先日、なんと!

  大分県にお住いの方から

  お問い合わせが入りました。

 

  色留袖の紋消しをされたくて、

  色々な所へ問い合わせを

  されたそうですが断られて

  しまったそうです。

 

  どのような経緯かわかりませんが、

  とにかく当店の

  ホームページをご覧くださり、

  ここだったらとお問い合わせの

  お電話を下さいました。

  

  お電話で、袖だけを解いて、

  紋を消してその位置を

  少しでも下に下げて

  仕立て直し左右の袖を入れ替えて

  見えづらくする方法

  (この場合、

  紋はきれいには消えませんが、

  手を開いて歩く人はいないので、

  見えづらいので良しとする)、

  もしくは、紋の上と肩などに、

  裾の柄の一部を描き、

  紋を見えなくする方法を

  ご提案させていただきました。

  

  早速、LINEを繋げていただき、

  私のブログをお読みいただけるように

  お願いいたしました。

 

  何度も申しますが、

  おきもののお手入れやお直しは、

  信頼関係が無いと、

  行き違いも多く、

  お喜びいただけないことも

  多いのです。

 

  ましてや、相手の方が、

  大分県という遠方ですと、

  お目にかかる事もなく何万円、

  時には十万円以上のお代がかかる

  お仕事をお引き受けすることになります。

 

  今は、ネットで古着だけでなく

  新品のおきものを販売している

  時代ではありますが、

  私には信じられません。

 

  やはり、お会いして、

  信頼していただいて

  お受けするのが一番良い方法です。

  

  しかし、今回は、そうもいきません。

 

  でも、このお客様は、

  そのやり取りだけで、

  色留袖をお送りくださいました。

 

  古典柄の良いおきものでした。

 

  今そのおきものは、

  当店から先代からお取引のある

  京都の悉皆屋さんへ行っております。

 

  見積もりを取るだけで、

  一か月もかかってしまいました。

 

  やっと本日悉皆屋さんから連絡が入り、

  見積もりを取る前の

  方向性を決める相談が来ました。

  

  紋消しをして、袖の作り直しを

  する方向ではなく、

  裾の柄と同じ柄を足す方向で、

  すすめることになりました。

 

  そして、出来上がりました。

  

  本当に素敵に出来たと思っております。

  

  まだ、一度もお会いしてないお客様にも、

  お喜びいただき、有難く思っております。

  

  いつか、このおきものをお召し下さっている、

  このお客様に、お会いできる日を、

  楽しみに致しております。

 

  信じて下さり、心より御礼申し上げます。

 

  

  

  お問い合わせは、きもの蔵人みやもとまで。

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