こんにちは 京都の着付け教室 きものシャン 講師の原 です。
私はもともと「超ウルトラ寒がり」でして、手足が冷えて眠れないとかっていうレベルの感覚もあるのですが、それよりも、洋服オンリーの時代には日常活動中に寒すぎて動けなくなることがありました。
今でも着物を来ていない時は、ニットの下にヒートテック2枚重ねて高級ダウン着ていても、外にいる時間が長くなるとガタガタ体が震えて真っ青になり、頭痛を訴えるという「街中で1人勝手に雪山遭難」状態になることもしばしばです。
昔の時期の思い出で言いますと、10代の頃、いわゆるテーマパークの大晦日カウントダウンに行き、夜10時台で既にもう寒すぎて帰りたくて、彼氏と喧嘩とか笑 めっちゃカイロ貼ったり対策していたのにね。
ただコレ笑い事でもなく、本気で寒がりな方は寒がらない人との付き合いの中で肩身の狭い思いをすることはありませんか?
特に付き合いたてのカップルなんて笑 超ビミョーな空気で大変でした。
ところが、着物を着るようになってから、私の寒がり体質はどこへやら。
着物が暖かい理由
①布の重なり
着物って前が2重になってます。
つまり裾除け、長襦袢、着物、で後ろは3重ですが
前は6重になっているわけです。
②シルクの保湿性・保温性
裾除けはキュプラ素材の方が多いと思いますが、長襦袢と着物では正絹が商品としてはダントツに多くてメジャーな世界。
絹物が重なると空気の層がしっかりあたたまり、体を包んでくれます。
ちなみに、洗えるキャプラの裾除けを使いながらしっかり保温したい方は、東スカートがおすすめです。
主に日本舞踊の方が使われるもので、
普通の裾除けにさらにマチをつけているので、脚を開いても肌が見えないだけでなく、暖かさもあります。
③帯が守るお腹と背中
女性は体を冷やさないように、とはよく言われることですが、男性より筋肉の少ない傾向にある女性の帯の形。
前はアンダーバストから腰骨のあたりまで。
つまり皮下脂肪で守られている胸とお腹のその間を守っています。
またこれも寒さを感じやすい背中についても、お太鼓結びだとガッチリホールド。
衣紋や手首が寒いようなイメージで着物は寒いのでは?とおっしゃる方もおられますが、これはザ誤解です。
着物の防寒対策のキホンのキ
とはいえ、寒い日もありますから、以下のポイントを押さえていただくと、暑すぎず寒すぎずになります。
下に着るのではなく上に着る
つまり、下にヒートテックなど何枚も着物の下に着過ぎると、暑くなった時に自力でトイレなどでは脱げませんので、トラブルの元になります。
暑くなったらすぐにさっと脱げるコートや取り外し可能なショールや襟巻き、そして貼らないカイロなど活用してください。
ヒートテック着ても、私の場合はせいぜいキャミソールのみ。着物の下にロングスリーブを着ることはありません。
また、起毛の足袋 もおすすめです。
いわゆる ネル裏 というやつです。
また、暑くなったら履き替えられるように普通足袋も持ち歩くとベターです。実際に着て動いてみないと、どれくらい暑い寒いが感じられるのかわからないと思うので、初めての方はそのようにしてください。
または
普通の綿の足袋の下にこれ履いちゃって、もしも暑くなったらこれだけ脱ぐ。
お値段も控えめでおすすめです。
ちなみに要注意ポイントとして、表側が化繊で裏が起毛の足袋は、蒸れて不快感が高まる人が多いです。
↓↓こういうアイテムは真冬に長時間外にいるというような仕事での使用以外には、個人的にはおすすめしません。
ただ関西全域、絹物やウールを活用すれば着物はそんな寒くないのです正直。
着物こそが防寒。
寒がりの私の意見としてご参考までに。
どうしても絹物の着物の取り扱いに抵抗がある方は、ウールの着物 を活用ください。
肌着は晒しではなくガーゼのもの。
先ほどご紹介したベンベルグの東スカート。
長襦袢はどうぞ正絹のものを。
夏には抵抗のある正絹襦袢も真冬なら、シーズン終わりに一度洗うくらいで大丈夫(着る回数によります。)
ポリエステルの着心地では着物こそが防寒とは言えません。
最後までお読みいただきありがとうございます。
※対面レッスンしております
(マンツーマン・ペアレッスンのみ。)
鏡(全身鏡)は人数分ご用意して、距離を取っています。
ドアノブや机類など室内のアルコール除菌を徹底しております。
レッスンでは、生徒様にもアルコール消毒、マスクの着用をお願いいたします。