We’ll Burn The Sky」は名曲として評価するひとの多い曲です。

確かに名曲ですが、古臭さを感じてしまいます。

 

それがウリ・ロードが脱退後の「ブラック・アウト」で一変します。

 

 

声帯を痛め、歌手生命も危ぶまれたクラウス・マイネが1年の休養後に発表されたこのアルバムはジャケットもショッキングなものでしたが、喉を傷めていたのに、こんなに声を出して大丈夫なのかと心配してしまうほど、クラウスの声は衝撃的でした。

そして、リードギターより目立つルドルフのハチャメチャなパフォーマンスと相まって、バンドのカラーが暗から明に激変。

ヘビーメタルブームに乗り、売れに売れました。

(27) Scorpions - Blackout (Moscow Music Peace Festival 1989) - YouTube

 

映画「ロック・オブ・エイジズ」ではあのトム・クルーズもスコーピオンズの「ロック・ユー・ライク・ハリケーン」を熱唱しています。

(27) 『ロック・オブ・エイジズ』予告編 - YouTube

 

そのスコーピオンズが2010年に引退を決意して発表したのが、「蠍団とどめの一撃」です。

 

このあと、引退の決意を翻すのですが、ラストナンバーの「The Best Is Yet Come」の出来は特に素晴らしいと感じます。

「まだまだこれからだ」という意味の曲を最後に持ってくるセンスのよさ。

歌詞はロックバンドのものらしく、特に秀逸ではないのですが、最後のほうに出てくる部分はぐっときます。

 

We cross another road

And face another day

Soldiers never die

They only fade away

How can we grow old

When the soundtrack of  our lives is rock and roll

 

どんなに齢をとっても、俺たちのサウンドトラックはロックンロールだ、と言い切る辺りは、とても格好いいです。

 

Scorpions live - The Best Is Yet to Come (Sting in the Tail) - Bing video

 

かつてヘビーメタルに夢中だった者として、こうして50年以上ロック一筋という存在は頼もしく思えます。

まだまだ頑張ってほしいバンドです。

 

これはどうでもいいことですが、わたしにはなぜかクラウスは、映画「ウォーリアーズ」で悪役を演じていたデビット・パトリック・ケリーとイメージがダブってしまいます。

 

日本でもっとも古くから活動しているバンドは何というグループでしょうか。

ラウドネスが1981年結成なので、ちょうど今年で40周年。

ロックバンドではありませんが、フォーク・デュオのダ・カーポは48周年。

そんな中、日本のベテランでお勧めなのは人間椅子です。

1987年、当時人気番組だった「いかすバンド天国」からデビュー。

メジャーヒットなしにここまでマニアックに活動しているのはすごいことです。

NINGEN ISU / Heartless Scat(人間椅子 / 無情のスキャット) - Bing video

 

話が脱線してきたので、今日はこのへんで。

The Best Is Yet Come!