「どれからいこう?」


センセイの問いに、即答しました。



「異人館!」


けして観光ではありません。


異人館そのもので式を挙げさせてくれる、剛毅なプランがあったのです。


あんな保存状態が問われるような場で式を挙げるとするなら、さぞかし高
いだろう。



そう思っていたのですが。


意外や意外!


けっこう普通のご料金で設定されているのです。



これはぜひ、お話だけでも聞きにいかねば。



案内状を携えてたどり着いたのは、緑の壁の二階建ての洋館でした。


現役の頃はヨーロッパ出身の方が個人で使用されていた館なので、肌になじむ、やさしい気配があります。


式場専用の場所とはまったく違った雰囲気。



式場専用の場所には清潔感があるし、

異人館には居心地のよさを覚える。



どちらが良いのかは、好みの問題になってきます。





私はといえば、それぞれの良いところが目について、

どちらも良い式が挙げられそうな期待でいっぱいでした。



センセイもまんざらではない様子。



この異人館を所有し、式場として、そして喫茶店としても経営されているの
は女性の方でした。


この異人館で結婚式を挙げるために、さまざまな資格をとられたのだそう。



「いろいろな式場の裏事情を見てしまい、うんざりし、自分はそれに甘んじな
い!」


と立ち上がった女性の強いこと……。



この館で行なわれる式は


『お嫁様わがままし放題!』
がモットー。



「結婚式はお嫁様のものだもの」

「お嫁様が納得しない結婚式なんて、イヤ」



徹底したお嫁様主体の式をプロモーションする。


それは彼女ご自身の経験から来る、理念のようです。



「式の当日には、スタッフに男性を入れません。


式のお嫁様にふれてもよい男性は、お嫁様の実父と、だんなさまになるお婿さんだけなの」



そうなの? と首をかしげてセンセイを見ると


なんだか、うんうんとうなずいている。




そっか……そういうものなのか。





他にも、

いろいろな由来などのお話を教えてもらいました。


「フラワーシャワーの由来」

ライスシャワーは、挙式後の新郎新婦にお米をシャワーのように浴びせるもの。
米は豊作と子孫繁栄を表し、新郎新婦が実りある生活をおくれるようにとの願いがこめられてます。

フラワーシャワーは、花の香りでまわりを清め、新郎新婦の幸せをねたむ悪魔から守るという願いがこめられてます。

日本では、後かたづけが大変という理由で禁止されている会場が多いですよね。
その変わりに人気なのがシャボン玉シャワーです。真珠を使うパールシャワーっていうリッチな方もいるみたいです。


「ブーケトスとガータートスのお話」

ブーケトスは、幸せのお裾分けとして花嫁がブーケを未婚の女性に投げるもの。
ブーケを受け取ったものが次の花嫁になれるとされています。


ガータートスは、ブーケトスの花婿版。ガーターを未婚の男性に投げる儀式。
欧米では、花婿が花嫁のドレスに潜り込んで、口を使ってガーターを取るのが本来のやり方です。花嫁の足があらわになるのを見て大騒ぎするのが一般的な楽しみ方みたいです。

ちなみに、ガーターは片方しか投げないんですが、もう片方は子供ができたときにヘアバンドとして使うという話があります。


「ブーケの由来」

結婚式の朝、ヨーロッパのとある花婿が花嫁にプロポーズの印として花束を贈ったというのがブーケの由来。
教会に行く途中の野原で、花婿が野花を摘んで花束にしたらしい。

花嫁は、YESの印としてそのブーケから一輪抜きとって、花婿の胸のボタン穴に挿した。これがブートニアの始まり。英語のボタン穴(Button Hole)がどうにかなってブートニアって変わったそうな。



など、いろいろ結婚にまつわる逸話を教わりました。



もしここで式を挙げたら、確かにお嫁様大満足の式になりそう~。

案内所で、異人館にある式場を教えてもらいました。


担当してくれたのは、ベテランのおばさま。

いかにもたくさんの未新婚さんを新婚さんにしたててきたような風格です。




最初に見せてもらったのは、伝統的なチャペル。


ヨーロッパの、厳格でゆったりとした雰囲気がそのまま体現されているようです。


とても大きな教会。


式場としてではなく、礼拝なども行える教会。


格式高い式が挙げられそうで、ちょっとわくわく。




でもいくつかの難点が。


最初に目についたのが、値段。


高い!



