昨今 矢張り今日のコロナ問題に触れずにはいられない、老婆(爺)心乍ら私ならと、つい揣摩臆測に及ぶ。

まず ①情報収集から②現状の把握 ③現況調査、 ④将来像の予測、⑤解決策(実施設計)の策定 ⑥検証・考証の方法 ⑦製作・建造 ⑧試験・実験の実施 ⑨実働状態の確認。

            

手前味噌になるがU.L.(ウルトラ・ライト)機開発過程を例に取り上げて続けてみます。 

(株)コマツより試作開発依頼、金は出すが口出しをせず、一切をお任せするが条件

   詳しくは

超軽量動力軽飛行機(ウルトラ・ライト) 試作・開発 に記載

 

 まず規格・規制の状態を把握の為情報誌(洋雑誌含む)などを買い求め乱読、業界の情勢を探る。 次いで運輸省航空局本省(霞が関)担当部局担当者に伺い着手の挨拶と指導を仰ぎたい旨を告げる。 その際「耐空性審査要領」N類(クラス)に該当、担当は大阪航空局となり即担当者を紹介、後日出向き挨拶。 造船設計・建造の過程で運輸省へのコンタクトは実施上神経を削がれる、経験上重要な政(まつ)り事だった。

 

 コロナ事案の場合 以下朱字で記載

 昨年12初旬頃 中国奥地(武漢は後日に知る)で新型ウイルスに依る肺炎が流行しつつ有るとの報道、医療・保健従事者なら当然 情報の真偽や詳報を求めてあらゆる組織を活用し、何等かの行動を起こしてる筈なのだが・・・。

本年1月中頃にはTVは武漢で医療関係パニックで混乱を報道、一方我が日本では一向に気配無く、中国の春節でインバウンド(観光旅行者)増加の期待感さえ伺える雰囲気だった。 しかして感染の経緯や予防法などの周知徹底を図るべく準備作業は進められなければ、果たして当時当事者の実態を検証の要有り。

 

 ②現状の把握 ③現況調査

 一方 コマツの好意で米国・フロリダ州サンファンで世界大会の知らせに、社員の天本君を派遣(コマツO氏同行)。 写真やビデオ動画、資料やパンフレットを取得、世界の技術的趨勢や現状把握(しかし私だったら拙い語学乍ら海外同好者達とのコンタクトやネットワークを張り巡らす知恵も有ったかなと多少後悔の念も)。 又コマツの海外各支社情報で米国以外(カナダ・オーストラリア・欧州各国)は安全性確保の為機体自重115kgから145kgに移行との事(日本・当時は115kg)、当然日本も将来追随の筈とタカを括る。 その上米国ではPL(製造物責任)問題は当事者が危険への接近とされ、メーカーサイドの責任は当面問われない事が判明。


  香港での流行も報道され、台湾での旅行(入国)制限が実施されたが、福岡では中国から豪華旅客船がほぼ毎日入港。 空路もしかり、一向に規制の雰囲気無く入国時体温の計測は2月初旬。 米国・台湾は入国規制の強化が叫ばれ実施、日本でも当然同様措置の筈。 国会では安倍総理のお花見問題に専念? 野党含め政治屋には一向に気配無く。

 

 ④将来像の予測

 私はこれら資料と専門書やラップトップのP.C.を携え山籠もり(私流の難問解決法)、当時雲仙の富貴屋に宿泊し24時間3日間没頭。  本プロジェクトを進行の為フローチャートを作成。 フローチャート(工程表の一種)は建設省・都市計画の手法で神羅万象? 複雑に絡み合う、あらゆるファクター(要素・要因)を時間経過と共に順序立てて結果に導く手法で、今回工程実施の基本となる。 

 

   今 後出しジャンケンのそしりは逃れないが、まず特別編成の指揮官指名(瞬発力と豪腕さを兼備の猛者)命令系統の組織を構築し一元管理の徹底以後生じる問題・課題の仕訳、詰り担当部局の分担等々末端までのフローチャートを作成し全員が流れを掌握が前提。 当初 厚生大臣が罹患者発生を日々発表されてた喜(悲)劇、又コロナ担当は西村康稔経済再生相は何故に経済担当? コロナは単なる経済問題!? 彼は通産省出身、内閣の錯覚はこの様な人事にも明白に表れている。

