069



事情聴取が終わった後、交代でセンセイが部屋に入ってきました。



「なに叫んでたん」



ええと(汗)


だいじょうぶ、あなたに支障があるようなことはしゃべってないから。


……たぶん。




ロビーで私たちを待っていてくれたお父さんとM月氏にも、叫んでいたことはバレバレでした。


「うちの嫁は、センセイが正しいと警察にくってかかれる強い嫁だ!」


夜、敦賀に戻られたHのお父さんは、そう言って笑顔で戻られたそうです。



「なにか起きたときには一日助けてくれる友もいる。

しっかりした嫁ももらえる。

センセイはしあわせものだ」



心配されていたお母さんは拍子抜けされたそうです(^^;)



後日、まだまだ事態は続いてゆくのですが



この日はこれでおしまい。


警察から、沙汰があるまでは待機。


センセイとお父さん、M月氏、私の四人でごはんを食べて、


M月氏に私の自宅まで送ってもらって、やっとひと息つきました。



この日は本当にいろんな人にご迷惑をおかけして、たくさん心配してもらいました。


ほんとうに感謝してやみません。



ありがとうございました!!



そしてこの夜、私はといえば。


明日月曜の職場(修羅場予定)に備え、早めに眠ったのでした。


翌日からなにが待ち受けてるとも知らずに……


068



警察で、もらい事故の内容を聞いて、とっさに思ったこと。


センセイ、全然悪くないじゃんか!


前の車も、その前の車も、その前も前も、全然悪くない。


無理やり右折していった、ずっと前の車が悪いんじゃないか!



でも、実際に誰が罪をかぶるのかというと……


おかまをほってしまったセンセイなのです。



納得いかない……。




聴取してくれたのは、けっこう年配の男性警察官でした。


なんにもわからん小娘(?)の私に、理解できるよう、ゆっくり説明していてくれたように思います。



事故で混乱した頭で、私が考えていたことといえば、


「どんなふうに話せば、センセイが有利になるのか」

ということだけ。




事故の流れを説明してもらい、


私が見たこと、聞いたこと、思ったことを警察官に話しました。


話した、というよりも、警察官にききだしてもらった、という表現が正しい……。



いったい調書になにが必要なのか、
なにが必要じゃないのかが

さっぱりわかっていなかったのです。



なんども、会話の中で、センセイは悪くない、ということを繰り返していました。





警察官がまとめてくれた文章に、相違ありません、というサインをして、調書は完成です。



そのサインの前に、警察官が私にたずねました。


「センセイの、なにが悪かったと思う?」


興奮していた私。

とっさに答えましたとも。


「……軽自動車だったから?」


いや、あの。


それは事故の被害が軽くなったか重くなったかの差であって、事故の原因とはなんの関係もないから。




でも、そのとき、私にはそれくらいしか事故について思うことはなかったのです。




だって、悪くないもの。

センセイも私も、前の車も。

悪いのは、ずっと前の車だけなんだもの。



ふきだすように笑った警察官は、もういちどたずねました。



「そうじゃなくて。

今回の事故は、センセイの運転の何かが悪くて起こってしまったわけでしょう。

原因はなんだと思いますか?」



えー。

悪いのは、ずっと前の、右折野郎なんですけど。



「わかりません。センセイは悪くないと思います」



警察官は、迷子の子猫に泣かれた犬のおまわりさん気分だったのかもしれません。



「でも、なにか原因がないと、事故は起こらなかったわけでしょう?」


「だって、センセは悪くないんですよ!!」


なんどもなんどもなんども言ってるじゃないですか。



悪いのはずっと前の車で、センセイに過失はない!




完全に頭に血がのぼった私。



警察署に響き渡りそうな勢いで叫んでしまいました。




半年後、自動車教習所に通いはじめてやっと理解しました。


車間距離をあけていなかった。


前の車がどんなに急ブレーキをかけても、ぶつからない距離をあけて走るのがルールなのだと。



警察官はあの時、一生懸命、私が理解できるようにさとしてくれました。


すっかり興奮して激昂してしまった私は、それが理解できません。

なんども押し問答をした後に、


「これが一番、センセイに有利なのだ」
と説得されて


センセイが車間距離をもう少しあけていればよかった、という一筆をようやく書きました。



でもでもでもでも、普通に前の車が止まってくれていたら、全然ぶつからない距離だったんだよぅ。


どんどん距離がつめられてしまった、連続急ブレーキが悪いんだよぅ。


もう一度同じ状況になったら、やっぱり、ぶつかるとしか思えないんだよぅ。



いまだにそんなことを思っている辺り、かなり問題あるのかもしれません。




事故後、いろいろ考えて普通免許だけはとっておこう、と思い立ち、職場最寄の自動車教習所へ。


入所の際、適正試験なるものを受けるのですが。


ルールを守る概念が希薄。


というあぶない結果をはじきだしてしまいました。




違うねーん、自分がどれだけ気をつけていても事故は起こる、言いたかっただけやねーん。




教官の細められた目が怖かったです。


とほほのほ……。




こんな私にも、やってきましたSDカード。


『あなたは無事故で車を運転してるので、セイフティドライバーです』


免許取得から一年経過した今でも、若葉マークをつけて走りたい今日この頃です……



文字ばっかりだとつまらないかな?