式そのもののお値段が、今まで見てきた式場とかけ離れてます。


これはさぞかし、内容も違うことでしょう。


確かに、この豪奢なチャペルの場所代だと考えるなら納得のいく金額です。



次の問題は、披露宴、もしくは会食を、式場以外の場所で設けないといけない、ということ。


式場専用チャペルでないため、結婚式の施設そのものがないのです。


近場のレストランなどが披露宴会場として紹介されてはいますが、残念ながら、隣接、という距離にはありません。


そして経営者も別。

ということは、


式そのものが高い料金の上、

衣装代が別。

披露宴(会食)料金も別。

送迎の車代もかかってきます。



ざっと、頭の中の電卓をたたきました。

(いや、実際に携帯の電卓で叩いたような記憶が)



いままで見た結婚式プランの、2倍以上!


うわぁ……さぞかし豪華な式が挙げられることでしょうね……。



そんな式に招待されてみたいものです。




逆立ちしても、そんな料金出せません。


残念ですが、次いこう次。




その後いくつか紹介してもらいました。


式場専用のチャペルや、レストランでの会食メインのプラン……




とりあえず、見てみよう。


いくつかめぼしをつけて、案内状を書いてもらいました。



さあ、たくさんまわるぞー!

時間もないことだし、次へ向かおう!


ポートアイランドを出て、街中に車を走らせました。



と、途中に、チャペルらしき白い建物が。


公園の中にある、レストランでした。


どうやら結婚式も挙げられるらしく、二階にチャペルらしきものが見えます。


けっこうこじんまりとしているので、少人数の式にはいい感じ。



やはりこの日、挙式をあげられている方たちがいて、ちょうど式の後のお写真を撮るのを見学できました。


友人たちだけの式だったのでしょうか。
けっこうはっちゃけた感じでした。



街中だし、便利かも。


後日改めて問い合わせようということにして、電話番号だけ控えて場を後に
しました。




さて、やってきました異人館。


料金は高そうですが、

街中から近く、なんといってもおされな式が挙げられそう。



いくつか見てしまったチャペルのイメージを払拭するべく、乗り込んでみました。


とはいえ、闇雲に歩き回って、見つかるものでもありません。


どこに行けばいいんだろ。



そういや、学生時代に遊びにきたとき。


ウェディングドレスが飾られていた店があった。


あの時はなんだか唐突で、不思議な気持ちになったのですが


そうか、今の私たちみたいなふたりにちょうどいい広告塔なんだ。


納得。




ありました、ありました。


式場かと思いきや、

なんと結婚式場紹介センター。



ばっちりです。

グッジョブです!



これで近辺の式場を一度に調べることができます。


式場以外にも、貸衣装とかレストランとかの斡旋もしてもらえるらしい。




もし異人館近くで式を挙げるのなら、
すべてここにお任せしてよさそうでした。




さあ、異人館にはどんな式場があるのかな?

たった三軒の式場下見で、すでに食傷気味のセンセイと私。


いやいや、たったこれだけで

「式場なんてどこも同じなのかなー」
なんて言うのはいけない。


もっとたくさん数見ないと、いいも悪いも語れません。



神戸でいろいろ見てまわって、それから私が知っているチャペルをみてみよう。


今週のプランはそんな感じ。




大阪に住んでいる私たち。

なぜ神戸で下見を?


それは、私の実家が、かろうじて神戸市内だから。


もしかしたら体調が整わないかもしれない母のために、近場も一応さがしてみよう、という試みでした。



神戸がおされな街だから、大阪よりもおされなチャペルがあるかもしれない。


そんな望みも少し抱いて、車は神戸へ向かいました。




まずは、ポートアイランドへ。


海が見えるチャペル、という売り出しの広告につられて行って参りました。


噴水のある公園はヨーロッパ風に設計されており、レンガ舗装の道路がおしゃれ。


すぐそばには海があり、船が行き来しています。



やっぱり、なんだかおされです。

やった、これならなんとか希望に沿った式場が見つかるかも!?



