今日の午前中は湯浅誠さんのひとり親家庭と貧困について
に講演会に参加してしておりました!


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最近はある意味流行りになってきた話だと思いますし、
(私も知ったのは最近です・・)
そういう意味では認識されていない時よりも
解決に向かっていく可能性はあるかと思います。

ただ、なかなか見えにくいとか、
ひとり親でもちゃんと働かないとね、
のような風にも思われますが、
ひとり親でも働いている率は高いそうです。

ただ、いろんな条件から、
なかなかいい仕事に就けず。収入が少なく、
無理して掛け持ちして体調崩して
と負のスパイラルになることもあるようです。

子どもたちの一人一人の未来のためにも、
持続可能な観点からも取り組んでいかないといけない問題だと考えています。


枚方市については、
子どもの貧困も含めて対応するプロジェクトチームをつくっています。
今具体的に何をどこまでというのは全然わかりませんが
徐々に動いていくかとは思います。


以前に「日本の子どもの貧困問題ってほんとにあるんですか?」
というテーマでNHK報道番組ディレクター新井直之さんの話を聞いており、
その時の内容もよろしければ合わせてごらんください。
コチラです。

本日の話のメモです。
===

ひとり親が全員そうではないが高いのは高い。
ひとり親家庭の貧困率は?約半数。
2世帯に1世帯貧困。
これだけだと具体的なものが分からない。



貧困てどれくらい?
貧困ということが

アフリカの貧困とか。
高度経済成長の前とか、食べるものがなくて餓死するとか。

相対的貧困

絶対的貧困は違う

絶対的貧困は
先ほどの例のようなもの。


相対的貧困は先進国の貧困。
先進国グループ34カ国。OECD。


アフリカとカインドとか行けば絶対的貧困がある。
その人たちに比べればいい生活をしているかもしれないが、
問題ではある。

1ドル以下で10億人/70億人
2ドル以下18億人/70億人

1ドル=118円くらい。

ホームレスの人で236円以上
稼いでいる人はいる。


==
1日15キロ集めたらすごい。
フルタイムで働くくらい。
15キロ。
缶、100個で1キロ。
15キロで1500円くらい。
==

けど、物価水準は違うので、
生活がやっていけない

一人世帯で100万。
二人世帯で140万。
三人世帯で170万。
四人世帯で200万くらい。

四人世帯で月17~18万。余裕はないけどやれないことはないのかな。。

子どもたちは学校通っています。
ランドセル持っています、靴はいています。
まちでいた時に気づきにくい。

ホームレスも厳しい格好している人はホームレスの中でも1%くらい。


近くの家族も貧困世帯。
やせ細っているわけでもないし、肌ツヤもいい。
なのでパッと見はわからない。

けど、子供3人高校卒業させられるだろうかと心配している。

そこまで厳しいというわけじゃないのであれば、
なんとかなっているのであれば、
あともう少し本人が頑張ったらいいじゃないか、
という話になりそうだが。。

なぜOECDは相対的貧困率をまとめているのだろう?
なぜややこしい概念を持ち出しているのか?

アメリカ18%
日本16.1%
デンマーク5%

「資本主義社会だから格差が仕方がないだろ」
という話もあるが、デンマークも資本主義社会。
資本主義社会でも減らすことができる。
イギリスは20年くらいかけて子どもの貧困率を下げた。


それぞれ国の活力につながるから。

子どもが減ってきている
今年の新成人120万人。
団塊200万人


30年で7掛けで減ってきている。

毎年結婚している人は64万組。
戦後70万組切ったことなかったけど、
1966年生まれが結婚適齢期のときだけ割り込んだのに、
2年か3年前に70万組きりそう。50年ぶりだと。

若い人が減ってるから当たり前。

子どもを生み育てやすい社会にしたいねと言っている一方で
子どもの貧困率は上がっている。


子どもは減っている一方で貧困率があがる。
どうなっちゃうんだろうと。

経済的には生産性をあげていくことが必要。

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全体の貧困率
2006年 15.7%
2009年 16.0%
2012年 16.1%

