気になるニュースがあったので引用です。


朝日新聞デジタルより。

定義が変わるので、
待機児童の数も増減。

あくまでも数字上の待機児童ゼロと親の実感値はあわない。
私も以前、「枚方が年度当初の待機児童ゼロしました」
というのをツイートした時に、
「実際は入所できていない人もいるから違和感がある」
とご意見いただいたことがあります。


25歳~44歳の女性の何割を保育所の定員として整備すれば?
という提案。


私も、
子どもの数から割合を計算して、もっと定員を増やすべきでは。
という質問をしたこともあります。

待機児童ゼロにはしたものの、
少子化の中では保育所の新設はしんどいというのが自治体の現状。
また、余裕を持て保育士を確保するというのも、
そもそも保育士の人材不足と、
人員の余剰は出したくないというので、保育士が足りなくなります。


個人的には、ほかにも非効率な事業がたくさんある中で、
この部分だけやけに効率性を求められるのはどうなのか、と思います。

また、学校の空き教室などを有効活用すべきという提案もしています。

安全面の問題などはあるとは思いますが。

いずれにしても、
財源をもっと投入していかなければ
抜本的な解決にはなりません。

財源がないのであれば、
・ほかの事業の予算をもってくる。
・増税する

しかないです。

消費税の増税分は社会保障費に充当します。
という話はどうなったんだろうか・・。

市議会議員の立場としてできることはやっていきます。

なので、いわゆる行政改革に力を入れています。
細かい積み重ねにしかならないのかもしれませんが、
少しずつの積み重ねが大きいものにつながるとも思います。


ちなみに、高齢者福祉についても
もっと是々非々やっていくべきだと思います。

なかなか投票率の問題などで声を上げにくいこともあるのですが、
とはいえ、この事業は・・
というものについては、予算や決算などでも取り上げていきたいと思います。


たとえば、
この鍼灸マッサージ事業とかはもう廃止してもいいんじゃないかと思います。

それか所得制限をかけるとか、身体条件で補助金をもらえる人を限るとか。
何もなしで65歳以上全員というのは違うかなと思います。

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自民党総裁に再選された安倍首相は、「1億総活躍社会」を目指すとし、子育て支援として「待機児童ゼロ」などの支援策を掲げた。「待機児童ゼロ」を目標にすることについて、一橋大学経済研究所の宇南山卓准教授に聞いた。

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 ――保育所の整備は必要だが、「待機児童ゼロ」を政策の目標にすると問題がある、と指摘していますね。

 「安倍首相は成長戦略に『女性の活躍』を位置づけ、それを達成するため、2017年度までに40万人分の保育の受け皿を確保して『待機児童ゼロ』を目指すとしています。少子高齢化が進む日本で、労働力の確保という観点からも女性の活躍を目指すことは適切な政策目的です。その目的を達成するために保育所を整備することも大切です。保育所の整備には、女性の仕事と子育ての両立可能性を高める効果があるからです。ですが、『待機児童ゼロ』を目標にしてしまうと危険です」

 「待機児童をゼロにするということは、保育所に入りたい人は全員が入れるという状況を達成することです。ですが、『保育所に入りたい人』の定義があいまいで、自治体ごとに数え方が異なります。『育児休業を延長』などの場合、待機児童にカウントしない自治体があると報じられています。これは、当事者の実感としては『入りたいのに入れない』状況です。『希望している』ということは、定義次第でどうにでもなり、すごく危険です」

■あいまいな定義、自治体の行動をゆがませる可能性も

 「このようなあいまいさがある指標を目標にすると、自治体の行動をゆがませる可能性があります。保育所の定員を増やすより定義を変える方が簡単なので、自治体に見かけ上の待機児童を減らす行動を取らせることにもつながりかねません。恣意(しい)的に待機児童の定義から外すような対応になれば、真の問題が隠され、仕事と子育てを両立できるようにしようという本来の問題解決が遅れる可能性があります」

 ――保育所や定員を増やすことは自治体にとって財政にかかわることです。保育にはどれくらい経費がかかるのでしょうか。

 「試算によれば、日々の運営だけでゼロ歳児1人につき1カ月35万円程度の経費がかかるといわれています。保育にかかる費用はゼロ歳児が格段に高く、それ以降は低くなり、4歳では1人あたり1カ月でだいたい8万円くらいになります。これに加えて、保育所を新設するには建物などの固定的な費用もかかります」