式場は、その公園の裏手にありました。


小さなカントリータイプのおうち。


その中に小さな祭壇が厳かに置かれていました。


チャペルの部屋には大きなバルコニーがあって、そこから庭に出られる。


庭はやはりヨーロッパ風の小さなガーデン。

オルガンが置かれていました。


どうやら、天気の良い日には、祭壇を庭に持っていって、屋外挙式が可能らしいのです。


屋外挙式、いいかも~。



夢見たのは一瞬。



担当さん曰く「冬場は、新婦さまのご衣裳のことを考えますと、寒いかと存じます」



がーん。

確かに。



一月二月の冬まっただなか、屋外なんて、ウェディングドレスの新婦には極寒挙式かも。


がっくりした私に、追い討ちのような一言。



「冬場には船が動かなくなるので、披露宴(会食)後のクルージングがありません」

がーん。

価値半減。
(そこまで言うか)




二階が支度室になっていて、一階は食事のできる広い間取り。


雰囲気がよく、けっこういい感じ。


ただ。


この場所には、この建物しかないのです。



スタッフも、当日配属されるだけ。


衣装や料理、花、写真など、それぞれの事務所に赴かなくては打合せができない。


うーん、当日は楽かもしれないけど、準備が大変かも。



「一月、二月、三月ごろの予定は、どんな感じですか?」


一月、二月と限定せずに、大幅に聞いてみました。




「空いてる日も、ありますが」


一日に行なわれる式は二回。

午前と午後です。



「日曜の午後なら、いくつか空いておりますが……」


午後は、夕方からのスタート。


会食が夕食になる時間帯でした。




夜に結婚式をした場合、二次会は翌日かそれ以降。


その後、新婚旅行に行くとして……


日曜の夜の式だと、けっこう間がばらけてしまうかも。



センセイの横顔を見ていると、一見、乗り気でお話をきいているようなのですが、

実はそこまで乗り気じゃない、といった微妙な気配。



乗り気なときは、わかりやすくうれしそうな顔をするので、すぐわかるのですが。


あまり乗り気じゃないなら、次行こうか。


パンフレットとお土産をいただいて、とっとと次の会場さがしにでかけることにしました。



このお土産、おいしかった!


マーブルの模様に焼き上げられた小さなブレッド。


ふかふか。

そして、ほどよく甘い。



引き出物に選択できるとのこと。

軽くて、おいしくて、なんだかうれしい。


こんな引き出物、いいなあ。



実は、いくつかまわったうち、パンフレット以外のお土産をいただいたのはここだけでした。



冬でなければなあ……


でもそうすると、オンシーズンになって、お値段が高くなっちゃう。



悩みどころですね。

同じビル内に別のチャペルがあるとのことで、のぞいてみました。


チャペルそのものは式で使用中でみることができず。


なにやらオープンカフェのようなテーブルに通してもらいました。


担当のお姉さんからお話だけ聞くことに。



結論から言うと


こちらの希望する人数と金額、式の内容のすべてが叶わないプランでした。


人数が多目の挙式がメインのようで、
われわれの望むこんじんまりプランは用意されておらず……


お姉さんのお時間を無駄にさせてしまいました。



しかしお姉さんのお話を聞いている間、とてつもなく愉快で笑ってしまいそうになりました。



テーブルのある場所は、披露宴会場の階下。


しかも披露宴、真っ最中!


