昭和の時代も遠くなってきた今日。
キラー・カーンというプロレスラーの試合をリアルタイムで観たことがある人は減ってきています。
そででも、キラー・カーンは偉大なレスラーです。
モンゴル人というギミックを演じ、トップヒールとしてアメリカやカナダで大活躍。
偶然とはいえ、アンドレ・ザ・ジャイアントの足を骨折させたエピソードでも知られています。
日本では新日本プロレスのリングで活躍。
アントニオ猪木と組んで、当時大人気だったハルク・ホーガン(タッグパートナーはドン・ムラコ)とも対戦。
キラー・カーンの得意技のモンゴリアン・チョップはプロレス技の代名詞となっています。
いかにもプロレス的な見栄えのする技は、現在でも使用するプロレスラーが多数います。
そのキラー・カーンさんは、実は生粋の日本人で新潟出身。
本名を小沢正志さんと言います。
現在は新大久保で「居酒屋カンちゃん」を切り盛りしておられます。
その「居酒屋カンちゃん」ですが今月5月22日で閉店するそうです。
駆け付けてみると、行列。
東京都は緊急事態宣言でアルコールの提供は禁止。
営業時間も8時まで。
まったく入れそうになかったので、諦めて帰りました。
ぜひ、このお店でカレーを食べながら、ビールの飲みたかったなあ。
お店のまでに貼ってあった紙に「当店は日本一(セコイ)日本酒の注ぎ方をします」と書いてあったのが気になりました。
インタビューの記事を読んでいると、今回の閉店には新大久保の変貌というのがキーワードになってくるように思います。
もともと新大久保は雑多な多国籍タウンだったのですが、近年(といってもかなり前ですが)コリアンタウン化していて、近年ではその傾向に顕著になってきたように思います。さらには、訪れる客層の若年化が進んでいます。
日本人は、「わが町」というものを大事にします。それは島国だからなのでしょう。
キラー・カーンさんは、外国のリングで日本人ではないという虚構を背負い、各地を転戦しただけに、今は普通の日本人以上に日本人であるということを意識しているのかも知れません。
新大久保は、「我が町」意識が非常に希薄になってきてしまっているようにみえます。
この辺りの感覚がキラー・カーンさんには不満なんだ、とも思えますが、どうでしょうか。
↓ 閉店の詳細は東スポWEBにて
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