私はホットケーキというものは、誰でも作れる簡単な料理だと思っていました。ホットケーキミックスとやらを適当に使って、ちゃちゃちゃっとやればできるんだろと。
その考えが甘かったのです。
これをホットケーキだというのは、あまりにも傲慢ではないでしょうか。最大火力で焼かれたこれは、もはやなんという食べ物なのかわかりません。
とにかく私は、力任せに作るのではなく、優しく包み込むように(そう、まるで女性を優しくエスコートするように)火加減を調整しました。
かろうじてホットケーキだということはわかりますが、とても前衛的なデザインとなっております。これが新世紀のホットケーキスタイルなのでしょうか。おそらく違うと思います。
私は、火力だけではなく、形の美しさも気にしながら作ることにしました。二度ある事は三度あるとはいいますが、私は常に進化し続ける男です。最新のKIMURAが最高のKIMURAなのです。
なんかもう駄目ですね。
いつも力任せに勢いで料理を作っているツケがこんなところで回ってきました。私には一生ホットケーキは作れないのではないかと暗い気持ちになってきました。
そしてホットケーキのタネもあと1枚分です。目を閉じれば数々の思い出が頭をよぎります。
ドドン
ドドドン
ドドドーン!
なんとかホットケーキらしいものが出来た私は心底ホッとしました。おっと、小粋なホットケーキジョークまで出てしまいましたね。ホッホッホ。
というわけで、私は、ホットケーキが作れるようになりました!