と思い、


カットをつけてみることにしました。



前の記事にも、ゆっくりですが、カットをつけていく予定です。








……ウザい?   (汗)

067


事情聴取。


ええと、あれですね。


犯人(容疑者)とかが取り調べられちゃったりするヤツですね。


まさか自分がそんなことされる身分になるとは思っていませんでした……。




警察に行ってはじめて理解したのですが


今回の事件、助手席に乗っていた私は被害者という扱いになるのでした。



もし結婚後の事故であったら。

なんと、加害者側の人間になってしまい、保険の適応などに支障がでることが判明!


まさに不幸中の幸い……。



被害者なので、10-0で、保険が適応されました。



つまるとこ、治療費と、通院に伴う交通費、またその間の給与が、全額保証されたのです。


0円で治療。スバラシイ。




事情聴取で、やっと、今回の事故がどうして起こったのか知ることができました。



一番の元凶は、五台前の車だったのです。


一方方向に走る三車線のうち、真ん中の車線を走っていました。


左は左折の車線。
右は追い越しまたは右折の車線。
真ん中は、まっすぐ走っていく車ばかり車線だったのです。


ところが、五台前の車が、交差点で突然減速。右折して行ったのです。


車線変更、ナシ。


思いっきり、直進車線なのに。


しかも猛スピードで。



四台前の車は、とっさに急ブレーキをかけました。


三台前の車は、前の車が急ブレーキをかけたので、やはり急ブレーキで止まりました。


二台前の車も、急ブレーキで止まりました。


一台前、私たちがつっこんでしまった車も、急ブレーキ。



そして、私たちが急ブレーキ……。





車間距離はけっこうあいていたはずです。


でも、急ブレーキに続く急ブレーキによって、距離はだんだん詰められてしまい、私たちの車でギリギリアウトになってしまった。


前の車は、数センチというところでギリギリ止まれたのだと、後で聞きました。



なんて立派な、もらい事故。



幸いなのは、私たちの車が一番最後だったことでしょうか。


もし前にぶつけてしまった後に、後ろからぶつけられていたら。


おそらく、むちうちや首捻挫ではすまなかったことでしょう。


センセイが全損という結果にはなりましたが


これ以上ひどい被害がなくて、ほんっとーに、良かった。

結局。


電話で断ったものの
センセイのお父さんは病院に来てくれました。


センセイから連絡があってすぐ電車に飛び乗ったらしいです。


うう……申し訳ない。


むちうちなんですよー、ぜんぜん大丈夫なんですよー(>_<)




これから隣県の山奥まで、私の両親に謝罪に行く、というセンセイのお父さんをなんとか止めることに成功。


この日一日、センセイのお父さんに付き添ってもらって、あれやこれや動いてもらうことになりました。




この日、センセイのお父さんがしてもらったことで一番感謝していること。


それは私の手を、ぎゅっと握って安心させてくれたことでした。



みんながみんな動転している中、落ち着いた姿で、みんなを安心させてくれていました。



自分の父には電話連絡のみだったので、かなり新鮮な体験でした。





いえ、別に親子仲、悪くないですよ?