披露宴の内容が大音響で聞こえておりました。



おそらくは新郎新婦のご希望でしょう、BGMがずっとかかっているのです。


さだまさしが。


えんえんと。




私はさだまさし大好きです。

センセイも、カラオケ十八番によく歌います。


「秋桜」「親父の一番長い日」など、結婚式にまつわる曲も流れているのですが……


「防人の唄」「風に向かって立つライオン」とかも流れてました。

前曲は戦争にいっちゃった人をしのぶ歌。

後曲は、妻を東京に残して使命のためにアフリカに立ったお医者さんの歌。



縁起。

という言葉がちょっと脳裏をかすめる今日この頃。




「よっぽど、さだまさし好きなんだねえ!」

だいぶ疲れていましたが、
センセイとふたりでこっそり笑いました。




結局、パンフレットだけもらって、早々に退散。




一日歩き回って、もう日も暮れて。


疲れた私たちは帰宅してやっとひといきつきました。


誰だ、「式場さがしはおいしいお茶だしてくれて、たまにお茶菓子とかも出してくれて、けっこうデート気分でまわれるよ♪」とか言ったのは。



お茶は出していただいてましたが、とてもそんな気軽なもんではなかったです。



当たり前なんですが。


仕事の客先訪問みたいで、けっこう気つかって大変です。


体力より先に気疲れでぐったりでした。




「やっぱり、近場で適当に探すのは難しいのかも」


そんなこともちらりと思いました。


「もう一件だけ、近場で知っているチャペルがある。高いかもしれないけれど、見るだけ見に行きたい」


そんな私の要望に、来週はその近場の一件と、神戸方面まで足をのばしてみることに決定。




一週間後に備えて、式場の情報集めと、体力温存を心に決めて初日は終了となりました。

結婚式場といっても、たくさんあります。

ホテルでの挙式が多いですが、
それ以外にも、挙式用のチャペルなどもたくさん。


雑誌などで予習してみましたが、ちっとも身につきません。


なんだか実感がわかない。

やっぱり、実際に見に行くより他ないのです。




先日ちょうどみかけた結婚式がいい感じだったので、一度そこをのぞいてみることにしました。


大阪は梅田。

ちょっとハズレにたっている、展望台付のビルの隣にある、チャペルとレストラン会場。



フランスの片田舎風にアレンジされたお庭は緑であふれ、赤いバージンロードがきれいです。

レストランはフランス料理。

隣のビル内にある受付で、パンフレットをいただきました。


ドレスの試着などもさせてもらえて、いろいろと勉強させていただきました。


ふむふむ、だいたい披露宴の定員って、30名~50名くらいなのね。

チャペルでの式は30分くらいで、衣装や着付けがセットになってる。

式場が手配するもの以外を持ち込むと、高い預かり料がとられる……



ネットなどで調べていたことが具体的に理解できてきました。


考えていたより、式場側のセットプランはフレキシブルでしたが、

本当に望みどおりの式にしようとすると、少しずつ追加料金がとられてしまうシステムです。

どれだけセット以外の希望があるかがポイントになってくる様子。




いろいろお話を聞いて、最後に式場のスケジュールを伺ってみました。

年内は、すでに予約でいっぱい。


その後も、大安などの土日祝日はほぼいっぱいだということでした。

ここで挙げたい、ということであれば、夏以降の挙式になりそうです。



まあ、いろいろ見てまわってからもう一度考えよう。

センセイとそう決めて、ひとつめの式場を後にしました。




ふたつめに見たのは、同じビルの上にある、「空の上のチャペル」。


ネットで検索したときに見た写真が、雲の上のようで、きれいなチャペルだったのです。


これは一度みておかねば、とチェックを入れていたのでした。


いざ見たチャペルは、ちょうど先ほど式を終えられた後の、リアルな状態でした。

バージンロードに、バラの花びらが散っています。

雲をかたどった白いいすに、とても高い天井のチャペル。

きれいな色調の部屋でした。



ただ……
白っぽい、ということは、単調でもある、ということ。

あまりシンプルすぎて、厳かな感じがしない……


この会場で一番気になった点は、

チャペル以外の準備室や廊下などがかーなーりー狭い。


当日、参列してもらうお客様たちが身動きとりづらそうです。


というか、この廊下、ウェディングドレスのふくらんだスカートで通れるのか……?

