先日、ある親子さんが、

  お母様のお振袖一式を

  お持ちになりまして、

  ご相談されました。

 

  今時珍しい良いちりめんの無地の

  お振袖でした。

      

  しかも、真っ赤でした。

 

  お嬢様がお召しになりたい  

  お振袖の地色は、緑色。

      

  でも、出来れば、

  この振袖を生かしたいと

  おっしゃるのです。

 

  しかも、三人お嬢様のご家庭でした。

 

  結論と致しましては、

  この振袖を何とかこのお振袖の

  緑色の地色にしてもらって、

  別のお振袖のような柄にしてもらいたい。

 

  と言うことになりました。

 

  早速、そのお振袖のお写真を撮り、

  希望のお振袖の地色に当たる色の

  お振袖の写真を撮り、

  したいお振袖の柄のお写真を撮って、

  京都の長くお取引をしている

  悉皆屋さんに画像を送りました。

 

  便利な世の中です。

 

  この世の中に一枚しかない

  お振袖を希望通りに作るということです。

 

  しかも、元のお振袖の生地を生かして。

 

  やはり、その真っ赤なお振袖の地色は、

  一度抜かないと緑にならない

     ということでした。

 

  ただ、きちんと、柄を描いて、

  糊伏せして、友禅するとなりますと

  とんでもないお値段になって

  しまいますので、そこは、

  胡粉や型を使っての染めをする

  という方法でお値段をとにかく抑えても、

  お振袖を染めるだけで、

  結構お値段がかかることがわかりました。

 

  余り細かいことに拘らなくて

  おられるのでしたら、

  当店では、フルセットのお振袖

 (小物も帯も長襦袢も仕立て代も含めて)が、

  38万円(税別)からございます。

  

  でも、ご希望の色でご希望の柄で、

  この世にたった一枚のお振袖を、

  おばあちゃまがご購入下さった

  思い出の生地に染めることが出来るのです。

 

  価値観の問題かと思います。

 

  なんとも判断に苦しむ問題です。

 

  結論は、まだ、出ておりません。

  

  

  お問い合わせは、きもの蔵人みやもとまで。

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