ちょっとお互い放置気味なだけで……



この後、何度も体験することになりました。


私の実家は放任に傾いている。

センセイの家や交流に傾いている。


ギャップ、でかっ。



放任と交流、どちらも良い点があり悪い点があります。


両家の差が激しくて対応がちぐはぐになることもありますが、どちらも交流、どちらも放任よりよほど良かったのかも。


(そうだよなー、娘が事故にあったら、親がかけつけても不思議じゃないんだなー)
なんて、あらためて認識したりしていました。



センセイとセンセイのお父さんを病院までつれてきてくれたのは、なんとM月氏。


「自分に無関係なことではない」と、一日運転手を買ってでてくれたのでした。


バイク屋さんに送ってもらった代償が一日運転手。


しかも、センセイのお父さんとこの後ずっと一緒に行動。

初対面なのに。


沈みがちな場を持ち前の明るさで吹き飛ばしてくれたり、ほんとにこの日、M月氏が大活躍してくれました。


ご恩は忘れません。




ご恩返しに麻雀ちゃんと覚えます。


箱ひっくり返さないようにもうちょっと強くなっておきます……orz。



センセイが診療代を払ってくれて、ようやっと病院から脱出。


なんでこんなに遅くなったかというと。


センセイの車を、レッカーで自宅までひっぱっていっていたからなのだそうです。


連絡欲しかったです。


ひとりでぽつーん。

寂しかったよぅ。




お昼過ぎに事故って、もう夕暮れ。


かなり疲れてきています。


しかし、まだ事態は収まっていないのです。



というか、ここから本番(?)。


私たちを待っていたのは、警察の事情聴取でした。

待てど暮らせど、センセイはこない。


病院の待合室で、ぽつーんとひとり、競馬中継。


どーなの、この状態。




暇にあかせて、友人に連絡をとることにしました。


数名に電話をかけてみましたが、とりあえず、みんなびっくり。


そりゃそうだ。

私だってともだちからそんな電話もらったら、まずはびっくりします。


事故の報告とともに、ともだちに結婚する旨報告したりしていました。




いや、事故ったから責任とって結婚するんじゃなくて、


もう結婚は決まっていて、新居さがしにでかけていたのよー。



そんな笑いばなし。



笑うと背中と胸が痛むのですが、笑うのは気持ちが楽でした。




携帯電話のバッテリー残量が心もとなくなった時点で通話をやめ、再び待合室へ。



うーん、困った。

センセイからの連絡が全然来ない……。


向こうはどうなっているのやら。



のど、渇いたな。

ジュース飲みたいな。

でもお財布がないな。



待合室に備え付けられたウォータークーラーの水をがぶがぶいただきながら、トイレにも通い、ぐだぐだとすごしました。





そこへ、やっと! センセイからの電話。


胸が痛むのも忘れて、大声で叫んでしまいました。




「はいぃぃぃ!?」



だって……
センセのお父さんが、すっとんで来るっていうんだもの。

T賀から。


しかも、うちの父に申し訳ないあいさつに行く、と言ってきかないのだそう。


来なくていいです、来なくていい!


うちの親なんて隣県に住んでいながら、娘を放置ですよ。


そんなのんきな両親に、あいさつなんてしなくていいから!



かなり慌てて、丁寧にお断りして、どきどきする胸をおさえて待合室に帰ったのでした……。

もらい事故にあい、胸を強打し救急車でレッツラゴウ。



病院に搬送され、問診、触診、レントゲン。


診てもらった結果、お医者さまの診断は

『むちうち』。


そうでしょうね。

そうだろうと思っていました。


首の部分のむちうちを「首捻挫」というのだと知って感心したりしてました。


この頃はまだ、なんにも知らずにのんきなものでした……。




カルテに症状を書く際、お医者さまに念をおされました。


「『首捻挫』って書いても、いいですか?」


よくわかりませんでした。



症状の記載なんて、お医者さまがするものじゃないの? 


私がのぞんで書いてもらっていいはずがないよね?



理由をきくと、警察や保険会社に提出する診断書は、このカルテを元に作成されるから、とのこと。


「首捻挫と書くことで、センセイに有利になるのかな」


ポイントはそこしか見当たらなかったので、それを話して、お医者さまに良いようにしてもらいました。




休日の病院は、あまり人がいなくて静かでした。


診察を終えた私は、会計に向かいました。


が。


なんにも持たずに運ばれたので、お財布どころかカバンもない。


清算ができません。



清算窓口のお姉さんに、『事故は保険証の適用ができない』ということを、詳しく教えてもらいました。


お財布をもったセンセイがくるのを待つしかない。



テレビがついた待合室。


人がまばらに行き来する。


手持ち無沙汰な私。



ぼーっと、日曜の昼下がりののんびりしたテレビ番組をみていました。



すわり心地はイマイチの椅子で、
同じ姿勢を保つことが苦痛。


ひょこひょこと移動しては
うろうろ歩き回っていました。


かろうじて携帯電話は持っていたので、ぽっかりあいた時間に、各方面へ連絡することにしました。




まずは、父母へ。


父は最初あわてて聞いていましたが、症状がむちうちだけ、ときくと、安心したようでした。


ああ、ほんっとーに、センセイと顔合わせした後でよかった……。


これによって親にセンセイとの仲を云々言われたらどうしよう、という心配はしなくて良いようでした。



「保険のこととか、ぶつけてしまった人とかへのことは、念入りに」
と父に教えられ、報告終わり。



とりあえず親には知らせたので、これでひと安心、と。


昨日は諸事情でブログの更新ができませんでした(>_<)


遅ばせながら、二日分アップさせていただきます。


見に来てくださった人、ありがとう。


みなさんのおかげで、ブログが続いてます(・ω・)ノ

事故の際、来てくれる車は二種類。


その1、パトカー(110)。
その2、救急車(119)。



事故後、自動車学校で教官が言いました。


「緊急車両が、呼び出しをかけられて現場につく時間は、みなさんどれくらいかわかりますか?」


生徒の答えは、実にさまざま。


「五分?」
「十分くらい」
「三十分……」


私はこう答えました。
「二十分」


教官の答えは
「平均七分です」




嘘だー!


