決算の質疑です。

 

下水道事業会計について。

 

以前よりは良化してはいると思いますが、

決算数値がいいのは、一般会計(別の財布)からお金を出しているからです。

 

私が課題だと思っているのは、

【経費回収率】と【水洗化率】です。

 

【経費回収率】とは下水処理にかかった費用のうち、

どれだけが下水道料金として回収できているか、です。

 

囲っているところですが、他市と比べて概ね低いのがわかりますでしょうか?

枚方市は77.6%ですが、他市は80~100%近い数値です。

 

100%になっていなければ、ある意味下水道が使われれば使われるほど赤字になります。

これを改善させるには汚水処理原価(コスト)を下げるが下水道料金を上げるか、どちらかです。

 

これまでも借金の繰り上げ返済や高い金利の借金を安い金利に借り換えなども提案してきました。

 

【水洗化率】というのは、

下水道工事が完了した世帯のうち、どれだけが下水道に接続してくれているか?です。

 

100世帯のうち90世帯が接続していたら90%と計算します。

こちらについては、接続を促進する送付物があるのですが、

もっと効果的なものにするために回数を増やすことも含めて提案をしております。

 

下水道に関わらず、

行政からの送付物って伝わりにくいものが多いと思いますので、12月議会で専門家に委託するようなことも提案しております。

広報のありかたについて:伝わるような広報
 

 

 

 

 

 

【質問】

下水道事業会計については、平成28年度決算においては、黒字となっておりますが、一般会計からの多額の繰入金も、黒字決算の大きな要因となっているのではないでしょうか。

一方で、資金の状況においても、決算審査意見書168ページのキャッシュ・フロー計算書から、約3億4,000万円の減少となっており、資金面においても、厳しい状況ではないのでしょうか。

 

一般会計繰入金の内容には、収益的収入として、雨水処理経費など他会計負担金で約12億円、減価償却費や福祉減免分などの他会計補助金で約25億円を繰り入れ。

また、資本的収入では、雨水建設費などの他会計負担金及び雨水企業債償還金分として他会計出資金を、総額約11億円繰り入れ。

 

 一般会計繰入金の総額は、前年度比で約4億円減少の48億8,468万1千円となっておりますが、総務省通知の繰出基準などに基づくもの以外の、いわゆる基準外繰入金につきましては、収益的収入で、汚水減価償却費分や汚水企業債利息分など、前年度比で約8億円減少の約20億円を繰り入れています。

 

繰入金には、国の基準になくても、枚方市独自のルールで行っている使用料の福祉減免分などもありますが、その他財源補てん的な基準外繰入金の削減に引き続き取り組み、繰入金の適正化に努めていただきたいと思います。

 

 

次に、経営状況の指標の一つで、汚水処理に要した経費が、下水道使用料でどの程度賄われているかを示す「経費回収率」が、「経費回収率」は、77.6%となっており、企業債利息の減少などにより、前年度比で、1.1ポイント改善しているとのことですが、

経費回収率が、77.6%というのは、決算審査意見書の184・185ページに記載されている「類似都市経営分析に関する調べ」の中でも、本市は低い状況であり、本質的に下水道使用料で汚水処理費を賄えていないことになっています。

 

その結果、汚水処理費を有収水量で除した「汚水処理原価」が類似都市の中でも高くなっているのが要因だと思われますが、今後、改善に向けてどのようにお考えなのか、お聞きします。

 

 

【答弁】

本市の汚水処理原価は、平成28年度では、前年度比で、2.68円減少の192.95円となっておりますが、そのうち、減価償却費と企業債利息の占める割合が約7割となっています。

 

本市では、現在も平成30年度住居地域の事業概成に向けて整備を行っていることから、減価償却費が増加傾向となっています。

 

一方で、使用料単価は、平成25年度の下水道使用料改定、供用開始戸数の増加などに伴い、平成24年度と比べ、6.3ポイント上昇していますが、さらなる改善が必要であると認識しています。

今後、平成30年度の汚水事業の住居地域の事業概成後は、本格的に既存施設の更新・改良に取り組んでいかなければなりませんが、現在検討中の下水道施設ストックマネジメント計画などに基づき、事業費の平準化や優先順位の明確化、また財源である企業債の発行抑制に引き続き取り組むなど、汚水処理原価の削減に努めるとともに、その内容を反映させた経営戦略を策定し、引き続き経費回収率の改善に向けて取り組んでまいります。

 

 

 

【質問】

経費回収率を上げなければ、一般会計からの基準外繰り入れをすることになりますので、雨水公費、汚水私費の原則に則って、市民の方々にも丁寧に説明をしながら、受益者負担の観点からも、経費回収率を類似都市に近づけていっていただければと思います。また、収益を上げていくためには、下水道工事が完了している地域には、しっかりと接続をしていただくことが必要ですので、水洗化の取り組みについて伺っていきます。水洗化促進の取り組みとして、平成2 7年度からは、公共下水道供用開始の6月1日より8か月後にも啓発文書を送るなど、これまでと比較して文書を送付する回数を1回追加していると伺っております。その効果はどのようになっているか伺います。

 

 

【答弁】

水洗化を促進するために、補助金の交付の助成制度を設けており、補助金 交付額が供用開始から1年後低くなることから、啓発文書を8力月後に追加発送してP R活動を行っています。

文書発送後の2月から5月までの排水設備確認申請の効果数は、発送前の 平成2 6年度は供用開始7 5 2件のうち3 3件改造の4.3%と比較すると、 平成2 7年度は7 3 6件のうち5 4件の7. 3%、平成2 8年度は8 7 7件 のうち3 9件の4. 4%になっています。

今後も引き続き、水洗化率向上に取り組んでまいります。

 

 

【質問】

H27年度は3%接続率があがっていますが、H28年度は0.1%しかあがっておらず、回数を一回増やした効果があまり見られないという印象です。水洗化率をさらに向上させるために啓発文書の発送回数を増やしてはどうでしょうか?

 

【答弁】

現在、供用開始から8ヶ月後に追加発送しておりますが、今後供用開始後 1年以内に発送する回数及び時期については検討してまいります。

 

 

【質問】

また、送付している郵便物について、中身も含めて、封筒も注目してもらえるよ う、プロのデザイナーに依頼してみてはどうでしょうか?

 

 

【答弁】

市から届く郵便物は、堅いイメージに捉えられることから、上下水道局の キヤラクターのイラスト等を描いた色封筒を採用しています。

今後も、より市民に親しみがもたれるよう工夫検討してまいります。

 

 

【意見要望】

 

先日前田委員が納税の封筒を出しておられましたが、担当課で工夫をされかなり注目度が高い封筒になっていましたが、

下水道の接続の封筒は色封筒でイラストがあると言っても、色も薄い水色でイラストもスミ一色での印刷で目に留まりにくいものになっておりますので、予算との兼ね合いもありますが、注目度を上げ、接続につながるような工夫や試行実施をしていっていただければと要望します。今回は3年以内の接続についてお聞きしましたが、既整備地域についても、平成20年度の包括外部監査の中では「水洗化率が 0.1%向上するたびに 8 百万円の収支差額改善効果が 期待できる」ということでしたので、未接続地域についても水洗化を促進し、水洗化の向上を目指していっていただければと要望いたします。

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
枚方市議会議員
木村亮太(きむらりょうた)公式サイト
http://kimura-ryota.net/

ご連絡はこちらにお寄せください。
hirakata[at]kimura-ryota.net

twitter
@kimura_ryota


未来に責任

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━