京都の着付け教室 きものシャン

 

レッスン会場:烏丸御池教室 (京都市営地下鉄烏丸御池駅すぐ)

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お悩み解決レッスン  1回 90分

 

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こんにちは。 
京都の着付け教室 きものシャン 講師の原 です。
 
祇園祭の前祭り山鉾巡行の翌日、兵庫県にいく機会があり、その足を伸ばして赤穂まで、赤穂緞通」を見に行ってまいりました。
赤穂は京都から行くとなると、明石や姫路よりもさらに西に位置しており、感覚的には岡山県に行くくらいの距離です。
 
 

  赤穂緞通(あこうだんつう)とは

素材は経糸・緯糸・挟糸(パイル)のいずれも木綿を基本とし、大きさは1畳敷をベースとした敷物の手織物です。

 

赤穂はもともと綿花の産地でもあります。

この赤穂緞通、江戸時代に中国の絨毯に魅了された赤穂出身の女性が、約20年の試行錯誤の末、明治初期に完成させて生産を始めたもので、

 

おもに京都が売り先であったため、京都の町屋旧家や染織工藝に詳しいお高級でおしゃれなお宅には必ずあると言われているくらいの敷物です。

 

建築家の友人宅や大学の先生のお宅などでもたびたび見て、なんて美しいんだろうと思っていました。

建築家の友人は先先代が買い求めたものだといっており、大学の先生も先代が買い求めたものだと言っておられたので、だいたい大正時代。

 

丁寧に扱えば100年は余裕で持つと言う織物。

木綿素材以外にも、絹や毛での注文もあったそうです。

 

一般的には祇園祭の屏風祭りにおいてこのゴザの上に敷かれているもの、こちらが赤穂緞通です。







※屏風祭りとは、祇園祭の主に宵山の時期に行われる行事で、山鉾町にある旧家・老舗がそれぞれの所蔵する美術品・調度品などを飾り、公開することです。

 

一般の方に公開しているので、このタイミングでたくさんの赤穂緞通を見ることができます。

 

赤穂以外の緞通もあり、

外から覗くだけでもいろいろ見られますよ^^

 

 

  一度は途絶えた歴史から再び

太平洋戦争の影響で途絶えた染織産業はたくさんあるのですが、赤穂緞通もそのひとつでした。

 

復活させられたのは技術を受け継いできた織手さんと

 

 

それを受け継ぐ意思のある若い世代の存在があってこそ。

 

今回お邪魔したのは赤穂緞通の織手を育てる育成所です。

 

JP播州赤穂駅から徒歩圏内。車がない方でも気軽に訪れることができます。
 
 

  おさらい 日本の緞通について

赤穂緞通の説明を進める前に、日本の緞通のお話をしておこうと思います。

 

日本で三大緞通と呼ばれるのがこちら↑

左から、堺緞通、赤穂緞通、鍋島緞通です。

 

そもそも緞通ってどんなもの?

緞通(だんつう)と呼ばれる手織の敷物が日本で生産され始めたのは、江戸時代です。

 

長崎の中国人から技術が伝わったと言われ、まずは元禄時代に鍋島藩によって鍋島緞通が将軍家に献上されたそうです。

 

中国から伝わったものなので、他の産地の緞通も、すべて純和風のデザインではなく、唐草や蟹牡丹や雷紋などの異国情緒のある文様です。

 

ラーメン鉢を思い出してもらうとわかると思いますが、あれも日本人が中国っぽいものを寄せ集めてデザインしたと言われています(諸説あり)。

 

また緞通の色味もどことなくエキゾチックであり、大陸の気品を感じるものですね。

 

鍋島から遅れて、赤穂緞通と堺緞通は明治時代に製造をスタートさせます。

 

堺緞通は技術革新を経て、創始者の子孫が渡米して海外輸出にも力を注ぎ、華やかな時代を迎えたことが記録に残っています。

 

いずれも上質な木綿を使用することで、夏は涼しく冬は暖かく、という日本の気候に合った敷物となっています。

 

 

 

では、この三大緞通のなかで赤穂緞通の特色はなんでしょう?

 

ズバリ「パイルのカット」です。

 

 

  赤穂緞通の特色とは

普通、ペルシャ絨毯など敷物はこういう竪織機で織られます。

 

鍋島緞通もこのように竪方向に織物が見える状態になっていますので、基本床と並行になっている着物や帯とは違いますね。

 

しかし赤穂緞通は、着物や帯の同じようなヨコ型の織機を用います。

 

その理由が、この、パイルカットをしながら毛足を短くして織ってゆくという作業にあります。

 

この「地摘み」と呼ばれる作業を見せてもらいました。

このように刃元から先にかけてカーブのついたハサミを織子さん一人一人が所有しておられます。

 

少し織ったら、このように表面に浮き出たパイルの毛足をチョキチョキ切っていくんですね。

 

↓この画像の上部分は毛足を切る前、下部分が毛足を切った後です。

毛足を切ることで、

・柄がくっきり美しく見えると言う点

さらに

・肌触りが快適になると言う点

 

この二つが赤穂緞通の最大の特徴と言われています。

 

これは織子さんの技の見せ所で、製作者によってやはり違いが生まれるところだそうです。

 

堺や鍋島にはないのがこの「地摘み」。

 

しかし、織るだけでかなり時間がかかるのに、さらにこの地摘みの鋏チョキチョキ作業がありますから

 

ぶっちゃけ小さなコースターひとつ作るだけでも1日仕事。

 

1時間ちょっとで出来る観光者向けのライトな体験コースが存在しないのもうなずけます。 

 

もう一度、竪型の織機を見てみましょう。

これだとハサミで毛足をきれいに切ることはできませんね。

 

ヨコ型の織機を使う理由がわかります。

 

 

 

  手仕事の美しさ

動画を撮らせていただきました^^

 

まずは糸に糊を含ませるシーン。

機にかけて張力を保ちながらあるためにはこのように糊を含ませて強度をつけることが必要なのです。

 

次に、織の作業のパイル(挟せ糸を織り込んでゆくところ。

 

さらに織物の端の処理

 

糸の打ち込みのシーンは大きな音が出ます。

織の仕事は結構な体力を使うため、初めのころはすごくお腹が空いて驚いたと研修生の方のお話でした。

 

 

  赤穂緞通に会いに行こう

赤穂では、多くの施設や工房が見学を受け入れています。

ここに少しご紹介してまとめておきますね^^

 

≪赤穂緞通を伝承する会≫

 

①技術・研修工房 つむぐ

見学・体験のみ 販売無し

体験は1週間前までに要予約

所在地および営業時間などの詳細は以下のリンクをご覧ください。

 

②中広公房 

見学・体験・販売

不定休のため要予約

所在地および営業時間などの詳細は以下のリンクをご覧ください。

 

 

≪赤穂緞通生産者の会≫

 

①弥生工房

見学・注文販売

所在地は以下の住所です。営業時間など予約の詳細は電話連絡にて。

住所:赤穂市古浜町119

TEL:0791-45-0025

 

 

②伸子工房

見学・注文販売

所在地は以下の住所です。営業時間など予約の詳細は電話連絡にて。

住所:赤穂市加里屋2142

TEL:0791-43-1239

リンクするページが見つかりませんでしたが、こちらの工房の山﨑伸子さん、赤穂緞通の作家さんとして大変に美しい作品を作っておられます。

 

 

≪個人の工房≫

 

①赤穂緞通工房ひぐらし 

見学・販売

週末のみ営業

所在地および営業時間などの詳細は以下のリンクをご覧ください。

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

当教室では、着付け、浴衣、いろんなレッスンをしております。

 

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