 

  阪神淡路大震災の際、時の村山総理(社会党)は小里貞利氏(自民党)を他(北海道・沖縄)の長官職を解き、専任の震災対策担当大臣に指名復旧・復興の陣頭指揮に当らせた。 責任は村山総理が一切を受けるとも。 無能な者ほど丸投げして頼る事も有りきかなと当時は思ったのが思い出される。

 

 具体的には 武漢の状況を見る限り準戦時状態で有り国民総動員も辞さない程の覚悟と決意を。 昔軍隊の戦力逐次(小出し)投入は消耗・損耗のみ生じ決して成果に繫がらず、 斯様な際は一気呵成(総力投入)が常套手段。  自衛隊・消防・警察・ボランティア含め総動員の体制を含め規(強)制力を伴った特別時限立法を整備、今後生じる全方位に対応可能とすべき。

 

 敵はウイルス、微細にして全く見えず忍者かスパイで有り、ウイルスを炙り出すのが検査の筈。 所が時医療関係、専門の評論家、皆さん等しく保健所等医療関係の混乱を招く厚生大臣曰く37.5度以上4日間模様を見た上で・・・と、 現今その間の感染のスプロール化は素人目でも明白、4日間模様を見た上で・が現在混迷の元凶

今回 霞が関の縦割り行政が災いし厚労省一元での検査管理、文部省管轄の大学病院や研究機関を拒んだとも思える拘り、 今後責任追及を求めたい。

 

 医療活動は戦時の野戦病院を想定し権限の委譲と全てに即応可能な体制を敷く、予防医療・治療はアビガン含め遠方(中国やドイツ)から効果有りの情報を得た段階で導入。 韓国ではドライブスルーでPCR検査体制を導入し現時点(4月中旬)では収束したかに見えるが。 政府・関係者は最近になり検査数増量の旨を表明。 又感染防止の為、国民に自粛を要請も実効性をあげるには、先行き生活不安や事業の不安を払拭する為に生活補償は即五十万若しくは百万円以上一斉にバラ撒き(長期貸出し:50年間程度、不良債務は覚悟し)但し公務員は除外し一部高額所得者は年末調整等で網に掛る。 国債発行、日本銀行造幣局の輪転機を総動員、幸い日本の国債はほぼ国内の預貯金が原資、家族間の金銭貸し借りの様なもの、外国やIMFも無関係。 ※ 麻生財務大臣は10万円(不十分・逐次投入の愚)支給で欲しい人は上から目線の手を挙げて・・? 手旗信号ではない!  雑巾がけ知らずのボンボン、何れアベノマスク事案でミャンマー・ルート?絡みの利権が炙り出され失墜目前。

 

 ⑤解決策(実施設計)の策定   

 まず航空産業参入に当たりドイツでの生産活動や技術状況が常に脳裏(意識)に、 当然ドイツが視野。 現状パイプに帆布張りは商品の格?量産不向きに過ぎず、FRPは重量制限から不可能に近く、高速艇使用のCFRPも機体重量の壁。その後九大・航空科O氏よりACM(先進複合材料)を提案される、カーボン(炭素繊維)ケブラー(アラミド繊維)のプリプレグでので成型は、成型型枠や加熱・加圧に伴い副資器材を必要とされ資金や時間をいかに解決するかの難問に苦渋の決断。

 

  当時九大・航空科研究室含め材料・航空宇宙学会で基礎研究が始まったばかり。 炭素繊維やテストピースさえ入手困難な時、福岡航研では東レ・本社(炭素繊維高速艇の写真、同社ポスターに提供)と高速艇利用実績で直接サンプル協力の即応体制を敷いて頂いた。

 