思わず笑ってしまいました。



以前、腰の筋を違えて救急車に運んでもらったときも


今回の事故のときも


台所で火を出して天井を焼いて消防車が来たときも

(なにやっとんねんorz)


すべて二十分近くかかってました。



今回の事故は、通報自体が遅れたのかもしれませんが……


前回の腰痛も、天井こがした時も、

ちょっと間違えれば大惨事。


もうちょっと早く来て欲しいなぁ……




結局、事故現場で健康状態があやぶまれたのは私ひとりで、

しかも立って歩ける程度でした。



「念のため、ちゃんと診てもらっておこう」


短いやりとりでセンセイとそう決め、後をセンセイにまかせて、
私は救急車で病院にいくことにしました。



センセイは警察のごやっかいに。


一緒に来てくれないことをさびしく思い、センセイの愛用していたライターをお守りがわりに握らせてもらって、担架に乗りました。



担架に乗ろうとすると……


胸というより、背中が痛い!



これは完全にむちうち、というやつ。



筋肉がこわばって、動かなくなってしまっているようです。



救急隊員さんに支えてもらって寝転がったものの


安心して横になっていられる痛みではありませんでした。


ほんのわずかな段差の揺れも『衝撃』という言葉にふさわしい痛みを生じさせます。


でも痛みがあるだけで、呼吸はもうほとんど支障もなく、会話もはきはきとできます。



笑いながら、隊員さんに「痛いですー」と泣きついていました。

ぶつかってしまった車は、わずか前で止まっていました。


黒いセダン。


よかった、高級車じゃないや。


(よくない! 全然よくないですから!)




扉が開いて、小学生くらいの女の子が出てきました。



『マズイ!』

とっさに、そう思いました。



嫁入り前の娘さんに、なにかあったら、事態がややこしいことになる!



いや、誰になにがあっても、マズイのですが


娘さんとなるとワンランクアップして事態がマズくなるような気がする。



そういう自分こそ、嫁入り直前の娘さんなのですが


当事者なのでそんなこたぁ横によけておいて。




「だいじょうぶ? ケガはない?」


大人の女性なら聞きそうなことを、聞いてみました。



どう考えても、所在なげに立っている女の子よりも、


呼吸もろくにできず、前かがみで胸をおさえている私の方が問題アリです。



でもここは大人として、相手の心配をしておかないといけない。



そういったことが、後に、どんな影響を及ぼしてくるかわからない。


そんな打算が、頭の中をまわっていました。


ひどい話です^^;。



女の子はほうけた目をしたまま、うなずきました。


「お父さんが……」


そう言ったまま、呆然と立ち尽くしています。



お父さんが運転していた車なんだな、と理解しました。


前の車を見ると、どうやら乗車していたのはそのお父さんとこの女の子ふたりだけのようでした。


前の車の、さらに前の車は、少し離れたところで止まっていてくれました。


かなり激しい衝撃音がしたので、様子が気になって止まってくれたようです。



後ろから走ってくる車も、迷惑そうな顔をしてクラクションを鳴らしたりしましたが、


事故だとわかると、私に会釈して、路線変更をして走っていかれていました。




日ごろ、街中で事故をみかけると


「気の毒に」と思う気持ちと


「だいじょぶ?」と関係者を安否する気持ちと


「なにがおきたんだろう?」という野次馬根性が同居して


事故を見守ってしまいます。




自分がそれにさらされることは、ちょっと新鮮な心持でした。




通りかかる車がすべて、同じような表情を浮かべて、去っていく。


みんな同じなんだなー、と、ちょっとおもしろくなっていました。





事故でパニックになっていたわりに、

冷静に事態を見ている私もいました。



そしてセンセイも、落ち着いて現状を把握していて


とてもスムーズに事態にあたってくれました。


そのおかげか、
特にややこしい問題も起きず、
被害者の方とは和解できました。



保険屋さん、ありがとう。


ちゃんと対処してもらえたので、ずっと払っていた保険料も報われました。



アタリマエのことなんですが、

保険かけておいて、


ほんっっっっとぉに、
よかったーーーー!