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椿の柄が鮮やかなとってもラブリーなアンティークの帯。
でもところどころ痛みがあり、このまま結んでビリっといくのは困るので朝から針と糸でちくちく補修作業をしていました。



はてなマークそういえば、織物の糸が飛び出たときの処理方法はご存知ですか?
 
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上の画像のように帯の刺繍の糸や、織物の緯糸(よこいと)がぴょんとと飛び足したときは、針と糸を使って簡単に布の下に落とし込むことが出来ます。

緯糸(よこいと)をふんだんに使って複雑な柄を織り出す西陣織の特徴から、織りあがって裏地をつけるまでの間、反物がちょっとどこかに引っかかって織物から糸が浮いてしまうことは日常茶飯事。織元に入社したばかりのころは、毎朝こればっかりやらされていました。

ひらめき電球単調な作業に思えるんですが、帯を触って風合いを知り、織物を見るためのルーペを使って糸の汚れなどないか確認したりもするので、織りの組織(織り方)が公式のように頭に入ります。今思えば織物の勉強にはもってこいの時間でした。
そうやって社員を教育するという昔ながらの下積み的なやりかたが西陣には今も残っていることが私はとてもいいことだと思っています。(合理的な今どきの企業の働き方の良さとは対極ですが、温かみのあるおもしろい世界です!)

糸だけでなく話も飛びましたがw、要するに飛び出た糸を戻すのは、簡単で誰でもできるってことなんです。

「糸落とし」と呼んでいます。

1.、針穴に糸を通します。
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細い絹糸を使用してください。太いと糸を落とすときに生地を傷つけてしまいます。


2.同じ方向からもう一方の糸の先も入れます。
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一度に二本入れるのは難しいので、一本入れて、後からもう一本入れます。


3.二本の糸をゆっくり引っ張り、ループ(わっか)になる部分を小さくし、針穴の向こう側で結びます
。画像では分かりやすいようにおおきいループを作りましたが、実際は直径3cmくらいのわっかがよいと思います。
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4.ループが付いた状態の針を、布の下に落としたい糸が飛び出ている「根元」を狙って刺します。
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5.ループにピンセットまたは指を入れて、飛び出している糸をつかみループの中に入れます。(飛び出ている糸を捕まえてループの中に引き込むイメージ。)
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6.糸は引っ張ったまま針をどんどん布に刺し込んで行くと、ループ部分に連れて行かれて飛び出た糸も布のしたへもぐってしまいます!
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7.きれいに引っ込みました。
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ビックリマークただし。。。。
これでOKといえるのは「糸がわっかの状態で浮いたもの」に限ります。
なので、実は上の画像のように糸が切れて飛び出た状態のものはまたそのうち飛び出てくる可能性もありますのでご注意を。
でもこの糸おとし、これからの季節ニットやコートなどちょっと引っ掛けて糸が出ちゃった、というときにも大活躍なのでぜひぜひ活用してください。

・・・って
そんなん知ってるって~ 叫び

というかたもたくさんいはるとは思いますが、
糸落としの方法を教えたところ、
「これめっちゃ便利!」
と喜んでくれた友人知人もたくさんいるので紹介させていただきました合格
(わたしのまわりの人たちがあんまりお裁縫しないから、とかだったらどうしよう;)


ちなみにこの帯、よほどお気に入りでたくさん結んでらっしゃったのか、補修後がたくさん。
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けっこうざっくり直してはりますね^^;
うんうん、私もざっくりな性格なので、まあOKですよ・・・

赤い椿の右から飛び出た銀糸は、
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ちくちく葉っぱのデザインに戻してあげました。
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物にあふれた時代、わざわざ状態の悪い古い帯を結ぼうとしなくてもいいのかもしれませんが、
やっぱりなんとなくひと目惚れ。放っておけないかわいい帯だったのでシーズンが到来したら着用したいと思います♪
こんなちょっとした縫い物の時間もアンティークの楽しみのひとつですしね。
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