新年の目覚め、私の横には白くてモフモフのワンコがいた。眠い目をこする私のことなどおかまいなく「あしょんでよ!」とでも言うかのように覆いかぶさってくる。
私は「仕方ないなあ」と言いながら、布団から起き上がる。その言葉とは裏腹に、それほど嫌な気持ちではない。
ワンコからすれば、年が変わったことなど気付いてもいないだろう。それでも、月曜日になったのに私が仕事にもいかず家にいることに喜んでいるのか、いつもより機嫌がいい気がする。
ひとしきり遊びまわったワンコは少しお腹が減ったようだ。いつもあげているドッグフードを出そうと思ったが、せっかくの新年だ。木村食堂お手製のワンコごはんを作ろうかな。
普段は食べることがないご馳走を目の前に、ワンコは「これたべていいの?」という目で私を見る。もちろん、これは君のためにつくったごはんだからね。私は頭を撫でながらそうつぶやいた。
今年の元旦もいい天気だ。
今年もきっと君にとっていい年になるはずだ。
だって、戌年だなんて、まさに君のためにあるようなものだからね。
という妄想をしたけれど、我が家にワンコがいるはずもなく、いま部屋を動き回っているのは
ルンバである。
彼はなにも言わずにホコリをかき集め、時々こたつの中に侵入してきて私とじゃれ合ったりする。
それはそれでなかなか悪くない気もしているのだった。
今年も宜しくお願い致します。
(完)