センセイと私は視線が合った瞬間に、苦笑い。

(ここは、違う。早く次に行こう)

お互いの目がそう語っていました。



うーん、なかなか難しいようです。


といっても、まだ二つしか見てない。


まだまだまだまだ、捜さなくては!

結婚しようと決めてから、少しずつ、式場の情報を集めてはいたのですが、


ぴんきり。


ぴんきりのピンとは別嬪のピン。
ぴんきりのキリは切りのキリ。


切られてたまりますか、なんとかつかんだ運命の糸。


やっぱピンがいいなぁ。

でも、お値段の見合ったところじゃないとな。



センセイの希望を聞いても、具体的な希望はなさそう。


私はといえば、チャペルがいいなぁ、ぐらいの希望しかない。



そういや、お父さんは昔、海外挙式がいいと言ってた。


海外旅行の好きな父はこんな夢を描いていたのです。


海外のチャペルで、身内だけの遠慮ない式をあげる
  ↓
新郎新婦は新婚旅行へ
  ↓
自分たちはそれぞれ家族単位で海外旅行。

親戚には帰国してからあいさつまわり、友人には二次会を用意してもらえばいい。


いかにも気軽な、簡単プラン。



実際はそんなお気軽なものではないことは承知しております。


でもそれもいいなぁ、と私もお父さんと一緒に夢見ていたのでした。


残念ながら、そのプランは、母が入院していることによって却下されてしまいました。


病人飛行機に乗せて、海外旅行はちょっと……。




あいてる式場ならどこでもいい?

そんなわけにもいきません。


どうせ高いお金だして式を挙げるのだから、それなりの式がいい。



それなりのって、どんな挙式?


さいわい、身近な見本として、それぞれの姉が結婚式を挙げていてくれました。


センセイのお姉さんは、レストランを借り切って、自分たちですべてを手配した手作り感あふれる披露宴のような食事会。


私の姉は、ホテルでチャペル挙式に披露宴。


どちらも、親戚と友人が数名の、きがまえることない良い式でした。



ふたりの姉にならって、式場、もしくは会場をさがすことになりました。


まずは手軽な、結婚式場と銘うたれているところから。



さあ、スタートだ!

結婚式をしたいのなら、
まず式場の確保です。


希望する式場が空いているかどうかは、式場にきいてみないとわからない。


人気のある式場は半年以上の予約待ちだというし

予約が空いているなら早くおさえてしまいたい。



式場を確保して、はじめてその後のスケジュールが組めるのです。



センセイと私、たがいの両親の希望をつきあわせてみました。


同居と入籍と挙式は、日にちが離れていないほうがいい。


できれば入籍は、挙式・同居の後がいい。

先になるなら、ほぼ同時期であることが好ましい。


入籍は、絶対にこの日、と決めた日があるわけではないのでフレキシブル。


同居については、引越がしやすい時期がいい。


挙式だけは、式場の都合に左右される。



こんな都合から、スケジュールの優先順位はこうなりました。




挙式>入居>入籍




センセイと私はできるだけ早く一緒に暮らしたかった。


できるだけ早めの式場をおさえたい。


姉に聞いた情報によると、よほどでなければ、三ヶ月先くらいで予約はおさえられるとのこと。
(※これは地域、シーズンに左右されます。一般論ではないので、念のため)


三ヶ月。

私の仕事が比較的ヒマになる、一月二月に間に合うかもしれない。


センセイの仕事は三月忙しいらしい。

お互い四月からはとても忙しくなってしまって、そのまま夏まで身があかない。



一月といえば、ちょうど今から三ヶ月。

急げば、間に合うかもしれない!




センセイと私は、いそいで式場をさがし始めました。

結婚するまであと数ヶ月。


式場見学、旅行の手配、書類申請、知人友人への連絡……


やることはたくさんあります。

ええ、そりゃもう、鬼のように……




数ヶ月の間にすべて行なおうと思ったら、段取りよく動かねばなりません。


すべてがほぼ同時進行なので、気を抜くととんでもないミスをしでかしません。


ただでさえ、うっかりミスの多い私。


そこにセンセイの運の悪さ指数をかけると、
とんでもないことになりそうです。


なにかしでかしてしまったのなら、それは二倍どころか二乗になってまわりに迷惑をかけまくること必須。




まずなにから手をつけよう?