子どもの貧困率
2006年 14.2%
2009年 15.7%
2012年 16.3%

全体の貧困率を超えてしまった。
この勢いで子どもの貧困率があがっている国はなかなかない。
学校は行っているし、ご飯も食べれていないわけじゃない。

6年間で30万人くらいの人が新たに貧困層に。


誕生日のときに宇宙飛行士になりたいから
ニュートンという雑誌をほしいと思ったが、
言えない。
お金のない家族にいる私が何かほしいといっていいのかと思ってしまう。
というのが日常生活のあらゆる場面で積み重なっていく。

友達と遊びに行くとなったらお金がかかる。
けど、「お金がないから行かない」とは言えない。
「やめとく」とかになるので、あの子なんだと。

部活も日常の練習はできても遠征費とかが出せないから部活やめる。


そういうことが積み重なると・・
「どうせ俺なんか・・」になる。
自分自身からの排除と呼んでいる。

お金がなくても自分に自信がある人はいるが、
経済的な部分は影響はある。



30代、ネットカフェに住んでいる人。
人に連れられて相談に来た。
話していると月8万くらいにしかない。
ネットカフェにも毎晩泊まれないので、3日くらいは夜中歩いて、
京浜東北線の始発に乗って往復して4時間くらい寝る。

「これでいいんだ」
といっていたが、
「この生活50年続けるの?」
「それはやだ」
となったので、
そこから始まって、
警備会社に勤めてアパートにも住むようになる。

その人のバックグラウンドは親が離婚してひとり親。
16歳の時に親がいなくなった。通っていた高校を辞めて、16歳から日雇い。
16年たって湯浅さんと出会った。


いい仕事あるといわれて誘われてひどい仕事にも出会ってきたので、
うまい話があると思えなくなっている。

死ぬわけではないが、こういう人がいるというのは社会の損失でもある。
もうちょっといいことあるといいなと思う。

「生きてりゃいいことあるさ」というのは、
響く人とそうじゃない人がいる。


「どうせ俺なんか」

という人に対して

「覇気がない」
「夢を持て」
「そういうことだからそんな生活になったんだろ」
と説教してしまう。

とより不信感を持ってしまう。

相対している人も悪意があっていっているわけではない。
善意で言っている。

こういう不幸な出会いの方が多い。


===
この話聞いて、
以前の総理が、
ハロワで
「仕事ありませんかじゃダメ、何をやりたいか目的がないと就職できない」と無職に激励
を思い出しました。

生まれてきた環境が全く違うから悪意はないんでしょうけども。。

===

どこに出口があるのか?
困ったもんだなと思いつつ、困ったなで終わらせるわけにもいかないので、
今湯浅さんがやっていることにつながる。

名にも芽がないわけじゃない。
今日ネクタイしているけど
今日の講演のためにしているのではなく、
昨日大臣にあってきた。

ひとり親家庭は母子家庭と父子家庭がある。
父子家庭の中にも大変な方は多い。

父子家庭には遺族年金が支給されなかったのが、
支給されるようになった。
が、2013年か2014年以前に亡くなった家庭には支給されなくなっている。
ので、それを何とかしてほしいという活動をするためのクラウドファンディング。


コチラですね。
(上のホワイトボードの写真にも書いていますが
 清水一刀さんのREADYFORというクラウドファンディングサイトで)


目標金額の50万が達成したが、
こういうのができるようになったのは最近の話。

父子家庭という言葉が浸透してきたのも。
大黒柱である父親がそれなりに稼いでいるんだろうなとい印象があり、
大変さが分かってもらえない。
今男性も非正規率があがっているので稼いでいない人もいる。

最初は児童扶養手当を父子家庭にも支給してほしいという活動。
母子家庭だけに支給されていた。
おじいちゃん・おばあちゃんが孫を育てるのも支給されていた。
親戚が育てる場合も支給していた。
唯一父がいると支給されていなかった。

大前提にあるのは、「父がいれば生活がまわるはずだ」
その制度で何十年続いてきた。

最近は子供の学習支援とか食堂支援とかもここ3~4年ひろがってきた。
江戸川中三勉強会というのは40年前くらいからやっていた。
が、それ以外はほとんどなかった。
フリースクールはあったけど。

