先日、あるお客様のご親戚が

  ご結婚されることになりました。

 

  お相手のお宅のご親戚は

  皆様おきものをお召しになるとの事。

     

  結婚式の一か月前程になってから、

  急遽箪笥の中を点検されて、

  ご相談に来られました。

  

  特にお留袖の地色が褪せている場合には、

  解いて反物に戻さないと綺麗に

  お召しいただく事は難しいのです。

 

  柄の周りをくくっている刺繍などは、

  年月を重ねると押さえている糸が

  弱るため外れやすくなり、

  糸自体も伸びて縮れ麺のように

  波打ってしまいます。

  

  これらのお直しをさせて頂くとなりますと、

  やはり三か月程はいただかないと

  なりませんが、

  何と申しましても時間が足りません。

 

  お客様のご要望は、

  とにかく何とか間に合うように

  恥ずかしくないようにと言う事でしたので、

  次々お持ち下さる六名の

  ご親戚がお召しになるおきものや

  お襦袢を点検し、

  最善の策をご提案し職人と

  相談しながら、やっと前日に整いました。

 

  六名様が一度におきものを

  お召しになられるとなりますと、

  下着やお紐などの小物も

  なかなかお手持ちだけでは

  賄えないこともございます。

 

  無事皆様綺麗にヘアーのセットをされ、

  メイクもしていただき、

  おきものに着付けさせて頂き

  ご出発頂いた時には、

  社員一同ホット致しましたと同時に、

  とても幸せな気持ちになることが

  出来ました。

 

  有難いお仕事です。

  

    お着物のご相談は、きもの蔵人みやもとまで