こんばんは
今日は、大河ドラマ「光る君へ」から
畳の縁のお話をしようと思います
光る君へ5話で、藤原道長の長兄・道隆と姉の詮子が
会話していたシーンに注目しました
道隆お兄ちゃんが座っていた畳の縁の柄は、
「高麗縁(こうらいべり)」という名前です
白い生地に黒で柄を織り出し、丸い紋の中に雲や菊の花が
織られています
有職故実の研究をされている八條忠基さんによると、
「光る君へ」の舞台である平安中期には柄の大小の区別は
なかったそうですが、平安後期になると母屋は大紋、
廂の間(※)は小紋という区別が生まれたそうです
Xのツイートでも紹介されていました(こちら)
※廂の間とは、建てこんだ家の廂(ひさし)と廂とが
突き出ている狭い所。 日のあたらない所。という意味だそうです
後には、親王・大臣などは大紋、公卿は小紋を
使うようになったそうです
そして、詮子お姉様は高麗縁の畳の上に、更に畳を敷いて
座っていましたね
詮子お姉様が座っていた畳のカラフルな縁が
「繧繝縁(うんげんべり)」です
繧繝縁は天皇・東宮・上皇、そして三宮(さんぐう)である
皇后・皇太后・太皇太后が使える最も格の高い畳縁です
縁の織物は繧繝錦と呼ばれます
赤地に黄・緑・青・紫など2種類以上の色糸を緯糸として使い、
菱形や棒縞などの文様を織り出したものです
お雛様(内裏雛)が座っている畳を思い出していただけると
よく分かると思います
時期的に、雛飾りを見る機会もあると思いますので、
その時に「これが繧繝縁か〜」と思い出してください
今日参考にしたのはこちら
八條忠基さんのX(こちら)
DAIKEN/畳のヘリとは?
とりまつ畳/畳縁とは?
ということで、今日は畳の縁のお話でした
雛飾りが見られる時期に丁度書くことができて
良かったです
雛飾りを見掛けたら、内裏雛の座っている
畳の縁の柄にも注目して見てください
大河ドラマを見て、日常が少し楽しくなる知識を
増やしていけたらなと思います
それではまた〜