 躊躇なく、東レ・本社からの情報協力と紹介で東京都・三鷹の新日本航空整備(ボーイング機のトイレ室をACMで成型製作中)に天本君を見学に。 その間セキスイ化学在籍時 収縮フイルム(特許取得)で成型(再結晶)温度130℃は経験済。 ベニヤ合板と石綿板(間口180cm×高さ90×奥行き90)に保温ガラス綿で簡易オーブンを作成、加熱は工業用石油フアンヒーターで加熱と強制循環を諮る、天本君調査の間に1日で完成し成型テストをも実施してた。

 

 一方 当然の事ながら機体設計に当たり機体コンセプトの模索、デザイン、性能、流体、構造、重量管理面等々それら全てを勘案の機体模型(1/10)を製作し、九大・航空科のゲッチンゲン(口径2M)風洞で風洞試験4日間実施、空力的な計算性能との整合性を確認。 翼型は東大・佐藤淳三教授を訪ね、学会発表の翼型を使用許可を願い快諾も、実験・計算結果不向きかもと、お願いし乍ら苦渋の判断で従来のNACA翼型(現NASA)に決定。

 尚、後年三鷹のJAXA(航空宇宙研究所)の大型風洞(STOL実験機「飛鳥」開発用 国内最大)で佐藤教授提案の新翼理論を基に複座ULモーターグライダー(私設計)共同試験を実施(8日間)。 ※佐藤教授は、その後 航空宇宙学会会長・JR尼崎事故、事故調査委員長に就任し陣頭指揮。

 

写真は空力性能計測後、気流糸にて渦流を目視観察。

 

 大阪府では既に罹患の度合いを4段階に仕訳して受入態勢を構築、 収容先の数量的な確保に努めている模様、大阪府知事・市長共に政府や霞ヶ関先んじて行動。 疑わしきは先んじて検査(精度云々は問題外)と、早期隔離に収容の臨時施設や体育館、公務員宿舎等々収容先の確保、 送迎は自衛隊の支援。 正に臨戦状態であり国家挙げての態勢を整える。 

 

 ⑥検証・考証の方法

 試作オーブンでテスト(材料試験片)ピースを作成し九大・航空科のインストロン万能試験機で、ACM素材の物性数値を取得。 ACM材料の場合、木やアルミ製と異なり材料設計を伴う、強度計算に当たり許容応力、せん断応力に剛性の把握は必須。 経験上メーカーカタログとは些か異なる事再々と、加熱加圧や製作過程が異なり本件設計計算上に於いて取得の必要性は当然だった。    

 

 通常風邪の場合は近所の町医者にて診察施療、各種検査もほぼ可能なのだが、事PCR検査は数段階の手続きを経る事に不信感。血液検査は民間検査機関に依頼、何故同様な検査が不能なの?早期発見、早期治療が今回は満たされず感染の拡散。  

自宅待機の陽性・保菌者が自宅で死を迎えだした、これら真の原因者の犯人探し(検証)を何れ行って欲しい。 

 

 製作・建造試験・実験の実施

 本機は重量管理が全てを制し、特にACM製の場合世界・歴史的にも前例無く、従来の構造様式は全く参考にならない。 従って部分製作し剛性の確認を諮り乍ら進行と構造設計。

斯様な場合試行錯誤と朝礼昼改が常識、 暮改では遅い当時関東・関西の職業別電話帳を重用し材料・資器材の即手配。 主翼のみ荷重試験、破壊試験を実施、主翼自重は22kg(砂袋2.2個分)に対して荷重は砂袋(10kg)を当初60個準備(法的極限は57個)破壊試験に際しては60個追加。計測用にペンレコーダー(8+4点式)をコマツ大分研究所(大野)より借用、主翼にはストレィンゲージ(歪:ひずみ)12点貼付しレコーダーに接続、主翼局部の変形、撓み量およびクリープ変形を記録。

 

              主翼荷重試験の計測用準備の模様。

 

       以降 随時追記の予定 ⑦製作・建造 ⑧試験・実験の実施 ⑨

 

  次回   コロナの正体と医療現場の実情

                   目 次    技術屋の回顧譚