小右記を読み終えました | 着物沼みあきのブログ

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こんばんはスター

 

さて、今日はタイトルの通り

 

小右記を読み終えたので

 

感想を書いていこうと思いますニコニコ

 

 

私が購入したのはこちら下矢印

 

 

著者?編者?の倉本一宏さんは、大河ドラマ「光る君へ」の

 

時代考証も担当されています飛び出すハート

 

一言で言うと、めちゃくちゃ面白かったですラブ

 

藤原実資(ふじわらのさねすけ)が好きになりましたニコニコ

 

 

 

倉本先生によると、「比較的短めで初心者の方にも

 

面白いものを選んだ。長い記事については、一部のみを

 

抜粋して掲げた。」と仰っていますが、見てください下矢印

 

 

厚さ約3cmの自立する文庫本…びっくり

 

2cmくらいまでなら、ちょこちょこ見掛けるのですが、

 

この厚みの文庫本は人生初でした!!

 

これでもほんの一部なんですよねガーン

 

藤原実資、すごい量の記録を残していたんだなと

 

改めて感じましたびっくりびっくりびっくり

 

ちなみに、小右記を現代語訳した本は全16巻ですキラキラ

 

 

 

改めて、小右記とは平安貴族の藤原実資が書いた日記ですニコニコ

 

彼はこの時代にかなり長命で90歳まで生きていたので、

 

日記も60年以上書いており、

 

現存するものだけでも50年分はあります本

 

 

実資は蔵人頭という天皇の秘書のような仕事を長く勤め、

 

出世して右大臣(現在でいう副首相のような役割)に

 

なってからは、儀式を取り締まる役割を担ったので、

 

儀式の準備のことや内容までかなり細かく書き残してあり

 

平安時代を知る貴重な史料となっていますキラキラ

 

 

 

この本は、まず何年の日記なのかや、主要な人物の

 

役職や年齢が書いてありますニコニコ

 

その後、日記の現代語訳が書いてあり、

 

更にその後に書き下し文、元の漢文(返り点付き)が

 

列挙されており、その後に倉本先生の解説があります爆  笑

 

 

私は、書き下し文と漢文は流し読みして、現代語訳と

 

解説の部分をしっかり読んだのですが、

 

書き下し文と漢文も併せて読んだら、古典の成績が

 

上がりそうだなと思いました笑

 

 

また、その日の出来事で区切られているので

 

通勤中など、細切れに読めるというのも

 

良かったです爆  笑

 

 

日記を読んでいると、中宮・遵子の暮らしている

 

弘徽殿(こきでん)に泥棒が入ったり、

 

詐欺と思われる素性の知れない僧が施しを求めて

 

やってきたり、女性の強姦未遂事件が起こったり、

 

刃傷沙汰が起こったりと、平安時代の治安の悪さが

 

伺える事件が色々書いてありましたガーン

 

 

また、内裏で火事があり、「三種の神器」のひとつ

 

「八咫鏡(やたのかがみ)」が燃えて傷んでしまったことも

 

書いてありましたよニコニコ

 

他にも、古銭がたくさん見付かったという

 

珍しい出来事も書かれていましたコインたち

 

 

 

実資が実はお腹が弱くて薬を飲んでいたことや、

 

痔が酷くて仕事を休んだこと、

 

お酒が好きだったことが分かるエピソードなど、

 

平安貴族だった実資を身近に感じられる出来事も

 

書いてありました爆  笑

 

 

中でも「奇怪とした、奇怪とした」「嗚呼、嗚呼」などと

 

繰り返す表現が多くありましたニコニコ

 

元の漢文ではどう書いてあったのか気になって

 

漢文の方を見てみると、

 

「奇々々」「嗚呼々々」と書いてあり、

 

実資はこの書き方がクセだったようですねウインク

 

 

大河ドラマ「光る君へ」2話で藤原実資を演じる

 

ロバート秋山さんが「好きではないが」と3回も

 

繰り返し言っていたのは、実資の人となりに

 

案外忠実だったのかもしれませんw

 

 

 

また、倉本先生の解説も面白く、

 

他の貴族が書き残した同日の日記に触れて

 

内容を補完してくれていたりします爆  笑

 

特に面白かったのが、実資が書いた小右記に

 

儀式中に読まないといけない祝言の中に

 

読めない漢字があり、道長が実資に聞いて

 

実資が答えたところ、道長がとても感心していたと

 

いうエピソードが書いてあるのですが、

 

道長が書いた日記「御堂関白記」には、

 

そのエピソードが一切載っていないこと、

 

そもそも、実資が答えた読み方は間違っていたことが

 

書いてあったのには思わず吹き出してしまいましたw

 

 

また、小右記には宴会があり皆酔っ払ったとしか

 

書かれていない日があるのですが、

 

その日の酔っ払った貴族達のやらかし具合を

 

紫式部の書いた「紫式部日記」には

 

キッチリ書き残してあったりするらしく、

 

他の日記と併せて読むのも楽しそうだなと思いましたニコニコ

 

 

大河ドラマの予習にもなるかも知れませんキラキラ

 

分厚いですが、案外読みやすかったので

 

興味のある方は是非読んでみてくださいウインク

 

 

それではまた〜バイバイ