もちろん、予定を組むことから。


それぞれの〆切を設定して
そこから逆算。

スケジュールを組むことにしました。


エクセルって便利だよねー。



もちろん、予想もつかないことは予想できません。


ある程度の余裕を組み込むことも、大事なポイント。


カレンダーとにらめっこしながら、おたがいの予定と段取りをパズルのように組んでみました。



あらあら大変。

日曜日が足りないわ?


ふたりともフルタイムで日中働いていると、自由に動ける時間はかなり限られています。


そして、平日にできることって、少ない。


これは気合入れてかからないと、すぐに予定が狂いそうです。



多少フレキシブルに組み上げたスケジュールを元に、さっそく翌週の休日からフル活動することにいたしました。



結婚するために、一番時間のかかること。


それは引越しです。


おたがい賃貸マンションの部屋を借りていたため、引渡しにどうしても時間がかかってしまう。


その間、家賃は払わねばならないのです。


できるだけ賃貸料を安くすませようとがんばってみました。


それでも、それぞれ一ヶ月分くらいはかぶることになりました。



すぐに部屋が見つかればよいけれど。


でも、納得のいく部屋をみつけたい。


だって、新婚さんの部屋なんだもの!



ということで、まずは新居探しからスタート。


のつもりでしたが。



肝心の式場が見つからなくては、話になりません。


結婚式をゴールとして、

いったいいつまでのスケジュールを組めばいいのか、
見当をつけないといけない。


つまるところ、
やっぱり式場探しからはじめるのでした。

海外に行こう!


絶対、絶対、海外がいい!


私の強い希望に、センセイも賛同してくれました。



センセイも数年前にベルギー、イギリス、フランスを体験済み。


私も同じ頃、短大の教授主催で美術館めぐりツアーを体験済み。



なぜかふたりそろってパスポートの更新をしておらず……


こんなところ似たもの夫婦を証明せんでもええねん。


なぜって?

貧乏だったからです。

パスポートの更新料、高いんだものー。



新しく申請が必要になりました。



ヨーロッパに行くもよし

アメリカものぞいてみたい

オーストラリアが良いという……


いろいろな希望と誘惑を天秤にかけて、

私が強く希望したのはバリでした。



だって、南の島で、ふたりっきりで、たゆーんと過ごしたかったのですもの。


精霊がいるという森に行って、濃い大気を吸ってみたいのだもの。



しかしながら、まわりに猛反対されました。


なぜ……

なぜ、この時期にテロなのだね革命家たちよ。


そんなに私に来てほしくなかったのかね革命家たちよ。



この時期、バリで起きたテロのため、イスラム圏が非常に微妙な状態になりました。



ってことは、東南アジア方面、軒並みアウト。


セイシェルなども候補にあがっていたのですが、あえなく断念するはめになりました。




というか、この時期、いろいろな国が大変微妙な状態に。


フランスでテロ

エジプトは厳戒態勢

韓国では反日デモ。



ええと……


もー、どこいったらええねんな!





南の島がだめならば、北に行こう、北に。


ちょっとやけっぱち。

だって、かなり高くつくんだもん。


北半球で行きたい場所。



それならイタリア。


イタリアでヴェネチアのゴンドラにセンセイと乗ろう。


フィレンツェで極楽のようなレストランに入り、しあわせな肉にかぶりつこう。


史跡見放題。



よし、イタリア行こうイタリア。



だいたいの方針が定まったところで、旅行会社からパンフレットを大量にもらって、検討をはじめました。


ローマははずせない。

ドォーモにのぼりたい。

ヴァチカンには一日こもってもいい。


ピサの斜塔も見ておきたいよね。



ああ、どこ行こうどこ行こうどこ行こう!





人生波乱万丈。


そんな言葉をかみしめるのは、この二週間ほどのちのことでございました。