食事、食べられていないわけじゃないけど、
家庭的な食事でなく、カップラーメンだけ。

子ども食堂。意味あるのかな?と思っている人もいるかもしれないが、
鍋も初めて食べたという人も。そして、そこでの会話も。

学習支援も子ども食堂も全国の組織化がしてきた。
動き出している人もでてきた。

自分が何ができるのかというのを考えてほしい。
よくあるのが、
「自分ができることはなにもないよ」と。

「申し訳ない
 (私みたいなのが中途半端に関わると
 悪い影響を与えるんじゃないか、偽善なんじゃないか)」


「時間がない・余裕がない(親が介護だし、子供が受験だし)」

真面目な人ほどそうなって動けない。
受け手の立場に立って考えてほしい。

湯浅さんはNPO運営していて受け入れる側。
「大丈夫です、いきなり期待しませんから」


「一回行ったらずっといかないといけないんじゃないか」
も別に大丈夫。慣れている。

栗林さん
池袋のプレーパークのボランティアだった。
気付いてしまったので行動するように。
http://toshimawakuwaku.com/

出会っちゃったことの責任とって行動している。
出会う前には事前に心配することない。

気軽に行ってみて、
気になることができたら自分ができることをやってください。

学習支援で勉強教えるといっても教えられないとか、
料理作れないとか言っても、そこは手段。
関係つくるのが目的。そのための食事、勉強。将棋でもスポーツでもいい。

究極的にはいるだけ支援。
話し相手で。

冬月荘
http://n-salon.org/tougetuso/
おんじ(おじさん)は料理が作れるとか勉強教えられるとかではないが。


時間がない問題については

みんなが余裕がない。
競争激化社会。
格差が高いところが心の健康状態が低い。

個人で何とかするというのは限界があるので
社会的になんとかするしかない。

自分に時間がないのと子どもの貧困は根っこは同じ。
格差社会で下に落ちやすいこと。

ちょっと立ち止まって話を聞いてくれる人が少ない。
どっかでその人の関心にひっかけないといけない。
その人の気になるところから入らないといけない。


それが経済成長なのか、子や孫の未来なのか、治安なのか。
その入り口を見つけて関心を喚起するのも必要。

ほっといて死なないかもしれないが、
社会が発展しませんよ。
少子高齢化困りますよ。
といったのはいろんな入り口考えた末の言い方。



講演会の限界。
関心のある人しか来ない。

もともと関心のある人が話を聞いて
「そうだそうだ」といって帰っていった。

さて、枚方市で子どもの貧困の話興味ある人は増えましたか?
皆さんが関心のある人増やしていただきたい。


子どもの貧困放置していると18兆の経済損失。

18兆も損するのって思ったら関心持つ人もいるかも。
18兆は対象が限定的なので、16.3%の中の15歳の中の15万人。


遠足は家に帰るまでが遠足だが、
講演会は終わってからが本番。帰ってからが問われる。

暗示かけときます。
今日風呂入ったら、誰にどう話すか考えてください。

講演する人はなんとか残したいと思っているので、
受け止めた側は広げてください。

興味のない人にどう興味を持ってもらうか。
広める、取り組む。


Q何が変われば貧困問題解決する?

Aこれさえやればというのはない。
 レバレッジが聞くのは長時間労働規制。
 貧困とどう関係しているのかという話をしていくと長くなるが。。
 膨大な予算がなくてもできる。
 総理の市政運営方針の中に長時間労働の規制が入っているのでぜひやってもらいたい。


Q大阪で高校生の教育支援する場をさがしているのですが。

A定時制高校の先生とか知っているが個人名をあげていいのかわからないので。
大阪子どもの貧困アクショングループの徳丸ゆきこさん。
http://cpao0524.org/wp/

東京では青砥恭さん

(Qというよりは意見)
とれぶりんかの代表の中川です。
捕捉したい点が。中学校の教師やっている。
卒業してから引きこもりや自殺未遂とか厳しい状況にある。
居場所を創らないとと思って踏み出した。
いるだけ支援。みんな話聞いてください。
障害、いじめ、不登校。見えない状況にある。
身近に自殺未遂する子がいるということを。
見える化をどうしていくか。



===
参加者は100~150人程度でした。
===

その場で、湯浅さんの
ヒーローを待っていても世界は変わらないという本を購入しました。



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枚方市議会議員
木村亮太(きむらりょうた)公式サイト
http://kimura-ryota.net/

ご連絡はこちらにお寄せください。
070-5651-5832
hirakata@kimura-ryota.net

未来に責任

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