■待機児童数と保護者の実感、連動せず

 「さらに、自治体が現状把握をゆがませるような行動を取らないとしても、『保育所に入りたい人』の数は、保育所の整備状況に影響を受けます。保育所に入れる可能性がとても低いと、そもそも希望することすら諦めるケースが多くなります。つまり、待機児童数の多さ少なさは、保護者が感じる保育所不足とは必ずしも連動しません。つまり、待機児童がゼロだからといって望ましい状態とはいえないのです」

 ――確かに、行政が発表する待機児童数と保護者の実感はかけ離れていると感じます。

 「保育所がないせいで起こったことは何かというと、子どもを産まなくなったことではないでしょうか。だから待機児童の問題がこれだけ大きくなったのでは。専業主婦になるのではなく、産まなくなるという方向にきてしまい、おそらくそれが少子化の原因の一つでしょう。待機児童ゼロという目標を掲げると、必ず見栄えのいい結果を出そうとする人がいて、それをやると少子化は抑えられない方向に行ってしまう。だから、別の指標をつくる方がいいのではと考えました」

 「なぜそのように発想したかというと、保育所の数自体は1990年代にかけて減っているんです。一方、保育所の定員率といわれる、定員と、未就学児の比率はすごく上がっている。厚労省は『保育所が整備されている』と言います。でも絶対数としての保育所は減っている。何が起きているかというと、子どもの数が減って、分母が減るから比率が上がる現象です。どう理解すればいいかというと、働きたい人がたくさんいて、でも保育所がないから産むのをやめて、すると見かけ上の比率が上がる、という状況です。子どもがいないから、という理由で保育所はどんどん廃止される。そうなると、ニーズのとらえ方が間違っていたんだろうと思いました」

■「潜在的定員率」を提案

 ――では、どのような指標がよいのでしょう。

 「『潜在的定員率』を提案しています。子どもを潜在的に産むであろう女性の数、例えば20歳前後から40代くらいの女性の人口と、保育所の定員の比率です。子どもや仕事の有無などに関わらず、どれくらい保育所を利用する可能性があるかを表せます。例えば、25歳から44歳の20年間で、1人の女性が子どもを1人、保育所に3年間預けようとすると、20年のうち3年保育所を使うことになります。つまり「20分の3」で15%。潜在的定員率が15%くらいあると、すべての女性が子ども1人を3年くらい保育所に預けられる計算になります。

 仕事を続ける女性とやめる女性がだいたい50%ずつだと仮定して、0歳から6年間預ける場合を考えてみましょう。潜在的定員率が15%あれば、子ども1人を6年間預けられる計算です。そのような感覚の数字と理解していただけたら」

――実際の潜在的定員率はどうなっていますか。

 「25歳から44歳の女性人口との比率でみると、だいたい10%くらいです。1985年に11・4%で、2005年まではほぼ横ばい。この比率が05年以降少しずつ上がっていて、15年には13~14%くらいになりそうです。保育所の整備が進んだことによると考えます。今、20歳から44歳の女性はだいたい2千万人くらいいます。例えば、安倍政権で40万人分の受け皿を用意すると、潜在的定員率を2%くらい上げられますので、潜在的定員率が15%くらいになり、女性が仕事を続けやすくなるのではと考えています」

 ――保育所の整備は必要だが、待機児童ゼロを政策目標にするのでなく、そもそもの目的やゴールをはっきりさせることが大切ということでしょうか。

 「ゴールというのは、政府がやるからには目標を持たないといけませんが、今のように財源も保育士も足りない状態で、何か一つできたらみんなが万々歳、という状況はありえません。常に『ここまでやったらこういう効果が出た、さらに続けるべきか』ということが常に問われるべきです」(聞き手・大井田ひろみ)

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 うなやま・たかし 1974年生まれ。一橋大学経済研究所准教授。専門は日本経済論、経済統計学。家計調査や少子高齢化、女性の労働に関するデータ分析などに取り組む。